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黒騎士と姫と綜技硏4

「ナイトさんもアンデッドですよね」

「はい」


 どうやって知ったんだろう。

 周りにはただの下級魔族としか言っていないのに。 邪気も気づかれないように抑えていたのに。

 そんなことを考えていると、ビイさんがため息をつきながら言った。


「アンデッドはみんなこうなんですよ。 痛くても死なないから大丈夫だって」

「ああ」


 それでわかったのか。

 確かにアンデッドはそういう傾向があるな。

 ていうか、今の話の流れからすると……。


「 ビイさんはアンデッドじゃないんですか?」

「はい。そうなんです。珍しいですよね」

「そうですね」


 この領地の住民はほとんどがアンデッドだというのに。

 ていうか、だからさっき部屋に入れないでいたのか。


「エイ兄さんもアンデッドではなく、普通の魔族です。 私たち三兄妹の中でアンデッドなのはシイだけです。シイは幼い頃に病で死んでしまったんですから」

「……そうだったんですか」


 シイちゃんの外見が他の二人に比べてやけに幼く見えたのはそれでか。

 アンデッドは成長の老化もしないんだから。

 昔のことを思い出したのか、ビイさんが目元を赤くした。

 どう慰めればいいのかわからない。

 気まずい雰囲気の中で言葉を探していると、いつの間にか手当てを終えたビイさんが明るい声で言った。


「はい! 手当おわりました! 持っていたのが下級回復薬しかなかったので、治るのに一日くらいかかると思いますけど。でも0級研究員のメルリンさんの薬ですから、効果は確実だと思います! その間、包帯は外さないでくださいね」

「わかりました、手当ありがとうございます」


 俺はビイさんに軽く頭を下げながら、今度来る時はお返しに上級回復薬を持ってこようと決意した。

 奪命王の秘書特権でもらったと言えば、なんとかなるだろう。

 俺はそんなことを考えながら、腕の感覚を遮断していた魔力を解き、手を動かした。

 すると、包帯を巻いた手のほうから、痛みの代わりに何か冷たい感覚が伝わってきた。回復薬に鎮痛剤が含まれていたようだ。

 さすがメルリンさん、下級回復薬とはいえ、効果は確かだ。


「あの、遅くなってしまいましたけど、すみません。ご迷惑をかけまして」

「え?」

「シイのせいで怪我をされたんですから、ちゃんと謝りたかったです。 何か必要なものはありませんか? お詫びに何か差し上げたいですけど」

「いいえ、必要ないですよ。 そもそもこの回復薬が お礼という話じゃなかったんですか」

「でもそれじゃあ、ナイトさんへのお詫びにはなりませんから」


 そりゃそうか、シイさんのせいでおった傷が治るだけだから。

 ビイさんの言う通り、お詫びにはならないか。

 でも、これ以上もらうのもなんかあれなんだよな。部下からお金をたかるような気がして。内緒にしているけど、これでも俺がこの人たちの上司なんだから。

 うーん。どうしよう。


 あ、そうだ。


「じゃあ、誰でもいいから、キッズ用品を持ってる人を紹介してもらえませんか」

「キッズ用品……ですか」

「はい。ベベが使うものが不足していまして」


 前回のベッドの経験で気付いたのだ。 オーダーメイドが基本のこの世界で、ベベが使うものを新品で手に入れるのは無理に近いことを。

 そうなると周囲から中古を譲ってもらうしかない。

 誰に頼もうかと悩んでいたところ、ちょうどよかった。

 俺の話を聞いたビイさんは、少し考え込んだが、結局首を横に振った。


「わかりました、次に来るまで探しておきます」

「おお、ありがとうございます!」


 喜べ、ベベ! おもちゃが増えるかもしれないぞ!


 さて、これで話は終わったし、これから大事な話に移りましょうか。


「あと、シイちゃんのことで折り入って話があるんですけど」

「あ、はい。どうぞ。何でも言ってください」


 ビイさんが緊張した表情で言った。

 今日のことで、俺が何か言うと思ったのだろう。うーん。もう終わった話をまたやる気はないんだから、緊張しなくていいんだけど。

 俺はそんなことを考えながら、ビイさんに言った。


「ちゃんとした先生に習わせてみる気はないですか? 何なら私が紹介します」


 本当はシイちゃんに聞くべきなんだけど、今は気絶してるから。 ビイさんにまず意向を聞いてみた。

 まあ、断るはずはないと思うけど。

 学校というシステムがないこの世界で、ちゃんとした先生に教えてもらえるというのは、それだけで幸せなことだから。

 いい先生がいると聞けば千金を持って教えを請いに行くのがこの世界だし、その千金を持っていても先生が嫌だと言えば教えてもらえないのもこの世界なんだから。

 知り合いに先生を紹介してもらえるのはとても幸運なことなのだ。

しかし、ビイさんはなんだか乗り気ではなかった。


「え、先生……ですか」

「はい、もしかして気が進みませんか」

「あっ、いいえ。うれしいですけど、でもいいんですか? こんなにご迷惑を掛けたのに、先生まで紹介していただいて」

「はい。いいですよ、このままにしておくにはシイちゃんの才能がもったいないですから」


 それに修理費も負担だ。

 研究者は、できることが増えれば増えるほど、事故を起こす規模が大きくなる傾向がある。

 シイちゃんもそうなる前に、できるだけ下の階に研究室を移すか、ちゃんとした先生に教えてもらう必要がある。

 そう説明すると、ビイさんが決意を決めた表情でうなずいた。


「わかりました。ナイトさんの言葉に甘えさせていただきます」

「それじゃあ、私も先生になる人に聞いてみないといけないので、今度会うときにどうなったかお知らせします」

「わかりました、良い知らせをお待ちします」


 ビイさんとそうやって会話を終わらせた俺は、ベベを連れてABC兄妹の研究室を出た。

 さて、それじゃあさっそくシイちゃんの先生のところになってくれる人に訪ねるとするか!


こんばんは、おLeモンです。

今日はお知らせしたいことがあります。

来週から仕事で忙しくなるので、連載の頻度が減ることになります。

詳細は来週にはわかると思いますので、来週中に活動報告でお知らせします。

いろいろと準備することが多いので、明日も連載はお休みになってしまいますが、次の知らせをお待ちいただければ幸いです。


それではもう夕方ですが、本日も良い一日をお過ごしください!



***



 

 読んでいただきありがとうございます!

 この小説を読んで


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 上がり過ぎてもっと頑張ろ!となるので!


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