#25 トリプルデート?!
体育大会は結果、赤団の勝利だった。
だが、体育大会が終わってから気になることがひとつ・・・
「先ぱーい♪♪」
『けんけん、また来たの・・・?』
そう。なんだかけんけんが積極的だ・・・
今日も優弥の教室に来て喋り始める
「あのですねっ♪♪」
けんけんは楽しそうに友達の話をしていた。
『あ!そうだ、私先生に呼ばれてるんだった!じゃあね!けんけん!』
急いで教室を出た優弥にけんけんは笑顔で手を振っていた。
そこに奏太が近寄った。
「おい」
「あ!藤波先輩じゃないですかぁ~どうしたんですかぁ?」
「どうしたんですかぁ?じゃねーよ。話が違うんだけど。」
「話?」
「リレーの。」
「あぁ~。」
けんけんは思い出したような顔をしてさっきまでのけんけんからは考えられない表情で笑った。
「だって・・・藤波先輩別に如月先輩のこと好きじゃないんですよね?だったら別にいいじゃないですか」
「は?」
「嫌なんですか?好きでもないのに?」
「・・・・・。」
けんけんの言葉に奏太は何も言い返せなかった。
優弥のことは好きじゃないはずなのにけんけんにとられるのは嫌だった。
黙っている奏太にけんけんは勝ち誇った顔をして教室から出て行った。
「ゆーちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん♪」
次の日の朝。
珍しく大声をだして優弥に抱きついてきたのは静香だった。
『どうしたよ』
「みて♪コレ!」
と言って静香の持っていた鞄から何かのチケットを取り出した。
「遊園地の招待券6名様!」
『あれ?ここ前に私がけんけんと行ったところ?』
「そうだよー♪いつもの6にんで行ってトリプルデートしようよ!!」
『え・・・デートって・・・付き合ってるのはアナタたちだけだと・・・」
優弥の意見は聞かずに静香は千秋のところへ行ってしまっていた。