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(世界・歴史・地名・人名)辞書一覧

世界・神話・歴史・地名・人名・などの(マト)めです、順次追加修正されます。


【世界】

 美しい青と白の月が巡るその星を人々はナサティアと呼ぶ、ナサティアは古代の大地母神の名で大地そのものを意味していた、その星は海が7割程を占め温暖で穏やで多彩な生物層に満たされている。

ナサティアには幾つかの大陸が存在する、北半球の温帯地域にある最大の大陸はその地の民にエスタニアとよばれている。

東西4500キロ、南北1800キロの大陸は、大部分が温帯気候に属し大陸北部から北に大きく突き出たセール半島のみが冷帯気候となってる。

大陸中央部には東西に走る二筋の巨大山脈があり複雑な地形を形成している。


【神話と歴史】

 ナサティアに20万年程昔に知的な聖霊族が出現したと神話に伝えられている、彼らが最初の文明を作り上げ高度な魔法文明を生み出したと。

彼らは故郷の幽界から物質界に出現したと言う説があるがはっきりした事は解っていない。


聖霊は自然界の力に親しい種族で非常に霊的な存在で不老不死に近くそれゆえ文字を残さなかった。

やがてエルフ族を始めとした妖精族が生みだされた、それは今から10万年前と神話は語る。

聖霊族から分化したとも聖霊族に人工的に生みだされたとも言われているがこれも定かではない。


彼らはより物質的な種族で定命であり、物質に比重を置いた文明を築きあげた、そして文字として記録を残し始める、定命の存在故に知識を伝える為に文字が必要になったと言われている。

聖霊族はこの頃から物質界から姿を消しはじめた、何らかの理由からは不明だが幽界に引き上げたと伝えられている。

この時代から文献記録の時代となるが現存しているものは極めて少ない。

彼らの記録には聖霊族や妖精族の叡智に触れる物が多く研究者にとって垂涎の的になっている。


そして今から5万年前に謎の生態系の暴走が発生する。

この時に人類が生まれ、妖精族は壊滅的な損害を受ける、そして僅かな亜人種族だけががこの世界に残された。

この暴走の原因は妖精族の実験が原因と言われてはいるがはっきりとした事は解ってない。

エルフの一部が懲罰を受け地獄界に追放されたと神話は語る。


そしてここから神話から歴史の時代と移り変わる。

人類はその後短期間で農耕文明に到達、群小の都市国家が生まれそれらが統合されていった。

そして大国が幾つも生まれまたそれが崩壊し、その度に人類はエスタニア大陸全土に広がっていった。


【主要登場人物】


[ルディガー=イスタリア=アウデンリート]

エルニア公国の長男だが庶子、母親がエルニア公国の平民出身であるため弟より継承権が低い。

優秀な戦士で非常に頑強な剛力の持ち主、正々堂々とした王者の剣の使い手で、神隠しを経てそれが超常の域に極まりつつ有る。

単純明瞭な人柄と言われているが、観察眼と洞察力に優れしたたかな一面をも併せ持つ。

祖父の先代大公以上の逸材と期待する者もいる程だ。


[ベルサーレ=デラ=クラスタ]

エルニアの有力豪族で大公家狩猟場管理者でもあるクラスタ騎士爵家の娘。

神隠し事件など複雑な理由から公国とクラスタ家から追放されバーレムの森で野生と共に生きていた。

剣術の達人で弓の名手で短剣術にも長けるが以前はまだ常人の域だった、神隠し事件をへて超常の域に達しつつ有る、普段は掴みどころの無いのんびりした性格だが、狡猾で情け容赦の無い戦いぶりを発揮する。

狩猟は軍事訓練を兼ね、勢子の指揮などを父から仕込まれている。


[アゼル=メイシー]

長身痩躯、非常な美形だが人の印象に残らない男として有名。

丸い黒縁メガネをかけ学者か魔術師の様な風采をしている。

エルニア魔導庁の職員だったが左遷され、ルディガー達の神隠し事件で危機を感じエドナの鼻に隠れ住んでいた。


[偉大なる精霊魔女アマリア]

