女神?天使?再会?
洞窟に着いたアルト達5人はそれぞれ気合の入った顔や不安な顔をしながら入り口に立ち奥に歩き出してた。
『なんか洞窟の中って寒いね』
『そう外が暑いから涼しくていいけど』
『エルは寒がりだからね』
『あまり奥に行かない方がいいんじゃないウィル』
『アルト怖いのか?』
『そうじゃないけど、あまり奥に行くと戻るの大変だし帰りも大変だよ』
そんな話をしてたら、洞窟は広くなくすぐ奥まで着いてしまった。
『もう着いちゃったよ』
『ねぇー』
『アルトが心配するようなことなかったな』
『迷子どころか終わってしまったぞ』
『そうだね。あれ、奥に何か光ってる石みたいのない?』
『どこだよ?どこにもないぞ』
みんな探しているが、見えるのはアルトだけみたいでこれだよと触れた時アルトの体が光に包まれ気づくとアルトは真っ白な部屋にいた。
『みんなどこにいるの?』
それと同時に目の前に天使のような翼の生えた女の人が突然現れ微笑んでいた。
『誰?』
そう呟くと
『君会うのはこれで2回目なんですよ』
『会ったことないよ』
『記憶になくて当たり前ですよ。君が元いた世界で亡くなってしまった時に、この世界に転生させた時に記憶を消しましたからね』
『僕は1回死んでるの?』
『そうなりますね。君と同じように黒髪に黒い瞳の人を見たことありますか?』
『うーん、ない!』
『この世界に黒髪に黒い瞳の人は君だけだからですよ』
『でも、大きな街に行けば沢山人がいるから僕みたいな人もいるかもよ?』
『私から伝えても自分で見るのが1番でしょう。では今なぜ私はあなたの元に現れたかですね』
『うん』
『あなたに女神の加護とスキルを渡すために来ました』
『かご?スキル?』
『今渡してもまだ使えないのですが、目覚める時がいずれ来ると思います。ここに来るのはもう何年後か思っていましたので』
『うーん、みんなで来ることになったから』
『本来なら私がここに来るように、導く予定でしたからね。その事は仕方ないのでとりあえず渡しておきますね。』
『うん。わかった』
『では、私はこれで失礼しますね。またいずれ会うこともあるかもしれません。その時までさよならです。
頑張ってくださいね。』
『はーい』
その言葉とともに周りが光だし、気づくと洞窟の中に戻っていてみんなが心配そうに覗き込んでいた。
『アルト君大丈夫?』
『急に倒れたからビックリしたぞ』
『怪我とかないか』
『心配させんな!』
『ごめん。大丈夫だよ。』
『じゃあ戻るぞ』
『おお〜』
(加護とかスキルとかってなんだったのかな?翼の生えたお姉さんがまだ使えないって言ったから、まあーいいや疲れたしお腹空いたな)
そんなこんなで僕達の初冒険は終わりました。