片足を返品した人魚姫ですが、承知の上で踊りませんか?
まだ足が二本あった頃、人魚姫の話は〝契約違反をしたら落とし前をつけなければいけない〟という教訓話だと思っていた――。
月島マリ、十五歳。
五歳の頃に骨肉腫で左足を切断して以降、義足も使わずに車椅子生活を続けている変わり者。
嫌いなもの、憐れみの視線を向けたり、自分を使って〝いい人〟を演じようとする人。
そんなマリは、自分のことを人魚姫の生まれ変わりではないかと疑っている。
だって人魚姫は、借金をしてまで両の足を手に入れたのに、お代も支払わずに泡となって消えたから。
きっと生まれ変わった自分にそのつけが回ってきて、利息を支払うために、与えられた足うちの一本を返品しなければならなかったのだ――。
ある日、マリは古びた社交ダンス教室で大学生の夏目と出会う。
彼は大学で〝踊れる義足〟の研究をしていると言い、マリに機械仕掛けの足を差しだして言った。
「この義足をつけて、俺と踊って欲しい」
なるほど、こいつの正体は人魚をそそのかして足を与えた魔女だったのだ。
夏の初めの昼下がり。
生まれ変わった債権者からマリに持ちかけられた新規契約は、あまりにも突飛なものだった。
※カクヨム、ノベマにも投稿しています
月島マリ、十五歳。
五歳の頃に骨肉腫で左足を切断して以降、義足も使わずに車椅子生活を続けている変わり者。
嫌いなもの、憐れみの視線を向けたり、自分を使って〝いい人〟を演じようとする人。
そんなマリは、自分のことを人魚姫の生まれ変わりではないかと疑っている。
だって人魚姫は、借金をしてまで両の足を手に入れたのに、お代も支払わずに泡となって消えたから。
きっと生まれ変わった自分にそのつけが回ってきて、利息を支払うために、与えられた足うちの一本を返品しなければならなかったのだ――。
ある日、マリは古びた社交ダンス教室で大学生の夏目と出会う。
彼は大学で〝踊れる義足〟の研究をしていると言い、マリに機械仕掛けの足を差しだして言った。
「この義足をつけて、俺と踊って欲しい」
なるほど、こいつの正体は人魚をそそのかして足を与えた魔女だったのだ。
夏の初めの昼下がり。
生まれ変わった債権者からマリに持ちかけられた新規契約は、あまりにも突飛なものだった。
※カクヨム、ノベマにも投稿しています
序章 契約不履行な人魚姫の話
序章 契約不履行な人魚姫の話
2024/02/18 17:25
第一章 片足を返品した人魚姫
「マリちゃん、義足を試してみないかい?」
2024/02/18 17:43
「うわ、晴れやがったなあ……」
2024/02/18 18:00
「あっ……〝シャル・ウィ・ダンス〟だ」
2024/02/18 18:08
「この義足をつけて、俺と踊って欲しい」
2024/02/18 18:09
「義足でさ、ダンスって踊れるものかね」
2024/02/18 19:00
「断るのに手土産もないのは気が引けるから」
2024/02/18 20:00
「俺は嘘にしない」
2024/02/18 21:00
「俺と、踊ってくれる?」
2024/02/18 22:00
第二章 そこは世界を目指すバスルーム。
お嬢さんは精神に重篤なダメージを抱えているようですね
2024/02/19 07:00
「スカート脱げ」
2024/02/19 12:00
「つまりモグリの義肢装具士?」
2024/02/19 18:00
『みんなで世界にいけますように』
2024/02/19 21:00
「ダンス、踊りたかったんだろ」
2024/02/20 07:00
「蝉の抜け殻みたいだろ」
2024/02/20 12:00
「デコるんです、JKですから」
2024/02/20 18:00
「じゃあお前も踊ってみればいいじゃん」
2024/02/20 21:00
それともひょっとしたら、
2024/02/21 07:00
第三章 ゆあーんゆよーん
「蹴るなんて信じらんない!」
2024/02/21 12:00
「十年前に声をかけたのは俺だよ」
2024/02/21 18:00
たぶん頭の中に蝉がいた。
2024/02/21 21:00
「お前の周りに海が見えたから」
2024/02/22 07:00
第四章 白くてぶよぶよでお気楽な君の、青灰色の夏。
「スイカ割りしようよ、マリちゃん」
2024/02/22 12:00
「カップルなんだから当然」
2024/02/22 18:00
「夏目さんって世界を目指さなかったの?」
2024/02/22 21:00
「左の足首が痛いの」
2024/02/23 07:00
第五章 人魚の墓場でふたりは。
「なんだか貧相な子ねえ」
2024/02/23 12:00
「俺だけを見とけ」
2024/02/23 18:00
「マリちゃんたちが一番目立ってたよ」
2024/02/23 21:00
夏目に勝てる人間なんて、この世界のどこかに存在するのか。
2024/02/24 07:00
「いつも通りやれ」
2024/02/24 12:00
「慧ちゃんはね、あんたとはどう考えても釣り合わないの」
2024/02/24 18:00
「お前ならあれくらいついてくるかと思ったんだよ」
2024/02/24 21:00
「そういう人間がっ、いっちばん嫌いなんだからっ」
2024/02/25 07:00
人魚の墓場。マリの還るところ。
2024/02/25 12:00
セイシュンの色が青色じゃなきゃいけないって、誰が決めたんだろう。
2024/02/25 18:00
「納涼祭スタンダードの優勝者が決定いたしました」
2024/02/25 21:00
「何って決まってんだろ。大スクープだよ」
2024/02/26 07:00
第六章 Shall We Dance?
「じゃあさ、ちょっとデートしない?」
2024/02/26 12:00
「おーい、起きろっ。気持ち悪いぞ、夏目慧っ」
2024/02/26 18:00
「たぶん慧は、義足が完成したら死ぬんだと思うよ」
2024/02/26 21:00
「うるさいんだよ。この、亡霊め」
2024/02/27 07:00
王子が死ねば自分は助かるわけだし
2024/02/27 12:00
「ずっと好きだった子とのデートでさ」
2024/02/27 18:00
「帰ったらシャル・ウィ・ダンス踊ろう?」
2024/02/27 21:00
「あー、慧。生きてたんだ」
2024/02/28 07:00
「よし、じゃあこれ買ってあげる」
2024/02/28 12:00
謝ってやってもいいかなという気になっていた。
2024/02/28 18:00
「それで助かると思ったんだ」
2024/02/28 21:00
「殺したいなら今度はしくじるなよ」
2024/02/29 07:00
「また死んだ」
2024/02/29 12:00
終章 人魚姫にとって最良の、ハピリィ・エヴァー・アフターは。
「もう二度と動かないかもしれないんだぞ」
2024/02/29 18:00
巻き込むつもりはこれっぽっちもなかった。
2024/02/29 21:00
人魚姫のハッピーエンドは、そんなエピローグなんかではなくて
2024/03/01 07:00