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レジェンドオブアストラル  作者: ゆきみだいふく
プリンセスナイト
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プリンセスナイトと新たな出会い

 大掃除終えて夕食を済ませた真白はアストラルにログインした。前回ログアウトした噴水広場だ。

 セレナは後からログインしてくるつもりだ。


「てめー俺たちの邪魔をするんじゃねえ!」

「アンタ達が嫌がるこの娘に無理矢理勧誘してくるのが悪いんじゃない!」

「何か言い争いをしてるみたいだな。行ってみようぜ」

「うん」


 広場の中央で何やら言い争いをしているのが聞こえてくる。

 言い争いをしている場所に向かってみると何やら男女が今にも一触即発の状態になっている。

 他のプレイヤーは関わりたくないのか、見て見ぬ振りをして素通りしていく者や、興味本位で野次馬になっているものもいた。

 プレイヤー同士の喧嘩は珍しくないため日常茶飯事だったりする。街の中は安全圏なのでフィールドにでない限りHPが減ることはない。

 相手を攻撃をするとシールドの様なものが張られて、ダメージを与えられない。相手を脅したりびびらすことはできる。

 獣人族ビーストのは女の子は後ろにいる女の子を庇い、相手は複数の男相手に多勢に無勢だ。真白は止めに入る。


「とりあえず、落ち着いてください。何があったんですか?」

「うるせ! 俺たちの邪魔をするんじゃねぇ!」


 止めに入ると男達は邪魔されたことに激怒する。


「大丈夫?」

「うん! 助けてくれてありがとう!」

「あ、ありがとうございます!」


 獣人族の女の子と人間族ヒューマンの女の子にお礼を言われる。


「……ああああっ! お、お前!  あの時俺たちの邪魔をしたクソガキじゃねえか!」

「……ああっ。プレイヤーを騙して、弱い装備や価値のないアイテムを無理矢理高値で売りつけてたお兄さん達でしだね」

「ああ、お前シロウ達にコテンパンにされたのに懲りてなかったんだなぁ」


 レメが男達を呆れた表情で見る。男達をよく見るとあの時のことを思い出した。

 男は価値のないアイテムや弱い性能の装備や武器などを高値でプレイヤー達に無理矢理買わせるなどをしていた。

 プレイヤーの間では傍迷惑な存在で真白は友人と男達のギルドに行き、話し合いに行ったが結局は戦うことになってしまったのだ。


「騎士君はアイツらと何かあったの?」

「弱い装備や価値のないアイテムを無理矢理高値で売りつられて、困ってるプレイヤー達がいたからこのお兄さん達のギルドを壊滅させたんだ」

「壊滅……? あなた一人で、ですか?」

「友人と協力して壊滅させたんだよ。キミ達はあのお兄さん達となにがあったのかな?」

「その私が……何度もしつこくパーティに勧誘されて」

「アイツらがこの娘を無理矢理に勧誘して、困ってたから私が助けたの」

「なるほどなぁ。アイツらそんなことしてたのか、シロウもう一度アイツらを徹底的にコテンパンにしようぜ」

「おいチビにクソガキ、俺達と決闘だ。俺達が勝ったら女二人は俺のものになってもらうぜ」


 男は下卑た笑いを浮かべて女の子二人を舐め回すようにな視線を向ける。


「そんな勝負受けるわけ……」

「いいよ受けてあげる!」


 そんな条件を受ける気はなく、真白が断ろうとしたら獣人族の女の子が男の挑発に乗ってしまった。


「一時間後、闘技場で決闘だ。せいぜい急造のパーティで足掻くといいさ」

「今すぐ戦って……」


 女の子が今すぐにでも戦おうと言ってくるのを真白は制しする。

 男は三流悪役のような台詞を言って去っていく。余程自身があるのだろう、男は猶予を残してくれた。

 この場でも決闘はできるが、闘技場にしたのはそっちの方が盛り上がり観戦者も多く、見世物にするためなのだろう。

