カワウの繁殖 2005年2月 すずがも通信150号掲載
保護区はいつも現在進行 すずがも通信150号 2005年2月
カワウの繁殖
繁殖をはじめたカワウたち。昨年の巣のほとんどは台風や大風で落ちているのですが、面白いことに、前年とまったく同じ位置、同じ枝に巣が作られることがとても多いです。一昨年、よく目立つ巣を「特定巣」として選び、3日ごとに記録を続けてきました。そのうちの8割以上の場所で、昨年も巣が作られました。更に今年も8割以上で、まったく同じ位置に巣が作られています。同じつがいかどうかはわかりませんが、けっこう保守的な連中なのでしょう。木が倒れたり、枝が折れたりして同じ場所に巣を作ることができない場合も、そのすぐ近くに巣が作られることが多いようです。
営巣やぐらでも、もう32巣ができています。昨年よりもそうとう早いペースです。こちらは、同じ位置かどうかまだ照合していません。10月の「自然観察案内人養成講座・実践篇」で補助用の枝をつけていただきましたが、枝をつけなかった「B3」のやぐらには、まだ1巣もつくられていません。「作りたいなあ」という様子の鳥は何羽かいるのですけれど、補助枝の項かは絶大のようです。
浦安の後藤隆さんご夫妻と、安藤喜久子さんのご指導で、保護区の水田でとれた稲わらを用いた「しめ縄づくり」の行事は大好評でした。1月30日に予定している「わらぞうり作り」も、12月のうちに定員いっぱいの申し込みがありました。発信すれば、手応えが必ず戻ってくる。ものすごくありがたいことだと思います。
できることから、やれる範囲で、ひとつずつ。無理しないで。
これでもいちおう、現在進行、かなあ。