現在の容姿は10歳ほどで、ミルク色の髪に日に焼けた小麦色の肌、濃いエメラルドの瞳で、繊細で整った顔立ちで少し唇は集め。

金属の様に輝く美しい繊維で編み込まれた深緑のオーロラの様に輝くローブを纏う。


本名はアマリア=メンデルハート、ペンタビア王国の名門魔術師の家の出身で200年近く前に生まれる。

若くして頭角を表しその美貌と力で名を轟かせ他の上位魔術師達の追従を許さなかった。

彼女が30代も終わりの頃に神隠しに合いそこで精霊王と結ばれ老化が停滞し力も増大、いつしか偉大なる精霊魔女アマリアと畏怖される様になる。


やがてセクサルド帝国三代皇帝アルヴィーン大帝と出会いゲーラ近郊にアマリア魔術学院を建設する事になった。

やがてセクサルド帝国崩壊後に復興したテレーゼ王国でも重きを成すが、弟子のセザーレ=バシュレの破門を通じて運命が変転する。

サンサーラ号の事故を契機に現世と幽界の境界で身動きが取れなくなるが。



【諸国】

◇ エルニア公国 ◇


70年ほど昔に崩壊したセクサルド帝国の公爵家が独立した公国、アウデンリート大公爵のイスタリア家はセクサルドの皇室の流れを引いている。


西はバーレムの森林地帯が広がりエドナ山塊を国境線としテレーゼ諸侯連合に接する、

北は三伯爵領とベラール湾を経てその北にアラティア王国。

東は東方絶海と呼ばれる巨大な海洋に面している。

南は中立地帯のクラビエ湖沼地帯を経てクライルズ王国に至る。


公国には三伯爵七男爵と呼ばれる貴族が存在する、三伯とは帝国崩壊時に取り込んだ帝国諸侯、七男爵は公国内の要地を管理する大公家の陪臣。

その他に騎士爵を叙勲された貴族たちが70家近く存在している、彼らは武装招集がかかれば領地に応じて数十人から数百人の兵を率い大公家に従う。

常備軍は3000程で普段は治安維持や国境警備に従事している、非常時には諸侯に武装招集をかけ契約上35000程度の兵力を動員可能、またエル二ア国内には50000程度の兵力が存在すると言われている、エルニア人は精強でその剽悍ぶりで鳴らしているが、非常に自立心が強く大公家はそれに悩まされている。


公都アウデンリート、バーレムの玄関ボルト、港町リエカなどの都市がある。


[セイクリッド=イスタリア=アウデンリート]

エルニア大公で大柄な体躯の持ち主で髪の色は黒、息子のルディガーにどこか似ている、だが長年の不摂生で衰え実年齢より老けて見える。

優柔不断な正確だが女癖が悪く数多くの問題を引き起こして来た、大公妃との夫婦仲は悪い。

内心先代大公のデギオンに似ていると言われるルディガーを恐れ憎んでいる。


[ルーベルト=イスタリア=アウデンリート]

エルニア公国の第一継承者、繊細で髪はテオドーラによく似た薄い金髪、瞳は父大公の瞳と同じブラウンだ、異母兄弟のルディガー公子の弟で愚かな若者ではないが母親には逆らえない。


[テオドーラ=イスタリア=アウデンリート]

北の隣国のアラティア王国の王女でエルニアの大公家に嫁いだ。

ルーベルトが公国の世継ぎであるにもかかわらず、ルディガーを警戒していたがそれ以上の行動に出る事はなく表向きは公正な態度を示し続けていた。

だが数年前の精霊宣託からルディガー公子に対する警戒を強め、ルディガーの2ヶ月にも及ぶ行方不明事件を契機にルディガー公子の排除を決意、聡明で非情で行動力に富む。


[デギオン=イスタリア=アウデンリート]

エルニア公国の先代大公、父を補佐しエルニアの独立を支え長きに渡り大公を努めた。


○クラスタ家

エルニアの有力豪族で大公家の狩猟管理を代々司ってきた、500名近い家臣を抱え常備兵力300程の軍事力を持っている、マイア村に本拠を構え200年以上の歴史がある。

セクサルド帝国時代に騎士爵を叙爵されイスタリア家を挟んで帝国に臣従。

二年前の神隠し事件で爵位を剥奪されたがエルニアの事情から領地は維持していた、ルディガー公子の謀反事件を契機にエルニアから脱出しテレーゼのアラセナをエステーベと協力して乗っとる。