 作戦を考える時間が貰えるのは真白にとってはありがたかった。


「ちょっと騎士君!」

「まあまあ、怒る気持ちはわかるけど落ち着いてよ。あの人達に勝つにはまずは冷静に」

「そうだぜ。まずは落ち着けって」

「私達勝てるんでしょうか……」


 今すぐにでも決闘を受けようとしていた彼女を止めたことで不満そうにしている。後ろに庇われていた女の子は不安になっている。

 名乗ってなかったため、獣人族の女の子にあだ名をつけられていた。


「シロウ様、何やら変なことに巻き込まれていましたね」


 どこからともなく気配を消したセレナが真白に近づいた。


「び、びっくりしたー。気配を消して急に現れるなよー」

「申し訳ありませんレメ様」

「騎士君、その人は?」

「僕のパーティ仲間だよ」

「初めましてセレナと申します」

「綺麗な方ですね」

「ごめん! まだ名乗ってなかったけど私はヒナタ」

「名乗り遅れてごめんなさい。わ、私はユキです」

「僕はシロウだよ」

「オイラはレメ。よろしくなヒナタ、ユキ!」


 トラブルがあった為、名乗り遅れたがお互い紹介していく。明るく元気な娘がヒナタで。大人しく控えめな娘がユキだ。


「ひとまず、さっきの言い争いで人が集まってきてるからどこか落ち着ける場所に行って、作戦を考えようか」

「うん!」

「は、はい!」

「了解しました」

「おう!」


 落ち着いたブラウンの外観、しかしそれでいてどこか華やかで良さそうな店を見つけた。店内に入ると何人かのプレイヤーがいた。

 壁際の席を選んで、メニューから飲み物を頼み一息ついた。


「あ、あの……一時間後に闘技場で決闘があるのにゆっくりしてて大丈夫なんですか?」

「そうだよ。あまり時間がないのに……」

「焦っても仕方ないから、ここは僕が奢るから好きな物でも頼んで落ち着いて」

「ではシロウ様このメニュー表にある全部を」

「オイラも!」

「セレナとレメは自重してね。セレナさんセレナさん時間もないから全部食べるのは厳しいと思うよー」

「えぇっ……」

「大丈夫です。早食いすればいけます」

「うん、そう言う問題じゃないからねー」


 二人は不満そうにしている、レメは手のひらサイズの小ささなのに、結構食べるのだ。セレナとレメはメニュー表に乗っているもの全部を頼もうとしていたが、セレナとレメには自重してもらいたい。


「ごちそうさまでした。奢ってくれてありがとう!」

「ごちそうさまでした。奢ってくれてありがとうございます」

「いーよいーよ。落ち着いてくれたみたいだし」


 ヒナタとユキはケーキと飲み物を頼んで、一息ついた。

 一息ついたところで早速本題に入る。


「闘技場での決闘についてなんだけど、ヒナタさんとユキさんの戦う方法はなにかな?」

「ヒナタでいいよ。私は拳で戦うから肉弾戦が得意だよ!」

「ユキでいいですよ。私は魔法使いで回復やサポートが得意です。攻撃魔法も少し使えます」

「んー……了解。ユキはそんなに緊張しなくてもいいよ。敬語もなしで、今は一緒にパーティー組む仲間なんだし」

「仲間…… よ、よろしくね。私も騎士くんって呼んでもいいかな……?」

「うん。好きに呼んでいいよー」

「騎士君とセレナさんは?」

「僕は双剣使いで、魔法もそこそこ使えるよ。」

「私は短剣使いで、スピードと手数で翻弄します」


 魔法使いはいるが弓使いはいなく、前衛ばかりでバランスが悪い。


「前衛ばかりだなぁ……」

「あはは確かにそうだねー。でもそこは僕がなんとかするよ。何か作戦を思いついたらどんどん言ってねー」

「私は考えるのは苦手だけど、みんなの役に立てるよう頑張るよー!」

「私もみんなの足を引っ張らない様に頑張るね」

「私は皆様を全力でサポートいたします」


 みんなで思いつくかぎりの作戦を考えて、時間まで粘るのだった。


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