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13 事情説明

遅れてすみません。

 マルシアはギルドマスターの部屋のドアを思いっきり開け勢いよく入っていった俺も引っ張られながらも部屋へと入った。

「いきなりドアを開けるとは何事だ!? こっちは彼の事でも処理で忙しいんだぞ!」

 机に向かってなにやら書類をやっているギルドマスターがいた。

「すみません! だけど黒葉さんが生きていたんですよ!!」

 マルシアはそう言うと俺を前に押し出してきた。

「ど、どうも」

 フードを外しながらギルドマスターに挨拶をしておく。

「ちょっと待て!? これは一体どう言う事だ!?」

 ギルドマスターが俺の肩を掴んで揺らしてくる。

 この人もパニックになってるな。

「お、落ち着いて、ちゃんと説明するからぁ、揺らすの止めてくれ酔いそう」

「すまない、一回落ち着こう。マルシアすまないが飲み物を頼む」

「わかりました! すぐ持ってきます」

 そう言いマルシアは部屋を出て行った。

「マルシアが来るまで座って待ってようじゃないか。私はねっ君に話が聞きたいんだよっ」

「わかったから肩止めて! 指が食い込んでるから! 痛いから!」

 やっと肩を放してもらいギルドマスターが座った対面のソファへと座った。

「君の所為で色々と大変だったのだからな」

「いや、俺の所為じゃないんですけど……」

 やったの全部この国だし、原因王様だし、俺悪くないじゃん!

「紅茶を持ってきました!!」

 マルシアがまたドアを勢いよく開け入ってきた。

 紅茶を並べるとマルシアはギルドマスターの隣に座った。

「さて、まずはどうしてこうなったか聞かせてもらおうか」

 ギルドマスターが紅茶を飲み一息ついた後に聞いてきた。

『ありのまま言っても大丈夫なのか?』

『大丈夫だと思いますよ。ギルドは中立の立場ですし』

 色に聞いて大丈夫だってのことだから起こった事をそのまま話すことにした。

「なんで俺が死んだ事になってるのは、国が俺を殺そうとしてきたから偽装したんだよ。

 依頼を受けて森に向かったらAランクの冒険者に襲われてな、それで返り討ちにして事情聞いたら国に雇われたって言ってて、また襲われんのも面倒だったから俺が死んだように偽装したわけ」

