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#161 お見舞い。
「・・・?」
ふと、奏太は目を覚ました。
「・・・・・・」
確か朝、熱があることに気付いて、暇だからボーっとしてたらいつの間にかベッドで寝てた。
奏太は、朝からの出来事を思い出してみる。
『ん・・・』
突然、優弥の声が聞こえた。
「・・・?」
床に座り込んでベッドを枕代わりに寝ている優弥がいた。
「・・・なんでいんだよ」
奏太は起き上がり、ため息をつきながら優弥のおでこを触ってみる。うつってはいないようだ。
「・・・あたま痛」
「・・・あたま痛」
遠くで、声がする。奏太の声。
『・・・・・・奏太?!』
突然優弥は目を覚ました。
「・・・何」
奏太は、目の前に居た。
『あっ・・・だ、大丈夫なの?!両親は?華蓮ちゃんとかは?』
「皆して華蓮の家行った」
『もう少しで試験だよ?』
「・・・知ってる」
優弥は立ち上がり、腕まくりをした。
『よし!私何か作るよ!!』
「・・・怖いからいらない」
『どーいう意味?!』
「・・・さあね」