#67 喫茶店。
『奏太ー帰ろー』
放課後。いつもの6人で帰ろうと、優弥は奏太の所へ向かった。
「俺今日寄る所あるからパス」
『え、なにそれ』
「・・・・」
聞いてみたが奏太は返事を返さずに教室から出て行った。
『???』
後ろから竜と千秋がやってきた。
「何?奏太どしたの?」
「奏ちゃんいないとつまんなーい」
『・・・さぁ?』
奏太は普段優弥たちとはあまり来ない街を歩きまわっていた。
「・・・・・」
ふと、とある喫茶店で立ち止まった。
窓にバイト募集の紙が貼り付けてある。
「・・・こんな喫茶店あったのか。ここでいいか」
奏太はその喫茶店へと入っていった
次の日。外は雨が降っていた。
この日の帰りも奏太は寄る所があると言って1人で帰っていった。
『何なの?』
「まぁいいじゃん。何か新しい喫茶店出来たらしいから今日はそこ行こう!」
千秋が優弥に肩を組んできた。
『あぁ、あの滅多にいかない所にあるヤツ?』
「そう、それ♪竜、静香、カナ、帰るぞ~ぃ♪」
優弥は千秋達と一緒に喫茶店に入った。さすがにまだまだ綺麗だ。
窓側の方の席が開いていたのでとりあえず座る。
「お待たせいたしました。こちらが・・・」
と、後ろの席からやる気のなさそうな、聞き覚えのある声が聞こえた。
『え・・・何、幻聴?!』
優弥は驚いて後ろを振り返る。
そこには奏太の姿があった。
『は?!奏太?!!!』
「げ・・・」