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Love Addiction  作者:
87/171

#87 聞きたいコト。

『あー、楽しかったぁ!!』

優弥は皆とも別れて家に帰り、ベランダで奏太と話していた。

「千秋こちょこちょ弱いのか」

『うん、特に脇腹ー』

今日のことをいろいろ思い出してみた。

『結局奏太一回も王様なれなかったし』

笑いながら奏太に言った。

「じゃあ、代わりに今一個命令する。」

奏太は優弥の家のベランダへ進入してきた。

『何それ。意味分んない』

そう言いながら笑っていると優弥から目をそらしていた奏太がいきなり優弥を向いて言った。

「お前、何か隠してるだろ」

『・・・?』

何のことかよく分らず少し考え込んだ。

今日の王様ゲームで盛り上がりすぎてすっかり忘れていた。

キスの写真のこととか、抱き合っていたこととか、聞きたいのに聞けないことがあった。

『あ・・・あるわけ無いじゃん!そんなの!てかそれは命令なの?』

優弥が否定すると奏太からのデコピンをくらった。

『いった!何すんの!』

「ばーか。何年一緒にいると思ってんだよ。嘘ついてんのバレバレ」

『・・・だって、自分でもどうすればいいのか分んないんだもん』

「何が」

優弥は泣きそうになるのを必死にこらえた。

『奏太のこと・・・信じるって決めたのに・・・・・・・キ、キスの写真のこととか、バレンタインに2人で抱き合っていたこととか、気になるんだもん!!』

優弥が打ち明けると奏太は一度ため息をついてから言った。

「そんなことかよ」

『そんなことって!私は本気で悩んで・・・』

そして優弥の言葉を遮るように奏太が喋りだす

「キスの写真は、たまたま頬にぶつかったとこを撮られただけ。抱き合ってたのは悠希が転んだのを支えた。ただそれだけ」

『う・・・あ・・・・・・うん』

ほんとになんでもなかった。

こんなことで悩んでたのか、私は。

その時、突然温もりに包まれる。

奏太に抱きしめられていた

『そっ・・・奏太?!』

「ばーか」

『はい?!何それ!!』

「ばかにばかって言っちゃ悪いのかよ」

『別そんな・・・って、それって私がばかってことじゃない!!』

「気付くの遅っ・・・」

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