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現在進行 鳥の国 3  作者: 蓮尾純子
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ヒメガマとの対決  2004年4月

保護区はいつも現在進行   すずがも通信145号  2004年4月号掲載


   ヒメガマとの対決


 長い、長―い、な が ― ― い 間 かかった「竹内が原の植生コントロール作業」がようやく終わりました! 昨年夏に水を止めてから、延々7カ月です。

 1996年、造成工事を前にムラサキサギゴケを他所に移植したりした竹内が原。1997年には新浄化池とともに造成が終わりました。その年から水入れとトラクターによる管理作業を始め(新浄化池の方はポンプのトラブルのため、本格的な水入れは翌年になってから)、植物の侵入も始まったというわけです。

 当初、手を焼いていたアシは、意外にもあっけなく勝負がついて、春先のトラクターがけでほとんど問題なくコントロールできることがわかりました。しかし、トラクターをかけた後、地中の種子が芽生えます。実生のアシは、1,2年では十分に大きくなることができません。ところが、実生のヒメガマは、開花こそできないものの、その年の夏のうちにしっかり草丈を伸ばします。そして、困ったことには地下茎の位置がアシよりずっと深くて、トラクターではブレードが届かないのです。もっとも、ヒメガマにもいろいろ弱みはあるらしく、種子がほんとうにこまかいため、種子からの芽生えの時期に池の水が深かったり、濁っていたりすると、なかなか入ってこられません。旧淡水池でいったん消失したヒメガマの復活が見られないのは、そのあたりに原因がありそうです。

 さて、ともかく、ここ数年来の対決相手はヒメガマです。地下茎が深いだけでなく、ヒメガマが育つ環境はアシよりも水が深めで、当然ながら干上げにも時間がかかるし、地盤も軟弱なままです。アシのように、水中での手刈りで著しいダメージを受けるという様子も見ら

れません。



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