[ブラス=デラ=クラスタ]

ベルサーレの父親、エルニア公国の有力豪族で騎士爵でもある。

バーレムの大公家狩猟場管理人を勤めていたが現在は失爵している。

齢42歳で中肉中背で鍛えられた美丈夫の優れた戦士、その頬には特徴的な古傷が走っている。

髪は短く切り揃えられ髪の色は灰色、ベルサーレと同じ薄い青い瞳が印象的。

エルニア大公家との主従契約が切れた今その野心が動き始めている。


[アナベル=デラ=クラスタ]

ベルサーレの母親、黒い髪、良く笑う美しくとても可愛らしい女性で三人の子供の母親


[ミゲル=デラ=クラスタ]

ベルサーレの弟、黒髪に金色の瞳の美少年


[セリア=デラ=クラスタ]

ベルサーレの妹、クルミ色の薄いブラウンの髪と蒼い瞳が美しい美少女


[サカリアス]

クラスタ家重臣にして密偵頭


[リコ]

クラスタ家の重臣でブラスの先代から使えてきた老臣


[エルバ]

クラスタ家のセリア付きのメイド



○エステーベ家

エルニアの中堅豪族でルディガー公子の乳母の家柄。


[アマンダ=エステーベ]

エステーベ家の長女、美しい赤毛の大柄な娘で色白でエメラルド色の美しい瞳をしている。

三年にわたりルディガーの侍女を務めルディガーの身辺警護を務めてきた、ルディガーの公都脱出を支援したのも彼女だった。

毒物や暗器に詳しく武術全般に長け聖霊拳の上達者、またブラスの叔母の孫娘でベルサーレとは再従姉妹の関係。


[エリセオ=エステーベ]

エステーベの当主、アマンダの父、小太りで金髪で鷹揚な人柄。


[エミリオ=エステーベ]

アマンダとカルメラの兄、がっしりとした長身の20代半ばの青年、薄いブラウンの頭髪で、濃い緑の瞳で日に焼けて精悍。


[カルメラ=エステーベ]

アマンダの妹で下位精霊術士、小柄で色白で燃えるような赤毛、とりたてて美人ではないが、可愛らしい丸顔で、柔らかい緑色の瞳と僅かに垂れ気味の愛嬌のある目をしている。


[ノエリア=エステーベ]

ルディガー公子の乳母で若くしてこの世を去った、燃えるような赤毛の美しい女性。

エステーベ家の当主エリセオの妻でエミリオ、アマンダ、カルメラの母。


[バレリオ=エステーベ]

エステーベ先代当主


[ライオネル]

エステーべ家の密偵頭



○エルニア政府


[ギスラン=ルマニク]

エルニア公国宰相、初老の痩身長躯の男で、短く刈り上げた頭髪は薄いブラウンでそこに白髪が混じる、知的で鋭利で文官だが覇気に満ちた人物で、僅かに釣り上がりな目元が酷薄な印象を与える。

内心では現大公セイクリッドを軽蔑している、またルディガーの排除では大公妃と手を組んだがアラティアの影響が強くなりすぎる事を警戒している。


[グスタフ=ヴェーゼマン]

エルニアの高位精霊召喚術師

異界の追跡者「グリンプフィエルの猟犬」を呼び寄せた。


[イザク=クラウス]

魔導庁長官で、ベテランの魔術師の一人。


[ヨーナス=コーラー]

総務庁副長官の初老の男


○その他


[アダマ=メーシー]

エルニアで多くの魔術師を排出するメーシー一族の長老。

長い白ひげと禿げ上がった頭を薄い平たい帽子で隠している、ルディガーやアゼルとも遠縁の親戚にあたる、かれらは平民だが非常に侮り難い影響力を持っている。


[ギー=メイシー]

エルニアの有名な魔術師一族の出身で、魔導庁の新人。


◇ アラティア王国 ◇

セクサルド帝国崩壊後に独立した国である、もともと独立した王国だったがセクサルド帝国の隆盛時に臣従した。

エルニア公国の北に位置し、現大公妃テオドーラの母国で、アラティアの王女であったテオドーラが政略結婚のためにエルニアの大公家に嫁いだ。


[ローマン=アプト男爵]

