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Act.04

 家に帰る途中、面倒になりコンビニで夕食を買うとその足で帰宅した。由香里が住んでいるのは、築二十年にはなる三階建てアパートだ。一つの階には二部屋しかなく、一階の南側が由香里の部屋であった。

 鞄から鍵を取り出し扉を開ける。入ってすぐ脇にある電気を灯せば、途端に鞄の中にある携帯が震えた。うんざりした気分で携帯を取り出せば、そこに表示されるのは非通知の文字。

 その電話に出ることなく鞄に携帯を戻すと、履いていたミュールを脱ぎ捨てる。ワンルームの部屋は蒸し暑く、テーブルの上に置いてあるリモコンでエアコンのスイッチを入れた。

 ピピッという甲高い音と共にエアコンか稼働し、その音を耳にしながら由香里は持っていた荷物をテーブルの上に置いた。そして、迷うことなくソファに座り込むとぐったりと背凭れに身体を預けた。

 少し前には感じなかった疲労は、間違いなく精神的なものだ。帰った途端になる無言電話。元々利用頻度の低い家電は二日程前に回線を抜いてしまった。けれども、携帯ばかりは電源を落とすこともできず、仕方なく持ち歩いている。

 けれども、この持ち歩いている携帯がくせ者だ。会社を出れば鳴る、家に到着すれば鳴る、会社に着けば鳴る。まるで由香里の日常は監視されているようだ。

 いや、実際、監視しているのだろう。社内メールで由香里の行動は逐一報告され、失敗でもしようものなら聞こえよがしにクスクスとさざ波のような嘲笑をされる。

 一層、警察にストーカーとして届けることも考えたが、まだ内海を殺した犯人が見つかっていない。そのことから、自分が容疑者から外れていないことは知っている。毎日のように現れる桐谷たちのお陰で、由香里の立場は全く変化していない。

 いや、むしろ悪くなっている。靴や鞄を隠される程度はかわいいもので、数日前にはタイムカードを隠された。始業時間に余裕を持っていることもあって、どうにか探し出したが、これで遅刻でもしていたらかなり悪質だ。

 連絡事項が伝わらないのはいつものことだが、先日は書類を隠された。

 月末に提出する書類を入力し、間違いがないことを確認してから、課長である碓井の未決済処理書類を入れる未決箱へ入れた。それから他の業務をこなしていたが、終業間際、碓井に書類が出ていないと言われた。

 確かにチェックして碓井の未決箱に入れた記憶があったので訝しく思ったが、念のために由香里のデスクを調べてみた。そしたら、提出した筈の書類は何故か由香里の未決箱から出てきた。

 納得はいかないが、それでも書類が由香里のデスクから出てきた以上、言い訳をすることもできない。碓井に頭を下げて謝罪し、由香里に視線を向ける無表情な面々に視線を向ける。

 そんな面々の中で、口端に隠しきれない笑みを浮かべているのが一人。それが倉田だった。目が合った瞬間、倉田がさらに笑みを深めるのを見て、この件に倉田が関わっていたことが分かる。

 同じ事務員の相沢へ視線を向ければ、目が合った途端に視線を反らされる。少しばつの悪い顔を見せた相沢も、何かしらの形で関わっていたのかもしれない。

 そんな日常に由香里のフラストレーションは溜まる一方で吐き出す場所はない。

 苛立ちはあるけど、既に言い訳をするには遅すぎる状況に身動きが取れない。毎日退職するか、しないか、そんなことを考えて職場に足を運ぶ毎日に疲れきっていた。

 けれども、ここで退職してしまえば負けてしまった気がする。自分は内海を殺していない。それなのに、逃げることは負けを認めているようで、それが酷く納得がいかない。

 再びテーブルに置いた鞄の中で携帯が鳴りだす。けれども、先程とは違いバイブレーションは短く切れた。確認するのも面倒くさい、そんな気分だったけれども鞄を引き寄せると再び携帯を取り出した。

 見慣れないメールアドレス。最近はいたずらメールにも悩まされていて、すぐさまメールを開く気分になれない。それでもタイトルに書かれた「折り返し連絡」という文字を見て渋々とメールを開いた。そこにあったのは意外な人物の名前だった。

