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⑶『風車(ふうしゃ)と混沌』
⑶『風車と混沌』
㈠
何とも不可思議な世界だ。原子力対風車、何て、有り得ないだろ、と世間は言うだろうが、俺はどこまでも、風車に未来を託したい。一つ言うが、これは小説である。政治思想を述べたい訳ではないことだけは、断言して置く。
㈡
つまり、風車というものの、美的センス、というべきか、その得難さというものが、浸透してくれよ、と思うのであって、その先に混沌が待ち構えて居ようとも、俺は戦うよ、風車のために、と言った感じのことが言いたいのだ。
㈢
であるからして、俺は俺で、まさに、畢竟、我が道を行く、一句、なのであるが、就中、途中で絶えてしまう可能性が非常に高い、風車理論なのであって、難しいことだ、と神も言うだろうが、その神にまさに反逆するのである。