#46 未来への誓い?
―――ガラッ
教室の扉が開いた。奏太が帰ってきたのだ。
手には救急箱を持っていた。
「足出せ」
と、奏太は優弥の足元にしゃがんだ。
言われた通りに足を突き出してみる。
突き出した足が奏太に見事にHit。
『・・・あ』
「殺されてぇのかテメェは」
『ごめんごめん』
と、奏太は優弥の履いていたヒールを脱がしてから救急箱から絆創膏を取り出した。
(うわっ!手!!足に触れてる触れてる!!!!)
「はい、出来た。」
『あ・・・ありがと』
沈みかけた太陽のオレンジ色の光が窓から差し込んでくる。
奏太はブーケについていた布を手に取り、優弥の頭の上に被せた。
『わっ!何すん・・・』
優弥が奏太を見ると奏太は、笑っていた。
「それさ」
『ベールみたい・・・?』
「俺の台詞だ」
奏太は優弥の頬に右手をあてた
「目、閉じろ」
優弥は静かに目を閉じた。
エンディングセレモニーが行われている校庭はもう学祭は終わりだというのにかなり盛り上がっていた。
「学祭終わっちゃうねーもうエンディングだよー」
1年生らしき2人が寂しそうに話し込んでいる。
「だねー・・・あ!!あそこ!2年生のクラス!窓のところで奏太先輩が・・・」
2人は優弥達のいる教室を見上げた。
「わ!生チューはじめて見た!!何かあれ・・・結婚式みたい・・」
「だね♪」
白いドレスに頭にはベールの様な白い布。
結婚式の衣装のような服をきているのでそうみえても仕方が無かった。
それはまるで、未来のための、永遠の愛の誓い――・・・
「あ、優弥いた!エンディング行かないの?」
突然扉が開き、教室にいきなり千秋が入ってきた
2人は急いで顔を離した
『いっ・・・行く!行きますとも!///』
「・・・・///」
「ふぅん、じゃぁ早くこいよー」
千秋が出て行ったあと、奏太がため息をついた。
「ホラ、行くぞ。」
手を差し出される。
優弥はつい、笑顔になった。
『うんっ』