エルニア駐在大使で元々貴族ではないが優秀、一代限りの男爵位を叙爵される。


[カミラ=ダールグリュン]

アラティア王家の遠縁の公爵家から王室の養女になった姫君


◇ テレーゼ諸侯連合 ◇

セクサルド帝国崩壊後にテレーゼ王国が復興したが、40年前の継承争いが泥沼化し王国は有名無実化している、ベンブローク派とヘムズビー派に別れ王位継承を争っているが、小領主や自治都市が割拠している状態だ。治安は悪化し慢性的な戦乱で経済的にも疲弊している。

旧王都の自治都市ハイネ、ラーゼ、リネイン、ベントレー、アマリア魔術学院の跡がある古都ゲーラ、アラセナ、マドニエ、ルビンなどの諸都市が有る。

もともとは東エスタニア有数の大国だった。


[コッキー=フローテン]

10代なかばの小柄な美少女で落ち着きのない目をしている、髪の色は薄い金髪でショートボブ。

リネインの孤児院の孤児、両親を10年前の戦火で失った、本来は大らかな気性の少女だが、生きるためには手段を選ばない。

母の名前はアリア=フローテン。


[セザール=バシュレ]

伝説の聖霊術師アマリアの高弟と呼ばれるが死靈術に手を出し破門された、自治都市ハイネの評議委員でもある、ハイネ城の魔道士の塔を本拠にしている。


○コステロ商会

ハイネの犯罪組織コステロファミリーの面の顔、表のビジネスから禁制品の貿易までその活動は幅広い、人身売買や誘拐に関わっていると噂される、傭兵隊を雇い私設軍隊をも擁す。


[エルヴィス=コステロ]

ハイネのコステロファミリーの首領、表向きにはコステロ商会を持ち私設軍隊まで擁している。

長身で上等なスーツに黒い帽子、丸い金縁の黒い遮光メガネをかけている。二枚目ではないが長い顎髭と無精髭の精悍な壮年の男。


[リーノ=ヴァレンティノ]

エルヴィス=コステロの右腕とよばれ行動を共にする、長身で細く整った顔立ちに冷酷そうな薄い唇の鋭い目つきの男。


[エリオット=アルバーニ]

サンティ傭兵隊の隊長、30代後半の中背の痩せ気味の男で薄い金髪で灰色の瞳でその目つきは鋭い、整った容姿の持ち主で身のこなしや話し方に気品が漂う。

コステロ商会に傭兵隊ごと雇われている。


[クレメンテ=バルディーニ]

ハイネのコステロ商会本館の支配人、肥満気味で血色が良い初老の男、頭はスキンヘッドでヒゲも綺麗に剃っている、大きな赤ん坊の様な印象を見た者に与える、瞳は薄いブラウン。



○コステロ別邸

コステロはハイネの東北区に本邸を構え、北の丘陵地帯に別邸を持っている。


[ドロシー]

古風な深紅のドレスと同じくボンネットに身を包む、繊細な筋の通った鼻、切れ長の目に瞳はルビーのような輝きを帯びる。

肌は病的なまでに白くむしろ青味がかっている、年齢は10代後半に見えその髪の色は黒で髪型はボブカット、彼女の両耳は先が細く尖る。

彼女は多くの謎につつまれている。


[エルマ]

年齢は12歳ほどに見える、顔色は病的にまで白く青みを帯び、血のように赤く潤んだ瞳に栗毛色の豊かに波打つ長い髪の少女。

人間離れした身体能力の持ち主。


[ヨハン]

細身で年齢は7~8歳程に見える男の子、薄い金髪で巻きげの髪でその瞳は赤く潤んでいる。

繊細な美しいどこか気品のある少年。


[マフダ]

ハイネの新市街生まれの娘、ジンバー商会西門近くの小さな宿屋で住み込みで働いていた。

吸血鬼と化したエルバとは幼馴染の関係で聖霊教会のサビーナ達とも顔見知り。

エルマが彼女を仲間に望んだ事から吸血鬼にされてしまった。


[ポーラ]

