16話 脱走計画
~20日後~
「割と薄いね。計画…」
「仕方がないじゃない。分厚くして失敗したらば元も子もないんだから。」
私(咲希)とマナ10日後の計画について話していた。
計画と言っても9日後の23時55分に此処を出て、皆と合流。そして23時59分50秒までにマップに記されていなかった鍵のかかった部屋に到達、鍵を無理やり破壊して部屋に入り、0時になったらマナの魔力が解放されるから、部屋にあるらしい転移の魔法陣に魔力を流してマナの世界に転移する。と言ったそこまで細々としていないものだ。
因みに、今の状態で魔法陣を起動させようとすると九割足りないらしい。そこに私達八人が加わってもギリギリ一割足りないらしい。
「それで…私はこの部屋を自力で出るべき?」
「いや、私達が開けに来るわ。転移の魔法陣がある部屋までの道中にあるからね。それにこの檻に攻撃を加えると警報が鳴る仕組みになっているし…」
「そう…大人しく待つことにする。この計画は他の人達にはいつ話すの?」
「実行する日に話すわ。」
勿論理由はある。
いないだろうがアイツのスパイがいた時様だ。
「ifの為にね。」
「……もしって言って。分からなかった。」
私のツッコミが少し遅れた。仮定法は中学一年生では習わなかったが、『奴』に体をいじられた時に高校卒業までの知識を入れられているのだ。
「取り敢えず、今はゆっくりしてね。本当に大変なのはこの後なんだから。」
「分かったよマナ。」
私が言い終わった頃には既にマナは居なかった。
~9日後~
「……は?ちょっといきなり過ぎない?」
私(望)達7人は突然部屋に入ってきたマナが言った計画に対して返すしかなかった。
ちなみに私達は二進数指スマをしていた。いつも通りに海斗が一抜けして、舞の拳が顔面に突き刺さっていた。
「まぁ行けない事は無いが…その計画アイツにバレていないのか?」
「大丈夫よ。感ずかれてはいると思うけど。」
響の質問に対してそう答えた。
「取り敢えずまだ時間は12時間以上あるからゆっくりするといいわ。でも、計画の時間に眠くなる何て事にはならないでね。」
マナはそう言い扉の前まで行った。
「それじゃあ22時に迎えに来るわね~」
そして部屋を出て行った。
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