輝かしき未来のいいわけ
さて『異世界貴族転生譚〜約束された輝かしき未来』の導入話はいかがだったでしょうか。
取り敢えず導入話を最後まで読んで
「おいコラ待てや(怒)」
と、突っ込んでいただけたらこの小説を書き出した当初の作者の思惑は達成された事になります。
タイトルからテンプレ異世界貴族の成り上がり英雄譚を期待させて「輝かしいってそっちかよ。物理的にかよ。」って突っ込んで欲しい感じの話です。
この後の話の流れですが、
第2話、辺境の猛者〜兜いらずの猛将〜
貴族学園卒業から数年、他国侵略の報を聞きつけ、自領へと戻った主人公は争いに巻き込まれる。しかも相手は連合軍!そんな中、弓矢の飛び交う戦場で『視野が狭まり指揮しづらい。そんなもんなくても俺が勝たせてやるわ。』と兜を被る事を断固拒否したと言う噂の流れる主人公がその勇猛さを持って周りの士気を爆上げして勝利するお話である。後の話で語られる理由もあって、各派閥から緊急の援軍が送られ大勝利というやつである。
まああんなもんずっと被り続けていると蒸れてハゲが進行するからね。
勘違いのオンパレードである。
ちなみに第1話の出だしは兜を被るべきかどうか鏡の前で悩む主人公の独白である。
断じて自軍の戦況ではない。
第3話 学園編
時は少し遡り、若き主人公の苦悩が題材。悩ましき学園生活。主人公に前世の21歳時の若ハゲの苦悩が蘇る。ヒロインとのニアミス。なかなかいいネタが思い浮かばずこの話のオチや主な内容はまだ決定すらしていないが描きたい要素はそこそこ決まっていた。
第4話 助手採用編
ヒロインが出てくる話。持ち前の知識チートで学園を無事好成績で卒業後、自領の発展のために帝都の一軒家を借りて研究機関を立ち上げる。(15歳で成人の儀を終えたら、おりをみて自領に帰る予定。)そして産業の研究と開発との名目でカツラと育毛剤の研究を始めようと画策する主人公。もちろん普通の研究もちょっとする。
職員募集にやってきたヒロインとの掛け合いがメインの話。
自領で取れるどの動物の毛が最も自然なカツラ作成に向いているかが語られるが、(もちろん相手には最終的な目的がカツラの作成だとは言ってない。)研究大好きっ子ヒロインが主人公の知識の深さに興味を抱く話である。この時点で両者に恋愛感情はない。
第5話 右大臣編
帝国の政治分野においては弱小であった主人公の立場であるが、親戚にカツラの出来を色々と試してもらっているとその出来の良さが同じくハゲが悩みの右大臣ハーゲンの目にとまる。そして若き軍部の一員として見なされている主人公に表立って接触できない右大臣は主人公を秘密裏に呼び出す。主人公の研究の目的を理解した右大臣は同士として多額の研究費用を出資するのであった。そして研究機関『ノン・オブ・ヅラ(ヅラいらず)』の立ち上げである。
第6話 左大臣編
最近 右大臣派閥が妙につながりの見えない貴族たち(実際はカツラつながり)を取り込み始めた事に気付いたダッツ左大臣は、その中核をなしているのがどうも主人公だと気付き、危険なスパイを送り込んで機関の破壊を目論む(ただの政治派閥の集団だと思っている)。送り込まれるのは秘密裏に囲っていた不老不死の違法な研究していた危険な学者。危険思想の持ち主と機関を同時に処理することを目的として主人公の組織に狂科学者を送り込むが、研究機関名の『ノン・オブ・ヅラ(ヅラいらず)』を『ノウン・オブ・ズーラ(死霊姫ズーラの叡智)』と勘違いし、主人公と狂科学者の2人はそのまま研究談義で意気投合!主人公はそろそろ育毛剤の研究に着手したかったので、細胞の死と再生についての研究の話を持ち出し「死を理解するには生を知らねばならぬ。」、とか「先ずは小さな事を段階的に」とかいう話から見事勘違いが続行したまま、狂科学者にむしろ医学的に非常に有用な難しい基礎研究を押し付ける事に成功。しばらくして、一向に問題が起こるような報告もなく不審に思った左大臣一派が状況を把握すると、狂科学者を若くして使いこなしている主人公に謎の高評価を感じ、主人公の何気ないお礼の一言で逆に弱みを握られたと勘違いし恐れおののく。主人公の知らないところで謎の評価が得られていく話である。
第7話 宰相編
とうとう派閥扱いされ始めた主人公は、仲の悪い左右の大臣の両方に何故か謎のパイプを持つという高評価を持って宰相に目をつけられ、娘の1人(デコが広い)を押し付けられそうになる。政治の世界に引き込まれると研究できないし、そもそも遺伝的に娘にもさらなる業を背負わせたくない主人公。そもそも好みのタイプじゃない!ヒロインちゃんとの距離も縮まり、ある程度問題の回避が成功しそうになった時点で時系列的には第2話に続く。
第8話 王子編
戦後さらなる高評価を得た主人公は叙勲のため王宮に呼び出される。その際王子たちの宮廷での継承戦に巻き込まれてしまう。M字ハゲと性欲過多が悩みのベジタ第一王子に魔法錬金育毛剤『プロペネシード』を渡す事で彼の悪評を減らし継承戦を勝ち抜かせ?見事問題を解決するのであった。なんのこっちゃ。
第9話 人生の墓場編
自領への研究施設一部移設の話で、ヒロインに実家に嫁に来るよう勘違いさせ、後で気付いてヤベーする話である。
第10話 幸せの青い鳥編
結婚数年後ヒロイン視点の話。アホなことばかりしている主人公に呆れつつもこっそり『別にハゲ散らかしていてもあなたへの愛は変わらないわよ』的な事を告げるが、結局主人公は今日も勘違いしたまま研究バカとして突き進む。彼曰く、『嬉しいけどそういう事じゃないんだ。ハゲないようになってモテたいんじゃないんだ、ただハゲていたくない。それだけなんだ。』と言う至言が出る話である。なぜハゲていたくないのか、毛がフサフサだったらなんだと言うのか、哲学的な事に言及しつつストーリーを占める予定だった。だって毛が生えてる人の方が生えてない人より心に余裕持てるよね。
とまあこんな話の構成でバラバラに描き始めたストーリーである。
第6話は結構なところまで書いてるから特に言及内容が多いですね。
エタった理由は『第一話のツッコミが一番面白い評価を受けそうで、出落ち感がハンパない。』と書いてる途中に作者が思ったからです。
あとは題名の後ろにHAGEって入れるかどうか悩んだけどネタバレになるからやめた。
ストーリーの掛け合いに挟める小ネタの密度を上げていけば面白い小説として書き上げられるかも、と思いつつ今日も筆は進まないのであった……ダメじゃん!
と言うわけで感想お待ちしております!