若い上品で優秀な美しい別邸務めの高級使用人、主人達を恐れているが冷静沈着に使えている、かつてアラティアの名門貴族の家に使えていたが、出来心から主人の宝石を奪いテレーゼに逃げて来た。



〇セザール=バシュレ記念魔術研究所

ハイネの北西の学園通りに位置した魔術研究所、私的な機関としてはテレーゼ最高峰と言われる。

また当研究所はコステロ商会の支援の元で運営されている。


[バルタザール=ファン・デル・アスト]

セザール=バシュレ記念魔術研究所の所長にして死霊術の上位魔術師でもある。

壮年の銀髪で長身の痩せた男、貴族的な端正な容姿と知的で冷酷な印象を与える薄い灰色の瞳の持ち主、顔の一部に火傷の跡が残る。


[キール]

セザール=バシュレ記念魔術研究所にコステロ商会からつけられた初老の聖霊拳の上達者、痩身で体幹がしっりとして身のこなしはとても老人とは思えない。

細面で短く切りそろえた白髪まじりの黒髪と鋭い猛禽類を思わせる目、手入れの行き届いた白髪まじりの口髭を蓄える、研究所では執事長を務めている。

相手を生きたまま捕獲しようとしていたベル相手とは言え彼女と互角に戦う事ができる強者。


[ヨーナス=オスカー]

中位の死霊術師だがその体格と豪快な性格から死霊術師に見られない。

やがて上位死霊術師に昇格する。



〇ジンバー商会

零細運送屋であったジンバー商会をエイベルの父親と兄がハイネ有数の商会に育てた、そしてハイネの裏社会に大きな影響力を持つ、現在はコステロファミリーの傘下にありエイベルは有力幹部である。


[エイベル=ジンバー]

ジンバー商会の会頭、太った初老の男で灰色の短い頭髪はたいぶ薄い。冷酷な男と言われるが父や兄と比べると情に流される処があると評される。


[オーバン]

中肉中背の濃い金髪で意思が弱そうな細い顎と狡猾そうな目と卑しそうな口元の男。

ジンバー商会の使用人を纏めている、会頭エイベルの甥。

酔った勢いでマフダが住み込みで働いている宿に放火しようとしたところ、彼女の親友だった吸血鬼のエルバの怒りを買い屍鬼にされてしまう。


[フリッツ]

ジンバー商会の執事長、壮年の鋭い眼光をした男、先代の側近として頭角を現した男で、実は武闘派である。


[ローワン=アトキンソン]

ジンバー商会特別班の雑用係のトップ、刈揃えた黒い短い髪と黒い目と浅黒い肌の色をしている、ラムリア地方の生まれらしき30代ほどの男、愛嬌のある美男にも見える精悍な容姿をしている。


[ラミラ]

通称雑用係に所属する、年齢は20歳前後で髪の色は赤みがかかった金髪で肩で短く切りそろえられている、なかなか美しい女性だが変装の名人で本当の素顔なのかは不明。


[ドミトリー]

通称雑用係に所属する、染め物屋の様な扮装をしている、ごつい体形の大柄な人好きのしそうな40代前半の中年男で彼の手や爪は染料や薬品の色で汚れていた。


[バート]

通称雑用係に所属する、書記官風の扮装をしているが個性が乏しいく一度見てもすぐに忘れてしまうほどだ、薄い栗色の髪を短く刈り上げ薄い灰色の目をした20代半ほどの男。

ふだんは特別班の事務業務をしているが絵心があり見事な人相画を描くことができる。


[オービス]

ジンバー商会オービス隊の長、オービス隊とはジンバー商会特別班に属する実力部隊、護衛や直接的な破壊活動に従事する、

オービスはテレーゼの商会で働くにはもったい無いと思われる程の腕が立つ。

ルディ達の孤児奪還作戦で倒される。


[クラン]

ジンバー商会特別班に属する中位の死霊術師、新市街の魔術ギルドから派遣されている。

オービスと同じくルディ達による孤児奪還作戦で倒される。


[エドモンド=ジンバー]

エイベル=ジンバーの父親(故人)

