学校生活
この小さな村にある学校では、僕を含めて30人ぐらいの子供達が通っている。
その中にはいつも威張っている領主の息子やその子分みたいな奴もいて、なかなかに賑やかである。
『アルトの奴どこに行きやがったんだ!』
『最近あいつ昼休みになるたびにいなくなるんですよ』
『せっかく遊んでやろうと思ったのに、仕方ないお前でいいや。今から色々試したいから実験に付き合え』
この領主の息子が才能があるらしく魔法やらスキルを試すのが楽しいらしく、いつもアルトや子分達を使って実験という名の嫌がらせをしてる。
ただ誰も領主の息子ので逆らうことも出来ず、アルトは最近昼休みなるたびに逃げていた。
『はぁー、今日も逃げれたけど明日は捕まりそうだな』
そんなことを考えていると、まだみんながいて5人で遊んでいる時は毎日楽しかったのにみんなはどうしてるかな。
あの冒険から月日が流れ12歳にアルトはなっていた。後3年もこんな学校生活嫌だな、15歳になれば王国にある学園に行くためアルトは毎日猛勉強をしてた。
何故かアルトは簡単な魔法やスキルも全然ダメで、実力があれば勉強何かしなくても入れるのだが、才能がないアルトは勉強を頑張るしかなかった。
でも、アルトは毎日真面目に魔法やスキルなど出来なくても筋トレなど体力面も鍛え続けていれば使えると頑張る日々を過ごしていた。
王国の学園には領主の息子も行くらしく不安があったが、その学園に行けばまたみんなと再会出来ると不安より楽しみが勝っていた。
『今日は火の魔法を練習してから帰ろう』
『ファイア、、、うーんやっぱり何も起こらないな。でも、何かしっくりこないんだよな。まぁーいいや。ファイア、、、』
『暗くなってきたし、今日はもう帰るかな。あまり遅くなるとお母さんも心配するし』
そんな日々を過ごしていた。
そんなある日放課後領主の息子ゲイルに捕まり実験に付き合わされる事になる。
『おい!勉強だけで何も出来ない弱虫アルト今日は俺が魔法の使い方を教えてやる!』
『ありがたく思え!ゲイル様が教えてくれるってよ!』
周りの子分達が何やら言っているが、アルトは早くその場から立ち去ろうとチャンスを探していると
『おら行くぞ!ファイアー、ファイアー!勉強だけで魔法もスキルも使えない落ちこぼれお前が王立の学園に行けるはずないだろ』
『そうだ!ゲイル様みたいに才能がある人ならわかるけどな』
アルトはそんな言葉よりもゲイルの魔法を避けるのに精一杯で耳には届いていなかったが、笑い声だけが聞こえていて悔しくて涙が溢れていた。
『あいつ泣いてるぜ。まあー弱虫アルトだからな』
『まあー俺様も気分がいいから今日はこれぐらいでいいか。また明日な弱虫』
その場に涙しながら倒れるアルトだが日々の鍛錬のお陰か息一つ乱れていなかった。あれだけの魔法を放たれて全て避けられたこと事態異常なのだが誰1人その事には気付いていなかった。本人すら気付いておらずただただ悔しくて涙が止まらなかった。
『悔しいけど、僕には才能ないから、、、』
家に帰ってご飯食べてすぐいつもなら遅くまで明かりのついてる部屋が布団の中で今日の出来事を思い出し、涙で濡らしながら気づいたらアルトは眠りについていた。
その日の夜にアルトの夢の中にどこかで会ったことある翼の生えたお姉さんが出てきた。