桜が満開ならば白レースを履く
性行為の予定はありませんが、性行為を匂わせる描写はあります。ご注意下さい。また、下品な単語も多数でてきます。
更に言うと性のボーダーがあいまいなので、そうゆうの苦手な方は御注意ください。
御注意だらけで申し訳ありませんが、少しでも読んでいって貰えれば嬉しいです。
春うらら。
桜咲く。
そんな単語が頭によぎるのはベランダからのぞく桜が満開
炬燵に寝転がりながら
逆さまになってのぞいても、
視界はピンク一色だからだ。
築40年のボロアパートと隣の家の桜は恐ろしいほど密着していて
炬燵からずりずり寝転びながらベランダに出たら
口の中桜の花弁だらけ窒息死かな??
とかバカな事を考えたりする。
(なんか視界が全部ピンクだと…ムラムラしてくんな…オナニーすっかな…)
更にバカな事を考えながら下半身に手をかける。
すると、突然視界一面のピンクが白一色に変わった。
「昼間から口開けて、外見てボーっとしてると思ったら自慰行為とか…頭に這えてるお花がとうとう下半身まで根を生やして死ぬの?」
「……昼間から白レースハイレグ履いてるヤツに言われたくない」
「あら!可愛いくていいじゃない‼」
「いや、パンツは可愛いけど、可愛くないもんが隠れてないし。
エグいもん見せられて正直萎え萎えなんですけど…」
「失礼ね!見せパンってやつよ!」
「いや…見せてるのパンツじゃなくて、ナニじゃん…」
悠祐が差し出してきた手をとりながら、ノロノロと起き上がる。
視界は一面のパンツ一色から、こざっぱりした顔のイケメンに切り替わる。
顔だけ見れば古風な凛々しい顔をしているのに、首から下はVネックのセーターとロングスカートとナニに白レースハイレグを身に付ける大変態な彼は本人いわく、決して心は女ではないが、美しくありたいだけ、という主張で性の多様化が溢れる現代でもかなりこんがらがった部類の男だ。
美しくありたいなら、化粧はしないのか?
と、聞いたら
美しい顔を何故上から覆い隠さねばならないの?と、しゃあしゃあとのたまっていた。
確かに決して女らしいわけではないけど
平安貴族のような古風な切れ長の目に少しだけ伸びた髪を片方だけ耳にかけて女装する姿は決して違和感はなく
強烈な印象を人に残すものの、それは美しいと言えなくはなかった。
しかし、ナニのレースは美しくないけど。
「悠祐どーした?今日は休講になったからネイルいくって言ってたじゃんか」
「悠祐って呼ばないで!ゆうって呼んで‼何回も言ってるのに!けいちゃんの意地悪‼」
「おー、意地悪だし下半身根が生えた変態に何の用よ?」
「うっ!根に持ってるわね…!ちょっと言い過ぎたわよ!けいちゃんが無防備にそんな事してたからちょっとムラムラして、照れ隠しに言っちゃったよ!ごめんなさいっ!」
「やめろ。ナニのレースの気持ち悪いカミングアウトいらねんだよ」
「だってここお隣と近いじゃない!?なのに、けいちゃんったら無防備に下半身出しはじめちゃって!何かあったらどーすんのよ!」
「ねーよ…ここ二階だよ…ってか、それ以前にねーよ…」
「あ、る、わ、よ!けいちゃん自覚無さすぎ!!
女の子の自覚が皆無!!ゼロ!!マイナス!!」
「…男の自覚が迷子なやつに言われたくない…。」