表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Love Addiction  作者:
93/171

#93 班長は誰?

「いいなぁー、あの班。」

「奏太君も竜君もカナちゃんもいるじゃん!!」

「うらやましすぎる~!!」

翌日、昨日決めた班で修学旅行中には何処へ行くかを話しあっていた。

修学旅行先は沖縄。皆が話し合う中、ところどころから女子の声が聞こえてくる。

それは、優弥達6班への言葉。

「ふーんだ!私にくじを作らせるからだよ、ばーか!」

千秋は羨ましそうに見ていた女子生徒にばれないように舌を突き出した

『そんなことより。何処行くの?』

優弥は沖縄のガイドブックを見ている

優弥の問に千秋は適当に答えた

「んなの、どこでもいいじゃん」

『まぁ、そうなんだけど』

その時、不意に廊下からなんとも元気な叫び声が聞こえた

「ちょっとちょっとちょっと!先輩!!」

教室の廊下側にある窓からいきなり顔を覗かせていたのはけんけんだった

『わぁ!!けんけん?!どうしたの!?』

「3階の多目的室にちょっと荷物運びに行った帰りです。それより!!!」

けんけんはいきなり奏太を睨み始めた

「先輩!だからなんでそんないちゃいちゃラブラブしてんすか!!」

『いちゃいちゃラブラブ・・・?』

ただ話し合っているだけのこの状況の何処がそう見えるのだろうか

「お前いい加減あきらめろよ」

奏太がけんけんに言うとけんけんはあきらめません!という目で奏太を睨みつけた。

「俺まだ優弥先輩のこと、あきらめたわけじゃないんですからね!!!」

そう言ってけんけんは去っていった

「・・・さぁ、班長誰にしようか?」

静香が何も無かったかのように話を進めた

そうだ。とりあえずこの班の班長を決めなければ。

『ん~・・・』

改めて班員を見てみる。

静香と叶はそんな感じのキャラじゃない。

奏太はめんどくさいとか言いそう

千秋も奏太と同じかもしれない。

思考を巡らせる。

『・・・千秋お願い』

優弥は親指をたてて千秋に言い放った

「は?!なんで私なんだよ!めんどくさい!」

優弥の予想通りの反応だ。

千秋はいきなり先生の方を振り向き、叫んだ

「せんせーい!6班の班長は頭のいい奏太君に決定デース」

『なんと。いきなり奏太に押し付けやがった』

そんな優弥の声など聞こえないかの様に千秋はガイドブックを見始める。

さっきまでみてなかったくせに。

「は・・・?何で俺なんだよ。おい、千秋!」

奏太の声は先生には聞こえておらず、先生は「そうかそうか」と頷いて黒板の"6班班長〟という文字の隣に奏太の名前を書き始めた。

「じゃ、頑張りな」

千秋がそう言った途端、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