Eclipse-2014's Valentine's-Day +a
おまけの会話SS
「うわあ、晃斗雪積もってる。真っ白」
「よく来たな、ルナちゃん。寒いだろ。こっちで身体拭きな」
「お邪魔しまーす」
「その様子だと、誤解は解けたようだな」
「そりゃびっくりするよね。こんなにいっぱいチョコレートあったら」
「元はと言えばおまえが俺に押し付けたんだろ」
「だって、こんないっぱい食べたら糖尿病になっちゃうよ」
「俺がなるのはいいのかよ」
「おい晃斗、それルナちゃんからか」
「ああ、もらった。やらねえよ」
「僕の分と合わせて食べたら、本当に病気になるよ」
「大丈夫だよ。シンちゃんの分は私がもらうから。そのかわりケーキはみんなで分けて食べていいよ」
「えっ」
「やったあ!ありがとうルナちゃん」
「調子に乗って大きくし過ぎちゃったから。おじさんもどうぞ」
「悪いな。いただくよ」
* * *
「うん、うまい!さすがルナちゃん」
「すごいねー。見た目はまさにココアとチョコレートのケーキって感じなのに、全然しつこくなくて美味しい」
「晃斗さん、どう?」
「うん」
「うん、って?」
「甘くなくていい」
「おまえまだ機嫌悪いのか。ケツの穴ちっちぇ男だなオイ」
「うるせ」
「今日一日じゃ食べきれないね。明日また食べていい?ていうか今日は泊めてほしいな、シュウさん」
「ほしいな、じゃねえよ。最初からそのつもりだったんだろうが」
「だってこんな雪の中帰りたくないもん。サックスだってダメになっちゃうかもだし」
「宿代とメシ代は出演料から差っ引くからな」
「晃斗さん」
「ん?」
「二人には内緒ね」
「…これ」
「普通のチョコレートだけど、生クリーム控えてココアパウダーいっぱいにしたから、甘くないはずだよ」
「さっきのと、どっちも作ったのか」
「いらない?」
「いや。ありがとう」
「うん」
「あの二人、ばれてないつもりなのかな」
「ほっとけ。ちょっかい出すと今度こそシメられるぞ」
「そうだね。ルナちゃんのケーキに免じて。んー、美味しい♥」