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茶番は続くよ、いつまでも

投資家が株を損してでも売る事情

作者: 明日香狂香

 投資するような金がないので、株の乱高下を不謹慎にも傍目で楽しんでいる部分もあるが、仕事をしていると取引先が不況になるのはちと困る。


 投資の解説をしている人間は、今は売らずに持っていればきっと株価は戻ると言っているが、それができるのは個人で株を持っているような余裕のある人間だ。他人の資金を預かって投資している連中にそんな余裕は無い。下げが続けば、資金を引き上げてしまう投資家もでてくる。しかし、支払う現金がない。待っていれば上がるとわかっていても、いつまでといえない状況では、少しでも傷が浅いうちに安定した銘柄に買い替えをする必要が出てくる。そうして、投資家の不安感を払拭して、資金の引き上げを阻止していくことが、避けられない。


 投資家にとっても、資金があれば、日々の若干のマイナスは許容できる。次回のプラスで相殺できると考える。しかし、大幅なマイナスは危険である。大事な虎の子を預けている相手が破綻したら、元も子もなくなる。


 結局、投資を生業にしている人間にとっては赤字になっても早期に売りさばき、より安定した供給先、たとえば金などの現物に資金を移し変える必要が出てくるわけだ。しかし今は金相場も落ちている。電子機器需要が落ち込むとみての下落だろうか。

 むしろ、傾向がはっきりしているので投資対象を絞っている可能性がある。バイオ系や食品加工などコロナ騒ぎで売り上げが見込めるところがまだあるからだ。現状では金は短期の利益を生みにくい。むしろ投資のための資金源確保のために売られているのではないだろうか。つまり、資金の補填だ。


 投資家にとっては悪くはない選択かもしれないが、運用するファンドにとっては危険だ。資金が底をつけば破綻する。徐々に削られる体力がはたしてどこまで持つのか人事ながら心配だ。

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