#90 お土産のチョコレート。
王様ゲームが始まって数分後、王様は千秋となった
千秋は楽しそうな表情で王様の割り箸を持っていた
「どうしようかなぁ~?・・・じゃぁ、3番の人」
優弥の手に3と書かれた割り箸があった
『げ、私?!』
その言葉で千秋はにやりと笑った
「ほほーう。優弥か」
『え、何それ』
優弥は竜が持って来たジュースをコップに入れる。
飲もうとした時に千秋がようやく命令を言った。
「じゃあ優弥は奏太へほっぺちゅーでもしてもらおうかなぁ」
『ぶほっ』
思わずジュースを噴出してしまった
「俺まで巻き込む気かっ!」
奏太も少々頬を赤らめて千秋に怒鳴るが王様の命令は絶対だった
『っ・・・・///』
あまりの恥ずかしさに一瞬で済ませてしまった。
『これでいいでしょ!』
優弥はすっかりふくれて竜のお土産のチョコレートを開け始めた
『ちょっと味見~♪』
一口、口にいれてみた
『何これ!!!おいしぃ!!!』
優弥のその言葉で奏太も優弥のチョコをひとつ食べた
が、反応がいまいちだった
「・・・・おい、竜。これ酒入ってない?」
「うんー。そうだよー。だからあんまり一気に食べない方が・・・」
竜の話が急に止まった。
奏太もさっきからケータイをいじっていた手を止める
皆同時に優弥の方を見た
しかし、すでに遅く、優弥は少し味見とか言っていたくせに次々に食べていた
おそるおそる奏太と竜が優弥に話かけてみる。
「おい、優弥?」
「あの・・・ゆーやん?それそんなに一気に食べるものじゃ・・・」
優弥はチョコを食べながら奏太の方を向いた
『あ、そーたぁ~♪』
優弥は奏太に抱きついた
『そーたも食べるぅ~?』
優弥は奏太の口にチョコを無理矢理突っ込んだ
「完全に酔ってるし・・・」
『きゃはは~♪』
全体重を奏太に任せた優弥が落ちそうなので奏太は床に手を着いた。
反対の手で優弥を支えながら奏太がため息をつく。
「アホだろ、コイツ」