スズメ刈り 2004年12月 すずがも通信149号掲載
保護区はいつも現在進行 すずがも通信149号 2004年12月号掲載
スズメ刈り
この秋はいったいどうなっているんでしょう。台風上陸のあげくに中越大地震。夏の間、旱魃に悩まされてずっと雨を待ち望んでいたのに、10月は干天を補うどころかお釣りが何倍にもなる雨量。台風時は幸いに倒木被害はほとんどなく、大雨で丸浜川が増水して、餌場の地上でコブハクチョウが泳いでいたり、足場板が流されて行方不明になったり、といった程度。「みどりの国」へ向かう橋はその都度冠水して、カモが橋の上を泳いで越えていましたっけ。
雨のせいで、保護区内の管理作業はなかなかはかどりません。その一方で、とてもはかどったのは、水田の「スズメ刈り」。ぼちぼち集まり始めたな、という8月下旬ごろから、収穫祭のおむすび分だけは最低限確保しなくっちゃ、と、一角に網をかけてガード。9月に入ると、ずっしり垂れていた稲穂が、スズメに食べられて軽くなった分、少しずつ立ち上がって、稲刈りをはじめた10月には、ほとんどがぴんと真上を向くように。
今年いただいた黒米は昨年までのものと違っていて、苗や葉の色はふつうと変わりない緑色(昨年まではずっと紫色だった)。触感もあまりぷちぷちしておらず、やわらかい炊きあがりでした。スズメたちに大好評だったのは、そのせいもあるのでしょうか。ともかく、最後には網かけ部分まできれいに食べ尽くされてしまいました。りっぱなわらはとれましたけれど。
だから、というわけではありませんが、今年こそ、と、とうとうわら細工の講習会をやることにしました。12月26日;しめ縄作り、1月30日;わらぞうり作り。円卓会議でご一緒した浦安の後藤隆さんの肝いりです。南行徳小学校から毎年お借りしている足踏み脱穀機をお返しする前に、わらをすぐる(葉の部分をそぎ落とす)作業を終わらせておかなくては。
ご協力多数、参加者多数、と収穫祭も無事終了。飲んだり食べたり遊んだり、お祭り大好きな私としては、野菜価格高騰+豚汁大なべ6個が少々しんどかったものの、満足、満足。鈴木晃夫理事ご長男の海渡くんの活躍がめざましく、いよいよ孫世代の時代になったな、と。