表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中学生探偵部  作者: day
1/1

犯人は僕じゃない!

堀進ほりすすむ。犯人はお前だっ!」

 ・・・と言ってもそれほど重いものじゃない。クラスの何人かの集金が盗まれた事件の犯人扱いされただけだ。そこまでなら十分恐ろしいが、うそつき岡井おかいの信憑性ゼロの無茶苦茶な理屈だ。誰も信じるわけがない。

「あっそ。じゃあ、僕は部活見学に行って来るから。さようなら。」

「まて。逃げるのか。やっぱりお前が犯人だな。今から俺と一緒に職員室に来い!」

 わめき散らす岡井をほっといて僕は教室を後にした。行ってみたい部はたくさんあるんだ。かまってる暇はない。中学になったら卓球部か、テニス部に入ろうと決めてたんだ。とりあえず卓球部へ行くことにした。

 



 3分ほど歩くと卓球部が活動している体育館に着いた。体育館は築30年の趣ある体育館だが、なぜかドアだけ自動になっている。僕は深呼吸してから部室へ入っていった。

「こんにちは。一年A組の、堀進です。部活動見学に来ました。」

「堀君か?卓球部部長の大守おおもりだ。悪いが帰ってくれ。人の集金を盗むような奴に神聖な体育館を汚してほしくない。」

「そっそんな!?僕は何も盗んでませんよ。」

「うそをつくな。岡井君には証拠まであるそうじゃないか。さっさと出ていけ。じゃないと放り出すぞ。」

「・・・・・・」

 僕は無言のまま体育館を後にした。岡井め・・・許さない!でも何も無実を証明する証拠がないことが悔しい。

「クッソー!!」

 勢いに任せて壁を思いっきり殴った。手が痛い。当たり前だ。壁を殴った衝撃で上からビラが落ちてきた。新入生募集のビラだ。一番みたくないときに・・・

「なんでこんなもんがあるんだよ。・・・・・・中学生探偵部??もしかしたら解決してくれるかも。よし、行ってみよう。絶対に無実を証明してやる。」

 中学生探偵部の部室は3階の社会科準備室らしい。歩いて3分ほどだが、僕は走った。階段をかけて、かけて、かけて、曲がって、ぶつかって、転んで。・・・ぶつかった女子は泣いていた。僕が泣かしてしまったのだろうか?

「えっえっと。すみませんでした。急いでたもので。・・・大丈夫ですか?」

「は・・・い。」

 彼女はそのまま社会科準備室へはいっていってしまった。・・・え!?社会科準備室?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