『営業部の江崎です。本日、時間があるようなら折り返し電話を下さい』

 短い文章の下に携帯の番号が書かれていて困惑する。江崎は出張に出ていてまだ戻っていない。緊急で電話をしなければならないような用件など思い当たらない。

 しばらく悩んだ末に、それでも無視することもできず電話を掛けてみる。二回コールの後に出たのは、確かに江崎だった。

「終業後にすまない。今はどこに?」

「帰宅しました……あの、何でしょう」

「少し話しがしたい。川尾駅まで出て来られるか?」

 川尾駅といえば、由香里のアパートから最寄りの駅だ。だから、出掛ける分には何も問題はない。けれども、気になるのはそれじゃない。

「それは可能ですけど、江崎部長は出張中ではないんですか?」

「出張から先程戻った。それで渡瀬さんから色々と聞いた。君からも話しを聞きたい。今、そちらに向かってる。三十分程で到着する」

「あの」

「すまない。これから電車に乗るので電話は切らせて貰う」

 その言葉の後、由香里の言葉を待つことなく宣言通り江崎は電話を切ってしまう。唐突ともいえる江崎からの電話で、さらに困惑するしかない。

 江崎が三十分と言ったなら、確かに三十分で駅に到着するに違いない。ただ、どういう用件なのか全く触れられなかった。

 渡瀬から何を聞いたのか。せめてそれが分かるだけでも気分は違うのに、それすら江崎は伝えてこなかった。

 そろそろ自主退職でも勧告されるのかもしれないけど……。

 そんなことを考えながら、ゆっくりとソファから立ち上がると部屋の片隅に置いてある冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。冷蔵庫の横にある小さな食器棚から取り出したグラスに、たっぷりと水を注ぐ。

 それを一気に飲み干すと、大きく息をついた。身体中疲れていたけど、江崎を待たせる訳にもいかない。暑さで崩れた化粧を鏡の前で直し、汗に濡れた服も着替えてから外に出た。

 夜だというのに夏の名残が残り、生暖かい風が頬を撫でる。駅まで十五分という距離を考えると、うんざりした気分にはなるけど、それよりも今は江崎の話しの内容が気にかかる。

 江崎が社長の身内ということを考えたら、先程考えた退職勧告でもおかしくはない。それくらい由香里の作業効率は落ちている。邪魔をされているのは確かだが、会社というものは結果が全てだ。

 一層のこと、退職勧告されるのであれば、嫌がらせしていた人間あぶり出して高らかに上層部へ報告したいところだ。本気になれば、絶対に相手をやり込めることが想像できるから、できるだけ面倒でも嫌がらせをする人を特定しないようにしている。

 まだ学生の頃は、その気性の荒さで人を傷つけることになるとは思っていなかった。むしろ傷つくのは弱いからだと、そう思っていた。

 けれども、実際に傷ついたのは両親で、逃げるように引越したのは苦い想い出だ。だからあれからは、表立って感情を露にしたことはない。

 でも、本音を言えばやられっぱなしで黙っていられるタイプでもない。ただ、会社という枠にいるのであれば、まだ動く時じゃない。

 いや、むしろ自分の気性を隠すために大人しくしていたのが、今回見誤った原因かもしれない。どのタイミングで自分を出せばいいのか、分からなくなった、というのが正しい。

 色々な意味で失敗したかも……一層のこと、退職勧告して貰った方がすっきりするかもしれない。

 不毛なことを考えながら駅前に到着すれば、タイミングよく駅から出てきた江崎とばったり鉢合わせする。

「待たせたか?」

「いえ、私も今到着したばかりです」

「あぁ、あそこでいいか?」

 そう言って江崎が指差したのは駅前にあるチェーン店のカフェだ。ガラス張りになった店内に客は少なく、由香里は曖昧に頷いた。すぐさま江崎の足がカフェへと向かい、慌てて由香里もその後を追う。

 注文をして奥まった一角に向かい合わせで座ると、スーツ姿の江崎は少しネクタイを緩めた。きっちりとしたスーツ姿の江崎しか見たことがないから、ネクタイを緩めるだけでも違和感を覚える。

 そんな由香里の視線に気付いたのか、目が合った途端に江崎は苦笑を浮かべた。

「勤務時間外だ、うるさく言うなよ」

「いえ、言うつもりは全くありません。ただ、意外だっただけです」

「そうか。それで、早速だが社内でいじめがあると聞いたが、どういったものだ」

 いじめ……確かに言われてみれば嫌がらせというより、あれはいじめかもしれない。ただ、いじめられる中心に由香里がいるのかと思うと、苦笑するしかない。社内という枠がなければ、いじめられるようなタイプの人間ではない。

「出張から戻ったばかりなのに、そんな心配ですか?」

「上司としては当たり前だ。社内いじめなんて外聞悪くて問題になる」

「確かに外聞は非常に悪いですよね」

「……すまない。外聞云々もあるが、君の心配もしている。渡瀬さんや、一課の野口からも報告があった」

「野口課長、ですか?」

「あぁ、見るに見かねてという感じだ。業務に支障をきたしてると聞いてるがどうだ」

「確かに支障はあります。でも、今騒がなくても内海さんを殺した犯人が現れたら、それで終わる話しだと思いますけど。部長が口出せば余計大事になると思いますよ。そもそも人数も人数ですし」

