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Love Addiction  作者:
143/171

#143 彼女。

「短い間だと思うけど、お世話になります」

奏太の部屋で奏太の元カノ、芹沢華蓮はぺこりと頭を下げた。

華蓮の前には、奏太と何故か優弥。

華蓮は優弥をじっとみつめてから、笑顔になった。

「あ!もしかして優弥ちゃん?!久しぶりだね~」

胸の少し上まで伸びたつやつやのキレイすぎる黒髪、ぱっちりとした目・・・そして大きい胸。

こんな美人さんを優弥は忘れていたとは。

『う・・・あ、久しぶり・・・』

「でも何で優弥ちゃんがここに?」

華蓮は首を傾げる。

疑問に思うのは当たり前だ。

中学の頃の優弥と奏太は喧嘩ばかり、むしろ喧嘩しかしていないくらいの仲。

そんな優弥が奏太の家に居るのだ。

付き合っている、なんて思いもしないだろう。

これをどう説明すればいいものか。

『え、えっと、その・・・痛っ!』

奏太は優弥の髪の毛をひっぱり、すこし引き寄せた。

『ちょっと、何すん・・・』

「・・・こいつ、彼女だから」

「あ、そうだったの?!じゃあ文化祭の日に奏太君と一緒に居たのって優弥ちゃん?」

華蓮はいきなり笑顔で優弥を見た。

『ほえ?!あ、まぁ・・・』

「ごめんね・・・。奏太君、お化け屋敷の前で一人でぼーっと立ってるように見えたから・・・」

文化祭のタイムテーブルを見るためにたまたま手を離しただけなのだ。

その時に華蓮は奏太が一人だと思い、喫茶店へ連れて行ったのだろう。

「へーぇ。あの2人が付き合ってるなんてねぇー・・・」

「・・・コーヒーでいい?」

そう呟いて奏太は返事も聞かずに部屋を出て行った。

優弥は華蓮と部屋に2人でとり残されてしまった。

気まずい。気まずすぎる。

その時、奏太のケータイが鳴った。

千秋からの電話だった。

(助かった!千秋だ!!代わりにでてやれ!)

『あ~!千秋じゃん♪(棒読み)』

わざとらしくそう言って電話にでると、千秋が優弥に電話をかけても出なかったので奏太にかけてみた、ということだった。

優弥のケータイは部屋に置いてきてしまったのだ。

気まずい空気を、優弥は千秋との電話でなんとかやり過ごした。

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