#97 しりとり。
『つ・・・釣り?』
ついにやってきた修学旅行当日。
沖縄へ向かう電車の中が暇すぎるので優弥達6人は何故かしりとりをしていた。
『ほら!奏太、次「り」だよ!』
優弥は眠そうな奏太の肩を揺すると奏太は面倒臭そうに呟いた
「・・・粒子」
「よくそんな言葉思いついたなー。次「し」かぁー・・・」
千秋が考え込み、すぐに思いついたかのように人差し指を立てる。
「静かにしなさい。静香とカナが寝てる」
千秋はすっかり眠ってしまっていた静香と叶を見ている。
『それはしりとり?シャレ?』
「どっちもだ」
優弥の問いに千秋は自信満々に答える。
刹那、ゆっくりと電車が止まった
「沖縄到着ー♪ささ、降りよう♪♪」
竜の一言で優弥達は電車を降りた。
1日目は沖縄の戦争について学ぶだけ。
目的地に向かう長い列の後ろの方に優弥達は歩いていた
『あぁー・・・眠い・・・』
優弥は背伸びをしながら呟く。
千秋を見てみると何やら考えこんだ表情をしていた
『・・・千秋?』
優弥が話しかけると、千秋は驚いた表情で優弥を見た
「え?!・・・何?」
『どうしたの?』
「べ・・・別にっ」
優弥が聞くと、千秋に目を逸らされた。
千秋のことだからくだらない事だろうと思い、優弥はそれ以上は何も言わないことにした
「ルビー!」
「えと・・・び・・・琵琶湖!」
その後ろで竜と叶がしりとりを続行していた。