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10.白玉の怒り 他人を助ける前に白龍八潮がやることは?

白龍八潮はくりゅうやしおは白玉の背中に思わず投げかける。


「これは内密なのだが、黒龍雅鱗こくりゅうがりんの娘であるアンジェリカとエリカは龍滅大戦の賠償の一つとして人間界のタントラ枢機卿の元に送られて人質になっている。さらに、人間界の貴族に売られた。

あの黒百合の所有者だ。つまり、龍界に黒百合がいるのは人間界に取られた雅麟の娘のかわりだ」

白玉の足が止まり、白龍八潮を見る。


白玉は懐からおもむろに、珍しい絵柄の煙草に火をつけて紫炎をくゆらせた。他の玉が王族の前で失礼だと諌めるが白玉は気にしない。

「それは、雅鱗がりんはタントラ枢機卿に騙されたと言うことですか?」


「そうはではない。アンジェリカを、雅鱗の元に返すと、長男の飛龍と次女のアンジェリカが争うのが目に見えている。アンジェリカは、飛龍より強い。

龍宮と四島の次の跡目争いに巻き込まれ龍界に混乱が起きる。から、私が人間界と裏取引をした。」


白龍八潮の苦い告白に白玉が目を細める。


「だから私は貴方が嫌いだ。

父親の雅鱗は娘の返還を求めた。なのに、兄である貴方が龍界の為、四島の為と策略をねって親子の情を捻じ曲げた!」

白玉は、声を荒げて八潮に詰め寄った。


「人御御供に差し出された黒百合が辛い目にあっているのは原因は白龍八潮!貴方だ!

それなのに、黒百合の妓夫太郎ぎゅうたろうに同情してどうします!」

白玉は、八潮に軽蔑の眼差しを向けていった。


「それに!娘を人質に取られたのは、雅麟だけじゃない。私もだ!

雅麟は、四島の代表である私を操るために、親友の飛龍と娘の紅龍姫うばった!彼からの謝罪が欲しい。その証として、我が親友の帰還を待っていますよ。」


そう言うと、白玉は煙草の煙を吐きかけて白龍八潮の耳元で囁く。


「今こそは、黒龍雅鱗に『愛された』兄である白龍八潮の軍師としての実力をご披露くださいませ」

八潮と雅鱗の兄弟を『超えた』関係は王族と貴族は有名だった。


「近い」

八潮が白玉の肩を押す。

「王族が困るのは実に愉快。では、頑張ってくださいませ」


白玉が煙草の吸い殻を地面に投げ捨て、踏み潰す。


他の玉達が白玉の袖をひっぱって、この場を白玉は退いていく。その日は解散になり、黒蚩尤こくしゆうは龍界の黒龍雅鱗に使いをだした。

そこで、ある事件が起こった。

雅鱗の長男、飛龍の所にある者がおとずれる。

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