 少なくとも、由香里に嫌がらせをしてくるのは一人、二人じゃない。少なく見積もっても十数人という単位だ。そうでなければ、あそこまでの嫌がらせはできない。ただ、率先して嫌がらせをしかけてくる人物はいるが、あえて追求しようとしたことはない。

 追求すれば追いつめる。追いつめた結果に由香里は責任を持てなかった。だからこそ、見て見ぬふりをしている。

「そんなに多いのか?」

「正直、江崎部長が敵か味方か、そう考えてはしまうくらいに」

 別に江崎を批判するつもりはない。ただ、江崎は会社側の人間で、騒ぎを大きくしたくない立場だということは理解している。実際、外聞を気にしていることからも分かる。

「……少なくとも敵ではないつもりだが」

「だったら、しばらく静観していて下さい。内海さんの件が片付けば全て丸く収まる筈ですから」

「だが、そのまま放っておく訳にはいかない」

 確かに立場からしても、はい、そうですかと納得できるものではないだろう。いじめが発覚した。それを見ないふりをしていたとすれば、後々訴訟問題になるくらいには思っているのかもしれない。

 例え建前だとしても、江崎がそう言うのは社会にいる人間としては常識だ。

「内海殺しの犯人が捕まらなければ、一生そのままでいいと言うのか?」

「一生? いざとなれば会社を辞めることもできますし」

 その言葉で、一瞬江崎の顔が強張ったのが分かる。辞めてから、問題を取り上げられるのはまずいのだろう。だけど、由香里としてもこれ以上どう言えばいいのか分からない。

 眉根を寄せて考えるそぶりを見せた江崎を観察する。口元に手をあてたかと思うと小さくクッと呻いたかと思えば、クツクツと喉で嗤う。低く小さな嗤いは、余り江崎らしくない。

 俯いていた江崎が顔を上げる。その口角は若干上がり、楽しげな視線を向けられる。その視線に由香里は眉根を寄せた。

「君は社内だと随分巨大な猫を被っているようだな。その性格を内海は知っていたのか?」

「知ってましたよ。むしろ内海さん以外は知らないと思いますけど」

「そうだろうな。そうでなければ、ここまで好戦的な人間に攻撃して無傷でいられると思えるのなら、余程頭の働かないタイプの人間だ。私としては泣くくらいの芸当はされると思っていたんだが」

「期待を外してしまって申し訳ありません」

 一応、一礼をして見せたけど江崎は再びクツクツと嗤う。何がツボにはまったのか全く分からないが、嗤われて楽しめる人間はそういない。

 納得いかないながらも、テーブルの上で水たまりを作るグラスからカフェオレを口にする。

 エアコンがついた店内は、外ほど暑くはないが、それでもじんわりした暑さが身体にまとわりつく。喉元をすぎるカフェオレは冷たくすっきりした旨味があった。

「社内では私と渡瀬さんでフォローをする。何かあれば報告してくれ」

「別に必要ないと思いますけど」

「かもしれないな。だが、こちらとしても体裁が必要なのでな」

 どうやら江崎にとっては、これが本音らしい。むしろ、由香里の性格を知ったからこそ、本音を吐露した、ということかもしれない。確かにメソメソと泣くだけの女にこんなことを言えば、酷く面倒なことになる。

「分かりました」

「それで、私が聞いているのは君に粉を掛けてきているのは、二課の松本と、三回の倉田さんということだが、それについては?」

「否定しません。ただ……」

 言葉にするのは難しいけれども、倉田が色々な人間と色々な人間と共に嫌がらせをしてくるのに、松本のそれはあくまで個人的なものだ。その他大勢と松本は少し違って見える。

 それにこの間松本を問いつめた時のあの続きが気になる。由香里は嫌っていないけれども……だったら、誰を嫌っているのだろうか。少なくとも由香里の周りには、今誰もいない。