ジンバー商会創業者、零細運送屋からテレーゼ有数の商会に成長させた、裏社会に大きな力を持っている。


[アルフォンソ=ジンバー]

エイベル=ジンバーの兄(故人)

父を支えてジンバー商会をハイネ有数の商会に育てた。


〇死霊のダンス

新市街の魔術ギルド、死霊術を中心に後ろめたい仕事に手を染めている。


[メトジェフ=メトジェイ]

死霊のダンスのギルドマスター、テレーゼで魔術師を排出した一族の出で上位魔術師。

セザール=バシュレの弟子でもある、偏狭で尊大な男だが魔術師としての実力は高い。


[リズ=テイラー]

くたびれはてた30代に見える死霊術の女魔術師、ぼさぼさの黒髪と銀のモノクルが特徴。

魔術に名前をつける癖がある、名を付ける事で制御が容易になると信じているのだ、最近中位に昇格しジンバー商会に派遣された。

キプロン王国のダクスの生まれで、素質のある子どもを探していた死霊術師の導師に見出されてハイネに半ば誘拐されるようにやってきた。


[オットー=バラーク]

中位死霊術に昇格したばかりの男、嗜虐的(シギャクテキ)な性癖の持ち主で、テヘペロに執着したのが災いして彼女に文字通り消されてしまった。



〇ピッポファミリー

放浪の錬金術師ピッポ=バナージを一応の長としている、大きな犯罪行為に加担しながら、小さな悪事を重ね旅をしてテレーゼに流れてきた。


[ピッポ=バナージ]

40代なかばの小柄で泥鰌髭を生やしている、また学者のような風体をしている、ネズミに似ていて頭髪は薄い。元錬金術師らしいが多くは謎に包まれている。


[テヘペロ=パンナコッタ]

20代後半ほどに見える美しい女性、ブルネットの肩までの髪と厚めの唇の右に大きなほくろが目立つ、瞳は薄い灰色味がかかった青、実力のある魔術師だが多くは謎に包まれている。

黒い鍔広で先がカクカクと折れ曲がった個性的な三角帽をかぶり黒いゆったりとしたローブを着込んでいるがその豊かな体のラインを隠しきれていない。

甘いものが大好きで砂糖水のような茶が好み、若い頃は稀代の絶世の美少女だったらしい、その美貌も未だに損なわれてはいない。

放浪の人生を送りピッポファミリーと出会いテレーゼまでやってきた、長旅で鍛えられ体力もある。

ハイネの魔術師ギルドでは「シャルロッテ=デートリンゲン」と名乗る。


[テオ=ブルース]

昔時計職人だったと自称している、手先が器用で鍵開けや罠の設置や解除などが得意。

コッキーから神器を奪い去るなど高い実力の持ち主だがドルージュの廃墟で消息不明に。


[ジム=ロジャー]

まだ未成年で大柄で目が糸の様に細く非常に力が強い、未来の冒険商人などと自称している。

ジンバー商会の特別班に移籍しコッキーの調査に当る事になる。


[マティアス=エロー]

傭兵隊の資金を横領し仲間を切って逃げ出した、テレーゼの裏世界で生きてきたが、ラーゼ子爵領のの裏社会に売られ犯罪奴隷に落ちていた処をテヘペロに偶然救けられた。

新市街の死霊術師ギルド『死靈のダンス』と同じく無法者『赤髭団』とのつなぎ役になり、死霊術師リズ=テイラーと出会う事になる。


〇ハイネ新市街の聖霊教会

ハイネの新市街に最近建てられた小さな聖霊教会、新市街の南西の端にある。

まだ常任の司祭がおらず修道女のサビーナが代行している。

ここの孤児院が襲撃された事から大きく動きだす。


[サビーナ=オランド]

ハイネの新市街の聖霊教会の若い修道女で温厚で優しい性格だが行動的で決断力のある一面も。

薄いブラウンの髪に平凡な顔立ちだが胸が大きく素晴らしい体型をしている。


[ファンニ=アルーン]

ハイネの新市街の聖霊教会の若い修道女、長い黒髪のほっそりとした清楚で美しい修道女、年齢はサビーナの少し下でベルサーレにどこか似ている。


[アビー=エディントン]

