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めたぼボックス

N「肉の国の王子が転生したら現代日本でダイエットさせられました。バージョンりどらじ」


N{第三話 めたぼボックス}


N「ミートキングダム第一王子にして英雄「メタボリック」の称号を賜りし勇者カズキは、ある日心筋梗塞で命を落とし、謎の熊耳少女「熊神様」にダイエットをするよう強制され異世界「地球」の日本と言う国に飛ばされてしまう。


異世界日本にはなんと魔力が存在しなかった。


いつも排便魔法「ベンヨサ=ラーバ」略してベラバで事を済ませていたカズキは、数十年ぶりに便器を使う羽目になる。


しかも世界ナビゲートシステム「ファリス・リウ」にその一部始終を見られてしまい、、、カズキは王子としての、いや、人間としての尊厳を一つ失ったのだった。」


カズキ「ふう・・・スッキリしたぜぇ?さて。」


ファリス「何をワイルドに開き直っていい笑顔をしているだいマスター?それとも新しい性癖に目覚めたのかい?最低だね。」


カズキ「辛辣!!言葉が辛辣!!」


ファリス「マスターの国ではメタボはもてはやされていたかもしれないが、この国ではメタボに対する扱いはこんなもんだぜ?フォーマルスタンダードだぜ?」


カズキ「ヒデェよ。・・・ふふ、しかしまあそんな事はどうでも良いのだよリリス・ファウ君」


ファリス「ファリス・リウだ!版権引っかかるから間違えるなよ!」


カズキ「おっとすまないなファリナントカ君。」


ファリス「何だその余裕有ります的な態度は?やはりイケメンに排泄行為を見られて新しい性癖に目覚めたのかこの変態クソ野郎。クソだけに。」


カズキ「だから違う!そして口が悪い!、、、しかしまあそんな君とも、もうお別れだと思うと名残惜しいよ。」


ファリス「は?」


カズキ「あんな姿を見られてしまった以上、お前には消えてもらうぞ!本物の妖精ならば気がひけるが、お前は熊耳少女が俺に付けたナビゲーションシステム、生き物で無いのならば全く心が痛まん!喰らえっ!!」


N「意気揚々と肩の上をチマチマぱたぱた飛んでいる妖精型異世界ナビゲートシステムに摑みかかるカズキ。・・・しかし。」


カズキ「あれ??」


N「カズキの手はファリスの身体をすり抜け空を掴んだ。」


カズキ「え??な、何で??」


ファリス「俺は女神【ゴッドベアーザオーバーリラックスアンダーハニーイーツ】熊神様の神力(しんりょく)で出来たいわばホログラムだ。なので身体に触れる事は出来ないぜマスター。」


カズキ「ホログラム?ま、幻みたいなもか?」


ファリス「なのでいくら俺に攻撃しようとしても無駄だぜ。幽霊に殴りかかっているようなもんだぜ。愚行極まりないぜ。アホ丸出しだぜ。」


カズキ「ぐぬぬ、口が悪いにも程がある」


ファリス「しかし、全くの無駄骨だったとは言え、俺を消そうとしたのはムカつくので罰を受けてもらうぜ。」


N「妖精型異世界ナビゲートシステムさんがカズキを冷ややかな、射殺すような眼で睨みつける。」


カズキ「ひ、ひぃ!一体何を??」


ファリス「基本俺には触れる事は出来ないし、他人は姿も声も聴くことは出来ないが、、、俺が強く念じた時だけ「声」だけは周りに届けることができる。つまり、こーゆー事が出来るんだぜ?」


イヤな予感しかしない。


ファリス(ボイス女)「キャーーーッ!助けてーーーッ!メタボの変態に襲われるぅーーッ!」


カズキ「ちょ!?まっ!?お前マジか!?」


ファリス(女ボイス)「マジだぜ。」


カズキ「てか何だその声は!?」


ファリス(女ボイス)「ボイスチェンジ機能搭載の高性能異世界ナビゲートシステム、それが俺、ファリス・リウだぜ!」


ファリスandファリス(女ボイス)「「ボイスチェンジャーOFF」」


カズキ「何だその機能!?エゲツないっ!!く、クソーーっ!」


ファリス「トイレだけに?」


カズキ「誰が上手いこと言えと!?と、とにかくココから出て逃げなくては有らぬ疑いを掛けられかねない!」


ファリス「いやいやあながち間違ったことは言ってないだろ?」


N「不服そうに反論するファリスを無視してカズキは必死に扉を押しあけようとする、が、」


カズキ「あ、開かない!?なんで??わかった!このパターンはありがちな「押し扉と見せかけて横にスライドする奴」だな!せりゃあああああああ開かない!?!?まさか上に上がるタイプのレア扉か?

うりゃあああああああ開かないっ!?!?何故だあああああああ開かないっ!!!」


ファリス「マスターマスター!」


カズキ「このクソ忙しい時になんだリリス!耳元で叫ぶなっ!!」


ファリス「ファリスだ!あとこの扉引くタイプ、つまり引き戸だぜ?」


カズキ「わーお。なるほど盲点だったわ。しかしそうと解ればもうこっちのもんだ!うりゃあっ!」


N「ばい〜〜〜ん。」


カズキ「え?」


ファリス「あ・・・。」


カズキ「うーむ、もう一度。よいしょっと」


N「ばい〜〜〜〜ん。」


カズキ「は、はら・・・腹の肉が邪魔で・・・」


ファリス「開かないなマスター」


N「ち〜〜〜ん。合掌である。その時」


男「オイ!さっきの叫び声聞こえたのこの個室じゃないか!?ドッタンバッタンバインバイン怪しい音が聞こえてるぞ!」


ファリス(女ボイス)「はい、ココで〜す。た〜す〜け〜て〜。」


カズキ「うわぁコイツマジか!」


ファリス「マジだぜ。油断大敵だなマスター」


カズキ「クソッタレ〜!!」


ファリス「トイレだけに?」


カズキ「もうええわ!!」


N「こうしてカズキは、異世界の警察署に連行され、そこで転生後初日の夜を過ごすのだった。

続く→」

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