探索3 早河&無藤
校舎にて情報を集めることになった、無藤こと俺と早河。
「まずは、何処から攻める?」
「情報が集まってそうなPC室か職員室」
「鍵は職員室だから、先にそっちになりそうだね(・ω・)」
いやいや、なんでそんな顔してるの?ものすごく楽しそうだよね。
俺がおかしいの?それとも、早河がおかしいの?…どっちだか分からん!
「どうしたの、無糖さん」
「発音がおかしいぞ」
「あはは~(^^)」
マジで楽しそうだな。…調子狂うな。いつものことだけど。
職員室に向かう途中、水海からメールが入った。
『出来る限り、鍵を集めといてくれ。何かに使えるかもしr』
…ちゃんと最後まで打とうよ。何かに使えるってどういうことだろう。
「早河。水海からのメールで、出来るだけ鍵は集めといてくれってさ」
「はーい(^^)/」
なんか、一瞬顔文字が見えたような気がする…。
職員室前に来たが、中に先生がいる気配がない。
校舎内にいたはずの先生が、いないっておかしいよな。
「ムトーさん。どう思う?」
「段ボールがあればな」
「そういう問題じゃないでしょ?」
そうかな。何かあっても隠れられるじゃん。
俺の固有スキル、隠密で。
影隠とは微妙に違う。姿を隠したりとかは出来ないが、場所に捕らわれず調査などが出来る。
収集と転移も便利だと思い取っておいた。共通スキルは手に入れとかないと…っていう初心者感半端ないけど。
そういえば、早河は共通スキルを一つしかとっていなかったよな。なんでだろうか。時間が出来たら聞いてみようかな。
「入ってみようか」
「…そうだね」
ゆっくり扉を開けて中を覗くと…。
「誰もいない」
「なら、鍵を全部貰って行こう。…PC室に行くのは止めようか」
「どうしてだい?」
「…付けられてる」
なんで分かるの?お前は、化け物ですか?
「図書室に戻ろう。今日は諦めるしかないかもね~。もしくは、戻ってきたメンバーに相談しよう」
「分かった」
ゲームをやり込んでいる人の言うことを大人しく聞いておこう。伊豆も水海も早河も石切も、得意分野が違うが、ゲーム脳だしな。悪い意味で言ってるわけではなく、この状況だと逆に頼もしいんだけどね。
…でも、俺たちの後をつけるってことは同じ生徒なんだろうな。
理由は分からないが、他のメンバーに相談してから考えるとしよう。