ハイネの南の聖霊教会の孤児院の女の子、アッシュブラウンの髪に瞳の色は同じくブラウン、薄く日に焼けて活動的な女の娘に見えた、年齢は12~3歳程


[ヘレン]

ハイネの南の聖霊教会の孤児院の女の子、濃い金髪で濃いブルーの瞳で色は白い、整った顔立ちで将来美しくなるかもしれない、年齢は10歳前後


[ポリー]

ハイネの南の聖霊教会の孤児院の女の子、黒い髪を頭の天辺で紐で結っていた、瞳は髪の色と同じ黒だ、年齢は三歳程


[男の子達]

シャルル、ヨハン、ネイト、レイフの四人。


〇ハイネ魔術師ギルド

伝統を誇るハイネの魔術師ギルド、魔術師ギルド連合に加盟している。

帝国時代はアマリア魔術学院との相乗効果で東エスタニア有数の魔術師ギルドだった事も有る。


「カレル=メトジェイ」

ギルド長で球体に細い手足を付けた様な容姿をしている、陽気で軽い性格の男、名前の通りテレーゼ有数の魔術師一族の出身で見かけによらず上位魔術師。


「ボリス=アンデル」

執事長で縦に長く細身の壮年の男、ギルドの実務のトップ。


「ジェリー=トロット」

業務斡旋室の受付の女性で魔術師、女学生の様なメガネをかけた知的な印象を与える女性、専門性を求められるので業務斡旋の仕事を担当している。

背丈は平均的だ髪はダークブラウンの長髪、普段はギルドの制服を身につけているのでまるで女学生の様に見える。


〇リネイン城市

コッキーが生まれ育った都市、かつてはエルニアのボルトと街道が結ばれておりテレーゼ復興後はエルニアに備えた城塞都市として整備された、10年前の大乱時に街は焼かれ多くの犠牲者を出した、この時コッキーの母アリアも命を落とす。


[ミカル=ベルマン]

リネイン聖霊教会の司祭長のミカル=ベルマン、カーリンより10年長で、年老いたためカーリンに頼る様になってる。


[カーリン=フェルド]

リネイン聖霊教会の修道女長のカーリン=フェルド、修道女見習いの頃コッキーの母アリア=フローテンの養育で苦労してた育ての親のバーンヴィレム=ヴァン=フローテンを手伝った事がある。



〇その他

テレーゼに生きる人々


[エミル=ヴラフ]

魔術街で魔術道具屋『風の精霊』を営んでいる。

中肉中背の壮年の男で濃いブラウンの髪に細面でコステロ商会との関係を臭わす。

コッキーのトランペットをルディガー一行に売りつけた。

テヘペロ=パンナコッタとベルに関わり徐々に窮地に落ちていく。


[セルディオ=コレオリ]

アラセナの僭称伯を倒した傭兵隊長、もともと僭称伯と給料で揉めたのが原因だった。統率力に乏しく統治能力に欠ける、部下が離反しアラセナは三つ巴の内戦状態となった。

だがクラスタ=エステーべ連合軍の謀略にかかり元部下ともども憤死した。


[ホンザ=メトジェイ]

ゲーラの魔法道具屋『精霊の椅子』の店主、セザール=バシュレの弟子だった事がある、ルディ達に精霊宣託を行ったが、上位精霊のテレーゼの土地女神メンヤに割り込まれてしまう。


[アンスガル]

アゼル=メイシーの恩師でエルニアのアウデンリートで魔法術の私塾を開いていた。

現在は故郷のラーゼに戻っている。

聖女アウラことエーリカ=サロマーの師でもある。


[エッベ=ヴァリマー]

身長2メートルを越える巨漢、狂戦士と恐れられその行動は予測不能。


[セシリア]

ハイネの野菊亭の給仕の娘、榛色の髪をした背の高い美しい少女、色白で鼻の周りにわずかにそばかすが浮いている、活動的で踊るような歩き方で見ているだけで楽しくなる。

妹のセリアとは双子。


[セリア]

ゲーラの妖精亭の給仕の娘、双子のセシリアと同じ容姿をしている。

婚活に熱心でより積極的。


[ブルーノ]

