#10 今、気付いた。
『みんなどこー!!!!!』
気が付けば奏太と2人になっていた。
「こうなると思った。」
『ほえ?』
優弥が焦る中、奏太は冷静だった
「静香と叶、千秋と竜で仲良いから絶対バラバラになると思った。」
優弥はひとつ、疑問を感じた
『千秋と竜ー?!なんで?』
「あの2人結構仲良いから」
『へー・・・』
気付かなかった。
そういえばさっきも2人で仲よさそうにしゃべってたな。
「・・・最悪。だから来たくなかったんだよ」
奏太が憂鬱そうにしていた理由がやっとわかった
『何それ』
「お前ウザイもん。」
『むー・・・・・』
「ほら!仕方ねーから行くぞ」
『うん・・・。』
祭りは思ったより人が多かった。
『奏太!奏太!金魚すくいやろーよー!』
今度は金魚すくいを発見した。
「勝ったらクレープな」
『やってやろーじゃないの!』
『やったぁ!クレープー!』
数分後、勝負は結局優弥が勝った。
本当は奏太の方が勝っていたのだが優弥がわざと奏太にぶつかって台無しにしたからだ。
優弥はクレープを食べながら奏太と歩いていた。
『人多いね・・・てあれー!奏太ー!』
いつの間にか奏太がいなかった。
まわりをみわたすと大分前の方を歩いていた。
『まってよ!!』
「おせーよ」
『奏太が歩くのはやいの!』
奏太は一度、ため息をついてから喋りだした。
「とりあえず人のいないところでそれ食うか。」
と言って優弥の手を握って早歩きで歩きだした。
(ひゃぁ!!手ー!!手ー!!)
2人は木の影にあったベンチに座ってクレープを食べていた。
突然、空に花火が上がった。
『あ、花火!』
「あぁ、今日花火の日か」
2人で花火を見ている時はずっと奏太のことを考えていた。
というか、奏太のことしか頭に出てこない。
テストの時にはめんどくさいのに教科書貸してくれて。
海では私のこと助けてくれて。
さっきも。人形もらった。
「駅でも行くとそのうち皆に会えるだろ」
『あ・・・うん』
いつだって、奏太は優しかった。
『奏太・・・』
「ん?」
『ありがと』
「は?何だよ、いきなり。きもい」
『きもいて何?!』
゛そんなな感情っつったらスキってことだろ゛
千秋の言葉が頭で繰り返し流れている。
(私、奏太が好きだ―・・・)
「おい!行くぞ!」
『・・・うん』