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8 ギルドへ入会1

今回は短めになってしまったので、もう1話投稿したいと思ってます。

 奥の部屋に入るとソファに座っているギルドマスターと泣き止んで床に正座している女性職員がいた。

「遅かったじゃないか、何をしていたんだ?」

 お茶を飲みながらギルドマスターが聞いてくる。

「おっさんの剣の修復をしてきただけだよ」

「修復なんてできるのか?」

 本当にできるのかと疑いながら言うギルドマスターに正座いている女性職員を見ながら。

「できるよ。やってきたし、おっさんの所為でも剣ダメにしたのは俺だしな」

「ひっ!?す、すみませんでしたー」

 女性職員が泣きながら土下座をし始めたので止めておく。

「それはどうやって直したんだ?」

「秘密だ、自分の手を簡単に教えられるわけないじゃん」

「それもそうだな」

「それにしても、今回の件は本当にすまなかった」

 ギルドマスターは頭を下げながら言う、女性職員も土下座をしている。

「別にいいけどなんで今回のようなことになったんだ?」

「それはこっちのマルシアに説明してもらうよ」

 この女性職員マルシアというのか。

「実は最近、新人の冒険者が依頼を雑にこなすという苦情が依頼主達から相次いで、それで新人冒険者に話を聞いてみたところ「俺にはこうゆう仕事は合わないんだよ、早くランク上げろ」などと言ってきて。

それで私が悩んでいた所に先ほどの冒険者のウィルさんに今回のようなことを提案されたのですよ」

 おっさんが原因じゃねえか。

「そうだったのか、それだったら新人冒険者の教育をすればよかったんじゃないか? 入る前に脅すよりそっちのがいいだろ」

「それいいですね! あっすみません」

 一度は顔を上げたのにまた土下座の体制に戻ってしまった。

「この際理由はいいけど俺はギルドに入れるの?あと俺の名前は逢坂黒葉な」

「ああ、自己紹介がまだだったな私はこのギルドのギルドマスターのメセラだ、ギルドの入会の話だが力のあるものはぜひ入ってもらいたいものだ」

「そっか、ならいいよ」

「そういってもらえると助かるよ」

「冒険者ってのはあいつみたいな荒っぽいのが多いの?」

「いや、そんなことはないんだがな基本的にギルド内での争いは禁止されているからこんなことはまずないものだと思ってくれていい」

「それを聞いて安心したよ、やり返しとかされるとめんどうだからね」

 そういうとギルドマスターは顔をしかめながら。

「君なら返り討ちにしそうだがな」

「それの対処がめんどうなんだよ」

「そ、そうか」

 ギルドマスターが乾いた笑みを浮かべている

「じゃ、じゃあさっそく入会手続きのほうを始めるかマルシア水晶を頼む」

「はいわかりました」

 マルシアは土下座から立ち上がり棚にある水晶を持ってくる。

「これはなんだ?」

「これはギルドの会員証を発行するときに使うものだこれに魔力を纏いながら触れるとギルド証が発行されるんだ。一種の魔法道具だよ」

 それに続いてマルシアが。

「ギルドにはランクがあります下からF、E、D、C、B、A、S、SS、SSSがございます。クロハ様でしたらBランクのウィルさんを倒すほどの実力ですのでAランクにもなれると思いますよ・・・すみませんすみません殺さないでくださいお願いします」

 説明していたマルシアを見ていたらまた泣きながら土下座を始めてしまった。

「なんでこんなに怖がられてるの?」

 ギルドマスターは泣きながら土下座をするマルシアを見ながら。

「さっきの君が怖かったんだろうな」

「俺は殺す気はないんだがな」

「じゃあそう言ってやってくれよ、かわいそうになってくるよ」

 黒葉は土下座しているマルシアに声をかける。

「ねえ」

「ひ!?こ、殺さないでくださいぃぃ」

 マルシアは床に頭をこすり付ける勢いで頭をさげている。

「あーその、さっきはああいっけど俺はお前をどうこうするつもりはないから安心してよ、ほら顔を上げて」

「ほ、ほんどうですが?」

 顔が涙と鼻水でぐしゃぐしゃになったマルシアが顔を上げる。

「ああ本当だ、だからもう泣くなせっかくの美人が台無しだぞ」

 黒葉がマルシアの顔を拭きながら言う。

「あ、ありがとうございます」

 マルシアが頬を染めながら頭を下げる。

「あの仕事一筋だったマルシアにも春が来たか」とギルドマスターが頬杖をつきながら言っていたが二人には聞こえていなかった。


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