ハイネの新市街の無法者『赤髭団』の頭。

新市街の繁華街の『大酒飲みの赤髭』の地下酒場を本拠にしている、筋肉質の樽の様な体付きの男で見かけによらず狡猾と言われている。



◇ クライルズ王国 ◇

セクサルド帝国崩壊後に独立した国である。エルニアとは中立地帯の湖沼地帯をはさみ隣国となっている。


[マルチナ=アンドルリーク]

クライルズ王国の第一王女。

クライルズ王国がエルニアのルーベルト公子との婚姻を申し込んできた。


◇ セクサルド王国 ◇

セクサルド帝国の王族が建国した国、セクサルド帝国の復興を掲げているが、国力も人材もいない。

テレーゼ諸侯連合の西に位置する。


◇ ニール神皇国 ◇

非常に古くから続く古代帝国、かつては大陸の半分を支配した事もあったが、今では神の森と呼ばれるアムルト=オーダーの大森林をその領土にするのみである。

権威を売って生きると陰口を叩かれている、セクサルド王国の更に西に存在する。

セクサルド帝国の全盛期にも併合されることもなく存続していた。

聖霊教の聖地教会がアルムト=オーダーの森にある、この中心に聖人トピアスの神器の杖が变化したとされる樹齢1000年の大樹があると言われている。


◇ アムルト帝国 ◇

東エスタニア最大の国で東エスタニア山脈の南に栄える豊かな大国。

この地域にはアルムト王国を始めとする小国が幾つか栄えていたが、アルヴィーン大帝により征服され遷都後10年にて大帝は崩御しわずか10年で帝国は崩壊してしまう。

その後にアムルト帝国が建国された。


帝都ノイデンブルクはセクサルド帝国アルヴィーン大帝がテレーゼのハイネからノイデンブルクに首都を移した事でも知られている。

聖霊教の総本山がノイデンブルクに存在する、聖霊教の聖地教会がニール神皇国のアルムト=オーダーにあるが、現在はここが教団中枢になっている。

西のペンタビアやテレーゼのハイネが魔術の研究の先進地だった時代もあったが、今は帝国が魔術研究の中心地になっている。



[アウラ=フルメヴァーラ]

本名エーリカ=サロマー、エルニアの港町リエカの生まれで、精霊宣託師の送迎団に入り、そのままアルムトで逃亡し聖霊教会に飛び込んだ。精霊術と学術で天才と謳われ頭角を現し、その美貌を合わせて聖女になるが、聖女アンネリーゼの対抗馬として育成したい聖霊教会の思惑があると言われている。

そしてアゼル=メイシーの幼馴染でもある、人には見えぬ物を見たり感知する能力を秘めている。


[ガリレオ大司教]

テーレーゼ巡見使団長、アウラの世話役にして教育者でアウラも先生として慕っている。

また本人も上位魔術師でもある。


[サンダリオ=シメネス司祭]

送迎使節の代表、聖女アウラを崇拝し執着を見せている、聖女アンネリーゼに反感を持ってる。


[ファナ]

アウラの世話の少女、本職の高級使用人から準修道女として召し抱えられた。


◇グティムカル帝国

セクサルド王国の北、アラティア王国の西に位置する。

独特の多神教を信奉しており、アラティア王国やセクサルド王国と激しく敵対してる。


◇セクサルド帝国(滅亡)

300年程前に大陸東部中央に興ったセクサルド王国から始まる、五代目の王の時代に古テレーゼ王国を内戦に乗じて征服しセクサルド帝国を興す。

そこから三代目にして軍事的天才アルヴィーンが現れ一時は大陸の半分を統一し大帝を名乗った、

大帝は西方世界の征服を志したがエスタニア統一の志半で倒れた、無理な拡大による歪み、更に後継承者戦争を起こし大帝の死後10年で帝国は崩壊した。

過去、大陸統一に成功しかけた帝国は六あるがセクサルド帝国は最後の帝国でもある。

アルヴィーンは禁断の魔術に手を出していたとも、幽界から生きて帰ってきた、精霊王の寵愛を受けていたなど数多くの伝説を残している、アルムト=オーダーの森にその秘密が眠るとされている。







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