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僕のカロリーホスピタル

ナレ「肉の国の王子が転生したら現代日本でダイエットさせられました。バージョンりどらじ」


ナレ{第九話 僕のカロリーホスピタル }


ナレ「ミートキングダム第一王子にして英雄「メタボリック」の称号を賜りし勇者カズキは、ある日心筋梗塞で命を落とし謎の熊耳美少女「熊神様」にダイエットをするよう強制され異世界「地球」の日本と言う国に飛ばされてしまう。そんなある日、熊神様がカズキの肩に設置した異世界ナビゲートシステム【ファリス・リウ】が暴走し、カズキは全治1ヶ月の重傷を負い入院する羽目になったのだった。」


カズキ「医者は…医者は何処だ!」


ナレ「異世界日本の病院に熊神様が神力で創造した何処の世界でも使える不思議な不思議な医療保険書で無理矢理入院してから2週間が過ぎようとしていた。…あ〜、えっと、これ…偽造保険証じゃね?

隣国かな?」


カズキ「もう我慢の限界だ!今すぐ医者を連れてこいっ!!」


ファリス「さっきからブヒブヒうるさいぜマスター。」


ナレ「カズキの肩の上をフヨフヨと浮かびながら、そもそものカズキが入院する原因を作った異世界ナビゲート妖精が悪態をついている。」


ファリス「ここは医療機関だぜ。医療機関で騒ぐのは昔から反社か老害と決まっているぜ。タダでさえメタボ・肝機能不全・高血圧・異臭と設定モリモリでお腹いっぱい通り越して食欲不振なのに、これ以上バッドステータスを足し算するのはやめてもらえないか?」


カズキ「よくもまあペラペラペラペラと主人の悪口が出てくるな!」


ファリス「誰が主人だ!?」


カズキ「俺の事、マスターって呼んでんのはお前だろ!?」


ファリス「それはシステム上嫌々呼んでいるだけだぜ?本来ならば【ちっさい昆虫以下のクソ虫野郎】くらいがちょうど良い呼び名だぜ?」


カズキ「酷すぎる。親の顔が見てみたい」


ナレ「カズキが憤慨していると目の前の空間が歪み、ヘンテコな髪型と出立をした自称巫女がヒョッコリ顔を出した。」


ニヨ「私の主人を呼びましたか?」


カズキ「うわあっ!?ビックリした!!」


ニヨ「美しき私が下賤の民の目の前に降臨してあげたのに、うわあっとは何ですか!?もっと敬いなさい。」


カズキ「いやいやいや!何で空間から顔だけ出すの!?しかも逆さまだよ!?逆さ吊りの生首がいきなり目の前に現れるとかホラー過ぎるわ!!」


ニヨ「メダホで肝機能不全で高血圧で臭い上に【ビビリ】とか、どれだけ負の設定資料を山積みにすれば気が済むんですか?千利休もヘソで茶を沸かしますよ?」


カズキ「あ、解った。

ファリスが口悪いの、創造主である熊神様の影響だわ。眷属の巫女も口悪いもん。」


ニヨ「ところで何をそんなに騒いでいたのですか?」


カズキ「おっと、ツープラトン馬鹿共のあまりの不条理さに元々の怒りの原因を忘れててしまう所だった。危ない危ない。…味が薄いんだよ。」


ニヨ「は?」


カズキ「だから出てくる食事の味が薄いんだよ!」


ニヨ「ええ??」


カズキ「この世界の病院が出してくる食事、めちゃくちゃ味が薄いのだ。寧ろ無いと言っても過言では無い。きっと料理人の味覚が喪失しているに違いない。入院してから2週間、身体がほぼほぼ動かないから仕方なく出されるがまま、あーんされるがままに餌を待つ燕の子供よろしく薄味の食事をしゃくしゃく咀嚼してきたが、入院期間も折り返しに入り両手も何とか動かせるようになってきた今、黙ってこの医療機関が出してくる薄味の飯、略して薄飯を喰ってやる義理は無くなったのだよ!今こそ!王子で有るこの俺に相応しい高カロリー高脂質過剰塩分な料理を要求する時!!」


ニヨ「まあ馬鹿の遠吠えはさておき…」


カズキ「誰が馬鹿だ!」


ニヨ「失礼、豚の嘶きはさておき…」


カズキ「なおのこと酷いわ!」


ニヨ「薄味の料理も悪い事ばかりでは無いと思いますよ?」


カズキ「何?馬鹿な?百害あって一利なしだろう?」


ニヨ「いやいや、まあこの数値を見て下さい。スーパーウルトラグレードデリシャスワンダフルニヨ巫女サーチ!!」


ナレ「前回に引き続き、ニヨ巫女が奇妙なポーズ、具体的に言うとガニ股で顔の前で両手のひらを反転させ親指と人差し指で円を作るいわゆる【お金ちょーだい】の形をさせた穴から両目で覗き込むポーズをとって奇声をあげた。相変わらずヤバさが天元を突破している。」


ニヨ「はい!出ました!!カズキの現在の体重は…95キログラムぅ〜デス!!」


カズキ「…は!?今何と??」


ニヨ「デスから、カズキの現在の体重は95キロです!!ほら、入院前の体重110キロから、何と15キログラムも減っていますよー!」


ファリス「おおっ!ジャガー横美との同棲生活でも痩せなかったマスターが…ついに!!災い転じて何とやらだなマスター!さあ、俺をを褒めてくれても構わないぜマスター!…マスター??」


カズキ「きゅ…。」


ファリス「え??マスター??」


カズキ「きゅきゅきゅ…。」


ニヨ「ちょっとカズキ??どうしたのですか??」


カズキ「95…この偉大なる肉の国の王子であるこの俺の体重が…100キロを下回る…だと…?」


ナレ「カズキは目の前が真っ白にるのを感じた。

ショックで現実が受け止められないのだ。」


カズキ「そ、早急にカロリーを摂取しなくては…肉っ!!ラーメン!!カツ丼!!」


ニヨ「ちょ!?いきなり暴れ出さないでください!」


カズキ「ステーキ!ビフテキ!お好み焼き!!」


ファリス「マスター!ここ病院だよー!?落ち着いて!!」


カズキ「これが落ち着いていられるか!?カロリーは俺のチャームポイントだぞ!?」


ニヨ「何ですかその新鮮なチャームポイントは!?脂身がチャームポイントとか聞いた事ありませんよ!」


カズキ「煩い!それにカロリーは俺の魔力の源でもあるんだぞ!?こんな枯渇した状態で奴らが攻めてきたら国が滅びてしまうわ!!」


ニヨ「だから!それは貴方が死ぬ前に居たミートキングダムでの話でしょう?この世界では…」


ナレ「と、ニヨ巫女が言おうとしたその時、カズキ達3人の目の前の空間が真っ黒に歪んだ。


そして空間からカズキの目の前に突如現れたのは…出て来たのは…まさかの…◯◯だった!!


次回、スペシャルエピソードに

続く→」


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