表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狂者達の物語  作者: 下南
一章 始まりそして脱走
5/30

3話 変化

「さっ、着いたよ。」


奴は一つの扉の前に止まり、振り返りながらそう言った。

そして扉を開けて入って行った。

わたしはそれについて行った。


「なに...これ...」


そこにあったのは非人道的な実験.........ではなく一枚の大きな鏡。

そして驚いたのは自分“らしき”人物の姿。

右腕を動かす『それ』も右腕を動かす。

左足を上げる『それ』も左足を上げる。

自分が何かを動かす『それ』は全くもって同じ動きをする。


嫌でも理解した。『これ』が自分の姿なんだと。

美しいと何人にも言われてきた蒼穹の目の左目は暗い紫に、

綺麗と言われた銀色の髪は左半分が漆黒に、

そして何よりも、顔の左半分が黒く染まっていた。

縦に一直線ではない。ほうれい線辺りで左にカーブはしている。


「それじゃあこれ、服ね」


そう言い奴は私の服を床において部屋を出て行った。

着替えろってことだろうか?

私は何も考えず着替えることにした。これ以上は気が狂ってしまいそうなのだ。

取り敢えず病服を全て脱いだ。

すると、まぁ、何というか...想像通りだった。

体は肋骨に沿うように左側が染まっていて、左腕は手首まで染まっている。

更に右足の太股の半分辺りから爪先までもが染まっている。

ベンタブラック級の黒さだから立体感が一切分からない...


そうして着替え終わる。

半袖の白シャツに青緑色のベスト、動きやすい膝丈のスカート。

自分から見て右側に黒リボンが付いている黒のカチューシャ。

黒の靴下に青緑色と白色のスニーカー。


「よし...いつもの服装...」


病服を持って部屋を出た。


「どうして女の子は着替えるのに時間がかかるのかね~」


そうため息をつきながら奴は言ってきた。

急いで5分で着替え終わったのに...


「それじゃ次のところに行くよ」


そう言い歩き出したので、ついて行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