第5話:デート
いろいろありまして、更新遅れました↓↓また、どんどん続きを書いていきたいので、読んで感想を頂けたらうれしいです(*б∀б)
神様、仏様、おてんと様。どうか今日だけ目をつむっていてください…。
「お邪魔します。」
「おぉ。おはよう。」
私がさりげなく車のドアを開けて入ったのに、龍樹さんは妙によそよそしかった。
「…。」
会話も浮かばずただ黙っていると、ちらっと私を見た龍樹さんと目が合う。びくっとなって目を反らす龍樹さんを見て、思わず私は笑ってしまう。
「なんですか?」
「いや、なんか緊張するべ?」
「そうですか?いつもどおり、いつもどおり。」
もちろん、私のほうが緊張してるんだろうけど、強がってそんなことを言ってみた。
本当にデートすることになるなんて自分でもびっくり。インフルエンザから復活した龍樹さんに『どこに行きたいですか?』って言われて、私は嬉しさのあまりトイレでガッツポーズしちゃったっけ。話し合いの結果、水族館に行くことに。龍樹さんは私の気持ちに気付いてて、今日遊ぶことにしてくれたのかな…?
「何、にやにやしてるんだ?」
「楽しみでにこにこしてるんです!」
私は″にこにこ″の部分を強調して言う。
「てか、あたしと遊んで大丈夫ですか?」
「えっ、なんで?」
「彼女さん。」
自分で言って少し切なくなった。最初からわかってたことだし、しょうがないんだけど。
「大丈夫ではねぇなぁ。だから、みんなには秘密にしてな。」
そう笑って言う龍樹さんに、思わず抱き着きたくなってしまったけど、そこは自分を抑えることができた。彼女だったらなぁ…。
「今日は1日限定彼氏だからな。ひなたんの言うことなんでも聞きますよ。」
「うん。…ごめんなさい。別に風邪ひきたくてひいたわけぢゃないのに、あたしに付き合わせちゃって…。」
俯きながら言う私の頭を撫でながら、龍樹さんは
「迷惑だったら最初から断ってるから。」
と言った。それってどういう意味?…期待しちゃうよ。