「私から何か言うか? 煩わしさはなくなると思うが」

「いえ、今は必要ありません。少し気になることもあるので、いざとなれば自分から話しをします」

「一対一の会話をしない者もいると思うがどうする?」

「させますよ。この件に関してはこちらが被害者ですし、幾らでも追いつめられますから」

「この件に関しては、か。それなら、どの件に関しては加害者なんだ?」

 言葉尻を捕えられるのは頭の回転がいい証拠かもしれない。だが、この場合は余計なお世話というものだ。

 対峙した江崎の目は真剣なもので、由香里は小さく溜息をついた。

「少なくとも、内海さんが亡くなった件ではありませんから、ご心配なく」

「だったら、例の噂か?」

 不意に言われた噂という言葉に思考が追いつかない。けれども、それが内海が亡くなる前に立っていた噂ということを思い出し、由香里は肩を竦めて見せた。

「残念ながら、そちらも根も葉もない噂です。実際、売春もしてなければ、恋人も年齢と同じ年数いません。ついでに一服したいのなら、ご自由にどうぞ」

 指先で引っ掛けて銀色に鈍く光る灰皿を、テーブルの端から引き寄せる。途端に指先で小さくリズムを取っていた江崎は、ピタリとその動きを止めた。

「気付いていたのか」

「それ江崎部長の癖ですよね。女性たちで盛り上がったことがあるので」

「そうか」

 短く答えた江崎は、スーツのポケットから煙草を取り出すと、遠慮することなく銜えた煙草に火を点けた。ゆったりと漂う薄い煙を眺めながら、由香里はすっかり氷で薄くなりつつあるカフェオレグラスに口をつけた。

 確か江崎の癖を教えてくれたのは倉田だった気がする。別に気が合う、という程の付き合いはしていなかった。それでも、愚痴を言い合う程度には親しくしていた。

 それにも関わらず、彼女の嫌がらせも相当なものだ。松本とは違う、女独特のねっとりした嫌がらせは、由香里を辟易とさせる。

 連絡ミスは当たり前だし、遠巻きにして集団でこれみよがしに嗤う。由香里の分だけお茶を用意されないのなんて可愛いもので、書類を運んでいる最中に足を引っかけられたこともある。

 ただ、倉田がどうしてそこまで過剰な嫌がらせをしてくるのか、その理由がよく分からない。倉田が由香里を見る目は、間違いなく不快に歪んでいる。いや、不快というよりも嫌悪かもしれない。

 けれども、ほんの数日前までは普通に過ごしていた筈だ。何がどうしてこんなことになっているのか分からない。違う、何も無かった訳じゃない。

 内海が死んだーーーー。

 そう、全ての始まりはそこからだった。あれから倉田とは一緒に昼食を取らなくなった。

 だとしたら、そこらへんを突つけば何か変化があるかもしれない。ただ、それが望まぬ形の変化であれば、現状維持のままで構わない気もする。

 なら、由香里が思う「望まぬ形」というのはどういうものなのか。自分でもよく分からない。今現状だって決して望んだ形ではない。

「とにかく、私は明日から出社する。何か問題が起きれば、すぐに報告してほしい。まぁ、思っていたよりも図太い神経みたいなので、心配事が減ったのは悪くない」

「まるで無神経みたいなこと言わないで下さい。むしろ、私からしたら部長のイメージの方が崩壊気味ですけど」

「どういうイメージだ」

「鋭い切れ者。でも、建前が大事と言いつつ、思っていたよりも他人に干渉するタイプですね」

「お節介ということか……」

 苦く笑う江崎に、由香里はあえて返事をせずグラスに口をつけた。これ以上話すことは何もない。それは江崎も同じなのか、吸い終えた煙草を灰皿で揉み消すと椅子から立ち上がった。

「明日からまた、会社では猫被りか?」

「一番波風立たない方法ですから。今日は上司に対する態度でなくて申し訳ありませんでした」

 江崎と同じように由香里も椅子から立ち上がると、きっちり四十五度頭を下げて謝罪する。面倒なことはしてくれるな、と思うけど、実際ここへ足を運ばせてしまったことは事実だ。

 しかも江崎は上司で、手間暇掛けさせてしまったのは事実だ。だからこそ、謝罪の気持ちが全くない訳でもない。

「いや、別にそれは気にしてない。むしろ今ここで猫被られる方が不気味だ。明日からは適度に口を挟ませてもらうぞ。さきも話したが、こっちも建前が必要だからな」

「分かってます。お疲れ様でした。わざわざお手数掛けてしまってすみません」

「いや、手数を掛けただけの色々が見えて楽しかったがな」

 楽しかった? 

 一体何が楽しかったのか問い掛けようとしたが、既に江崎は席を離れてしまい問い掛けるには微妙に遠い距離にいる。

 一旦椅子に座ると、底に残っていたカフェオレをズズズと吸い込む。面倒にはなったと思ってる。でも、こうして自分を知っている人間がいるのは動きやすくもなる。

 今までは何もせず、何も聞かず、ただ自分から動くような真似はしなかった。けれども、江崎が首を突っ込んでくる以上、攻撃してくる相手だって無傷ではいられない。

 自分だけが我慢してどうにかなる問題であれば、そのまま放っておくつもりだった。けれども、このまま放っておけば松本にしろ、倉田にしろ、査定というところで痛手を追うに違いない。

 ただ職場の人間であって、別に知人以上の好意はない。それでも、自分が原因で他人の生活が変化することは我慢がならない。そうしないために、由香里は猫を被って人との関わりを避けてきたのだから……。

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