「「はぁ!?」」

 事情を説明するとギルドマスターとマルシアは口を開けたまま固まっていた。

「ちょ、ちょっと待て何で君は国に狙われているんだ?」

「召喚された勇者いるじゃん? 召喚されたのは何人って聞いた?」

「何を言っているんだ? 召喚されたのは勇者4人だろ?」

「この話は有名ですよ?」

 ギルドマスターとマルシアは何を当たり前のことを聞いてるんだっていう顔をしている。

 あの王様俺をいない事にしていたのか。でもまあ当然か一般人も一緒に召喚されたとか伝えても無駄だしな。

「実はな召喚されたのは4人じゃなくて5人なんだよ。そんで俺がその5人目ってわけ、俺のことを公表しなかったのは俺が勇者じゃないからだな」

「いや待て、いきなりすぎて頭が追いつかない」

 ギルドマスターは頭を抱えていた、マルシアに関しては何がなんだかわかってない様子だしな。

 整理が終わるまで紅茶でも飲んどくか。おいしいなこれ、地球の紅茶とあまり違いがないな。

「つまりあれか、君は勇者と一緒に召喚されたけど勇者じゃなくて、国に雇われたAランク冒険者に襲われたけど返り討ちにしたけど自分は死んだ事にしたってわけか。

 どうりで城から死亡報告が来るわけだな。」

「うん、それであってるよ。いつもは国から来ないのか?」

 マルシアはギルドマスターの話を聞いてようやく理解したみたいだな。

「大体は冒険者が発見するか、たまに騎士見つけてくるけど基本直接ギルドに来るからね。

 それで君は勇者ではないんだよな?」

「俺はただの一般人だよ」

「そうか一般人か、君はAランク冒険者に襲われて返り討ちにしたり、水晶を割るやつの事を一般人というのかい?」

「最後のは関係ないだろ! それに俺がおかしいのは自覚しとるわ!」

「はぁ、もういいよ君が生きていたならそれでいいよ。君は確か討伐の依頼を受けていたはずだろ成果はどうだったんだい?」

「クロハさんの受けた依頼はゴブリン6体の討伐ですよ」

「ああ、その事なんだけどな。とりあえずこれを見てもらっていいか?」

 ギルドカードの討伐した魔物の数を表示して二人に見せる。

 二人はギルドカードを見て固まってしまった。やっぱり狩りすぎたよな。

『狩りすぎのレベルではないと思いますけどね』

『人の心を勝手に読まないでくれよ』

『この状況を見れば普通にわかると思いますけど』

『まあ、二人の反応見ればわかるよな』

 色と話していると二人がようやく復活した。

「君はゴブリン6体の討伐にいったんだよな?」

「そうだけど、待って狩りすぎなのは自分でも自覚してるから」

「狩りすぎとかそう言うレベルじゃないだろう!! なんだこの数はどんなけ狩っているんだ君は!!」

「そうですよクロハさん!! この時間でよくこんなに討伐できましたね!!」

 そう言いながら二人は詰め寄ってきた。

「ちょっと待って近い近いって! しょうがないじゃん魔物たくさんいたんだから」

「君の相手は疲れるな。その量の報酬はすぐには用意できないから明日また来てくれそのときに渡すよ。

 それで魔物の素材はどうしたんだ? よければこちらで買い取るが。」

「頼むよ。でも量が多いけど、大丈夫か?」

「多分大丈夫だろう、まあ明日に間に合わなければまた後日という事で頼む」

「いつでもいいよ。ああそうだ、ギルドカードの変更ってできる? さすがにこのままだと色々面倒なことになりそうだし」

「できるよ。でもそれも、明日マルシアに頼んでくれ、今日はもう疲れた」

 ギルドカードを返してもらい改めて討伐数を確認してみる。


 ~討伐数~


 ゴブリン×137 ゴブリンマジシャン×69 ゴブリンリーダー×30 ゴブリンナイト×43 ゴブリンキング×2 ゴブリンクイーン×2 


 ウルフ×93 ウルフリーダー×30 ホーンラビット×89



 うん、これは頭おかしいわ。あれだね、ゴブリンの里的なものを二箇所つぶしたからすごい事になってるな。

 今度からは少し自重しないとな。

「今日のところは帰ってくれ、できれば今日のような事はもう起こすなよ」

「いや、半分は俺の所為じゃないじゃん」

「もう半分も十分おかしいんだよ!!」

 ギルドマスターに部屋を追い出され魔物の素材を置くためにギルドの裏に行ってアイテムボックスから魔物を全部出したら、またマルシアが口を開けて固まっていたけど後を頼んで

 オススメの宿を聞いてそこに向かう事にした。




 ここかやすらぎの宿か。

『俺この格好でも大丈夫かな?』

 黒一色でフードかぶって顔が見えないとか怪しすぎだろ。

『多分大丈夫だと思いますけど、最悪フードを外せばいいとおもいますよ」

『とりあえず行ってみっか』

 宿の中に入ると一回が酒場になっていたカウンターにいたおばさんに聞いてみる。

「宿泊したいんですけどいいですか?」

「何泊だい? 一泊銀貨1枚だよ」

「えっと、じゃあ2泊で」

「はいよ、じゃあ銀貨2枚だよ」

 お城から貰ったお金の中から銀貨2枚をだして渡す。

「ちょうどだね、これが部屋の鍵だよ。部屋は2階の一番奥だよ。

 朝と夜の飯代は宿泊費に入ってるから食いたい時に厨房の旦那に言っておくれ」

「わかりました」

 階段を上がり部屋に行きベットへとダイブした。



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