9話 二人の始まり
「ツッ!!」
夜の街、普段通りに仕事をし、職場への帰り道、背中にスタンガンを当てられ地面に倒れた。
『ガガ………どうした?……応答しろ………【喰らう者】!』
通信機から男の声がする。【喰らう者】、確か…私のコードネームだったはず…あまりそう呼ばれた事がなかったから自分の事と理解するのに時間がかかった。
直ぐに通信機に手を伸ばすが、
「あ~おたくのエージェント、一人貰いますね~」
黒い服の男が先に通信機を取り上げてそう言った。
『誰だ……貴様……なんn』
ブツ
そこで通信切られた。そして『そいつ』は通信機を地面に落し踏みつけて粉々にした。
「それにしても、スタンガンを受けてまだ意識があるとわね~」
その次の瞬間、強い衝撃と共に、私の意識は、闇に落ちた。
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ザアアアアア
雨が降る中俺は、のんびりと学校から家に帰っていた。
「ちょっと良いかしら?」
女性の声がした。どうやら俺を呼んでいるらしい。
「どちら様です……か」
振り向きながらそう言ったが、途中で言葉が止まった。
彼女の姿が異様だったのだ。
脇とか胸元が開いている黒い魔女服、赤いバラがついた魔女帽子。
そんなものはどうでもいい。彼女傘をさしていないのに一切濡れていないのだ。
「名乗っておくわね、私はマナ・カルマ。仕方なく貴方を誘拐する哀れな影の魔女よ」
「あんたは何を言っいるんだッ!?」
「すいませんね、余り時間を掛けたくないものですから。」
何が起きたか、5mはあった距離を一瞬で詰めて腹に拳をめり込ませたのだ。
「魔女なら…魔法使えよ…」
そして俺の意識は闇に落ちた。
一人ずつやってたら一章がかなり長くなると思った結果二人ずつになりました。
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