#71 当日。
♪~♪~♪
昨日のイブで学校も終わったのでぐっすりと眠っていた朝、優弥は携帯の音で目が覚めた。
『・・・はい』
電話だったので出てみると奏太だった。
「・・・寝てた?」
『何の御用?』
電話の向こうは何やら騒がしかった。
『てか、こんな朝から何処にいんの』
「バイト。朝っていうかもう10時だし。」
奏太に言われて時計を見ると10時30分だった。
『わお』
一方奏太は器用に肩と顔の間に携帯を挟みつつ、皿を探していた。
「あ、そーだ。今日さ、夕方にならないとバイト終われそうにないから5時に駅でいい?」
『うん。じゃあバイト終わったらマッハで来てね』
「不可能なことを言うな」
『とりあえず頑張れ。じゃ』
携帯をポケットにしまうと、悠希に話しかけられた。
「彼女?」
「別に」
5時に駅という約束だったがバイトが思ったより長引いてすでに5時半だった。
奏太は現在更衣室にいた。
とりあえずケータイで時間をみてみる。
「・・・やべ」
と、そこへ悠希がやってきた。
「やっほ♪」
「ここ女子の来るところじゃないんだけど?」
男子更衣室に堂々と悠希がやってきた。
「いやいやいや、奏太君にお話がありましてね」
「何?」
「今から彼女のところ?」
「・・・だからなんだよ」
奏太が答えると悠希は何か考えていた。
・・・と思うとケータイを取り出していじっていた。
「用がないなら帰るけど?」
と、更衣室から出て行こうと思った刹那、
「あ!待って!!」
悠希に腕をつかまれた。