#58 復活。
『如月優弥、完全復活いたしました~!』
と、目の横の方でピースをしてなんとも小学生らしく教室に入った。
風邪は1日寝たらすっかり直ってしまった。
「おーぅ!優弥、久しぶりー」
「ゆーちゃん!!おはよーう」
と、千秋と静香にまず声をかけられたのだが優弥はちらりと奏太を見てみる。
机に座ってのんきに竜やカナと喋っている。奏太がこちらに気付いた。
「あ、来た」
『お・・・おはよ』
「別に来なくてもいいのに。」
『あんた他にかける言葉は無いの?!』
「お前にはない」
『それひどくない?!』
そして奏太は教室から出て行ってしまった。
「奏ちゃん何処行くの?1限目はじまるよ?」
心配した叶が可愛らしい顔で奏太に聞いた。
「古文めんどくさいからさぼる」
『カナ、あんな奴もうほっとけ』
近くで千秋と静香が集まっていたのでそちらに向かった。
静香がデートの出来事について楽しそうに話している。
「んでね!カナちゃんすっごく可愛くてね♪♪」
「そういえば静香と叶はどこまでいったの?」
静香の話をさえぎって千秋が問い詰めると静香はきょとんとしていた
「え?別に手つないだりとか・・・」
「「それだけ?!」」
優弥と千秋の声が揃った。
「え?うん・・・」
静香はよく分らない顔をしていた。
『ちゅ・・・ちゅーとかは?!』
「そう!優弥と奏太みたいな!」
『千秋ちょっと黙ってください!』
「え?・・・別に無いけど?」
『馬路ですか・・・』
「誰よりも先に付き合ってた2人が・・・」
『そうだとは思ったけどね』
と、チャイムがなって先生がきたのでとりあえず席に座った。