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世紀末ダイエットリーダー伝もひぃ!

N「肉の国の王子が転生したら現代日本でダイエットさせられました。バージョンりどらじ。」


N{第五話 世紀末ダイエットリーダー伝もひぃ!}


N「ミートキングダム第一王子にして英雄「メタボリック」の称号を賜りし勇者かずきは、ある日心筋梗塞で命を落とし、謎の熊耳少女【熊神さま】にダイエットをするよう強制され異世界「地球」の日本と言う国に飛ばされてしまう。


転生先の便所で妖精型異世界ナビゲートシステム「ファリス・リウ」と言い争っていたカズキはあらぬ誤解を受け日本の警察署に連行され、長い長い取り調べを受けたのだった。」


カズキ「酷い目にあった。なんで一国の王子であるこの俺が警察で取り調べなどを受けなければならないのだ!!」


ファリス「それはお前のメタボリックな出で立ちが怪しくておかしくて、加えて言えば言動も怪しくておかしいからだぜマスター。」


カズキ「なんだとー!!」


ファリス「まあ一番怪しくておかしいのは思考回路なんだけどな。」


カズキ「チクショー!!こちらから手を出せないと思って好き放題言いやがって!!だいたい誰のせいでこんな目にあったと思ってんだ!?」


N「その時、ファリス・リウの身体が小刻みに振動し ジリリリリ〜ン ジリリリリ〜ンと言う昔の黒電話の様な音が鳴り響いた。」


カズキ「え?え!?何!?何なの!??怖いんだけど!!」


ファリス「熊神様からの着信です。熊神様からの着信です。」


カズキ「なにこのシステム?え?着信!?何?お前通話機能も有るの!?」


ファリス「お繋ぎします。お繋ぎします。」


カズキ「問答無用で話を進められた。」


熊神「おおカズキよ、メタボで死んでしまうとは情けない。」


カズキ「え〜〜?第一声ソレぇ〜!?」


熊神「しかも一向にダイエットする気が無いとは情けない。」


カズキ「いやまだ1日しかたって無いよ!なんやかんやもう五話だけどまだ転生して一日だよ!!」


熊神「不甲斐なくて情けないお主に我、熊神が試練を与えよう。」


カズキ「し、試練?」


熊神「言っておくが、半年以内にある程度痩せないとお主はまたあの悲劇の過ちを繰り返すことになるぞ?」


カズキ「へ?あ、あの悲劇の過ちって、まさか…。」


熊神「ぶっちゃけ心筋梗塞で死にます。」


カズキ「は!?」


熊神「我は別にお主を健康体にして生き返らせたわけではない。お主の身体の状態を半年前まで巻き戻して異世界へ転生させたのじゃ。」


カズキ「ちょっと何を言っているのか解らない。」


熊神「だから半年、正確に言うと184日以内にある程度痩せて健康体にならないと心筋梗塞が再発して、、、」


カズキ「さ、再発して、、、?」


熊神「ご臨終じゃー♫」


カズキ「ご臨終じゃー♫じゃないわボケ!何できっちり治してくれないのさ!?」


熊神「神とは人間を甘やかして堕落させる為の存在では無く、律して自立させ成長させる存在なのじゃよ。」


カズキ「なんかまともな事言ってるが、人間は甘やかさないのに自分の酒浸り生活は放置ですか?」


熊神「今すぐご臨終させてやろうかの?」


カズキ「酷くない?パワハラじゃない?神のパワハラってそれもはやカミハラじゃない?訴えたい!」


ファリス「流石にそれはネーミングセンスを疑うぜマスター。」


カズキ「うわぁ!?急に喋るなファリス!!ビックリして心臓止まりかけたわ!」


ファリス「いやいや、止まるのは半年後だぜマスター」


カズキ「やかましいわ!上手い事言うな!」


熊神「はいはいクズ2人のグズッグズのクズ漫才はそのぐらいにして」


カズキ・ファリス「「口が悪いにも程がある!!」」


熊神「とにかく!繰り返しになるがお主の寿命は残り184日じゃ。嫌よ(184)!死ぬのはイヤヨって覚えるのじゃ♫」


カズキ「上手いこと言ったつもりか!いちいちムカつくなぁ。」


熊神「ゴホンっ!まあ、このまま放置していてはお主は多分また悲劇を繰り返す事になるからのぅ、優しくて偉大なこの我、熊神が、お主の為にダイエットコーチを送り込んでやるぞ。」


N「優しくて偉大な人物はこの場に1人たりとも居ない気がするが、命が惜しいのでカズキは黙っておくことにした。」


カズキ「…て、ん?ダイエットコーチ??」


熊神「うむ、ダイエットコーチじゃ。」


N「熊神様がそう言うや否や、カズキの目の前の空間が湾曲してそこから人影が現れた。

年齢は50歳位の中年男、上半身裸で肌には髑髏やら蛇やら蜘蛛やら英単語やら、とにかくよくわからないタトゥーが散りばめられ、髪型はモヒカン。

首からは太っとい鎖をジャラジャラ下げ、その先端にはトゲトゲした丸い玉が付いている。

痛くないのか?そのトゲトゲ玉?

さらに両手にはそれぞれサバイバルナイフ的な物を所有し、片方のナイフをペロペロ舐めながら」


モヒ太郎「フシュー…フシュー…」


N「と謎の声を発している。」


カズキ「何だコイツ??どこから突っ込んで良いか解らないが、良くこんな絵に描いたような奴がいたな?」


熊神「紹介するぞ。ダイエットコーチの【世紀末モヒ太郎】さんじゃ。」


カズキ「ハイまず名前!!名前に突っ込もうか!?そんな名前のやつ居るか!!!」


モヒ太郎「あ、いや本名です」


カズキ「敬語!?世紀末モヒ太郎敬語使うの!?フシューフシュー言ってたのに!?」


熊神「モヒ太郎は凄いぞ」


カズキ「いやもう凄いのはわかったよ!見た目と名前と敬語でお腹いっぱい!」


熊神「聴いて驚くがよい!」


カズキ「いやこっちの話も聴いて?無視しないで?」


熊神「モヒ太郎の趣味、特技は、ひたすら人を追い回して追い込んで捕まえてハラの肉をナイフでかっさばく事なのだ!」


カズキ「いや怖えーわ!!てかあんた仮にも神だよね!?何てヤツを派遣してんの!!」


熊神「さあ、モヒ太郎から見事30分逃げ切って見せるのじゃ!!よーい…スタートぅ!!」


カズキ「は?…え??なにこの展開!?」


モヒ太郎「フシュー!フシュー!!」


N「間髪入れずに世紀末モヒ太郎がナイフを振りかざしながら躍り掛かって来る。」


カズキ「うぎゃああああああああっ!?怖い怖い怖い怖いっ!マジで怖いんですけどぉっ!!!」


熊神「見事逃げ切れれば…まあ少しは痩せるんじゃないかの?頑張るのじゃよ、カズキ。」


カズキ「ウオォーイ!?フザケンナよ〜チクショー!!ぎゃあああああああ助けてえええええ…」


N「こうしてカズキの地獄のダイエット生活は半ば強制的に幕を開けたのだった。続く→」

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