#151 告白。
『・・・え?』
優弥は、思わず呟いた。
朝、教室に行くと見慣れないショートヘアの少女に「おはよう」と言われたのだ。
いや、女ではない。男だ。
女のような顔をしているが、しっかりと男子の制服を着ていた。
『あの・・・どちら様・・・』
優弥が聞くと、少年は急にムスッと不機嫌な顔になった。
そして、無理矢理優弥の腕をつかみ、廊下へと連れて行く。
「僕がわかんないの?!」
廊下に出るなり、少年は不機嫌な顔のまま、そう言った。
声に、聞き覚えがある。
『もしかして・・・品浜さん?!!!』
「そうだよ!」
悠希は大きい声を出すな、とでも言うように人差し指を口に当てた。
そして、少し頬を赤らめて、語りだす。
「僕、もう男に興味なくなって。女の格好をするのも楽しくなくなってきて」
『あんなに似合ってたのに・・・なんで?』
「・・・女の子を、好きになったからじゃないかな」
恥ずかしそうに、悠希は優弥から目を逸らした。
『お・・・女の子を?!ほんと?!誰、誰?!協力するよ?!』
「・・・ほんとに?」
『うん!で、誰?!』
優弥が期待の目を向けると、悠希は優弥を睨んだ。
「・・・あんただよ!」
『・・・ほえ?』
「だから!あんたが好きになったの!協力してくれるんでしょ?!私と付き合ってよ!」
『え・・・?付き合っ・・・』
「返事はいつでもいいから!!」
そういいながら悠希は逃げていった。
『品浜さんが・・・私を?!』