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3.驚愕の事実

『白虎様改めまして斑様のサポート兼美加様のサポートをさせて頂きます愛1号と申します』

夫昭博にも聞こえるように、天井からアナウンスしたような声が真鍋家のリビングに響く。

「この声はどこから」

「きっとこれから説明があるから、まず聞こうか」

昭博の動揺は凄く分かる。現代社会においてAIなんてまだまだ未来の話だし、それよりも不可解な神獣が関わってくるとか、どこのおとぎ話なんだろうと思う。だけど残念ながら受け入れるしかこの現象を説明されて理解出来ないのだ。

背中をバンバンと二回ほど叩いて、泳がせて合っていなかった視点を自分に向けさせた。


「ああ、美加」

「愛ちゃん、宜しく」

「はい、お任せを。ただ少し長くなりますが宜しいでしょうか?」

「じゃあ、出前でも取ろうか」

昭博はたまに頼むピザのチラシを出して、電話をかけ始めた。

何だかんだで順応性があるのか、動いていないと落ち着かないのかはわからないが、動けるのは良いことだ。

『なあ、その出前って旨いのか?』

「斑って見た目子猫だけど、雑食?OK?」

『基本斑様はなんでも食べられます。元々虎ですのでお肉が多めではありますが』

「昭博、ピザもう一枚追加」

食べられなかったら、冷凍すれば良いのだ。どれだけ斑がこっちの世界に居ることになるのかわからないが、まあなんでもチャレンジだ。他の人がみたら虐待のように言われそうだから、その時は猫缶にすればいい。


ピザが来る30分の間に、斑がここに来ることになった経緯とこれからのことが語られた。そして何故私がヒールを使えたのかも。


要約すれば、この白虎様世代交代したばかりの若様で、正義感強く情けを知らない。悪をバッタバッタと倒すのは良いが、罪の重さに比例していない。悪は小でも大でも悪なのだ。神獣に申し開きは通じない。


それにより、下界は大混乱。恐怖が先に立って何をするにも萎縮をしてしまうし、余程のことがない限り外へ出なくなり、経済が回らなくなってしまった。それを重く見た創造神が白虎としての力を封印し、人情や思いやり悪の捉え方、加護の与え方を学ばせようと、この地球に修行に出した。


そしてその修行の場を提供してくれる主に、詫びというか、お礼を兼ねて創造神の加護がついた。その一部が回復魔法ヒールだった。


「じゃあ、美加は魔法が使えるのかい?」

「なんでそんなに嬉しそうなのよ」

今までそんなおタク発言一度も聞いたことないよ?アニメだって見ないし。


「なんか、心躍るじゃないか」

わからないでもないが、忘れて貰っては困る。ここは科学の世界であって、剣と魔法の世界ではない。使っているところを見られたなら、いきなり国家機関が乗り込んでくること間違いないのだから。

「わかってるよ」


凄く怪しいけど、今は納得するしかない。

「それで、ヒール以外で私何が使えるの?」

「今のところは白虎が持つ力、浄化・結界と美加様がもつ資質回復・修復です」

「今のところ、なんだ」

「これから斑様が色んなことを学び、ランク(位)が上がれば当然主である美加様のランク(位)もあがりますので」


家のチャイムが鳴った。

モニターを覗き込むと予想通りピザの配達の人だった。魔法が使えるのかと、羨ましそうにしている昭博に早く受け取りに行ってよと玄関に追い出し、お金を預けて3枚受け取って貰った。


「まずは、食べようか」

飲み物にコーラとジンジャエールをだし、斑には一応豆乳を出してみた。

「いただきます」


先ほどの壮大な話を呑み込むように、食べた。

斑はちょっとだけ熱いのが苦手らしく、冷めるのを待って一気に齧りついていた。

『旨い!』


見た目気品あるチンチラ猫なのに、声も可愛いのに喋る言葉がおっさんとか、なんだか悲しい。

まあ、今はとにかく食べよう。


食べてお腹もふくれたら、今後のことをどうしようかと悩む。

「取り敢えず斑は基本、このリビングの隅でこのケージの中で過ごすのよ」

『狭い』

「狭くて悪かったわね。休みの日には庭とか山とかに連れて行くから、それで我慢しなさい。だって斑この世界では役目があるわけじゃないから、無職でただ飯ぐらいだし」

『ぐっ、無職』

「それがイヤなら、可愛い子猫のように愛想振りまくるのよ。それが子猫の仕事」


「と、いうことで、斑仕事しようか」

ふわふわの毛に見た目麗しい子猫を撫で撫で、もふもふしているとダラーンとして伸びた斑が出来上がった。

脚をピコピコさせて、ナァーナァー鳴く子猫は、やっぱりいい!

あんた良い仕事するわ!

清潔第一、寝る前にお風呂も入ろうね。


そして嫌がる斑を風呂桶で洗ったけれど、毛が1本も抜けてなかった。

なんで?


『毛には魔力が溜まっております。ですから余程のことがない限り、抜けることはありません』

見た目は子猫でも、身体ははやり伝説の神獣らしい。

なんでも、毛には御利益があるらしく愛ちゃんには毛を1本財布に入れておくと良いと言われた。

「毛一本ちょうだい」

『良いだろう…』

斑の口角が上がったことに、美加は気付かなかった。


今日はストレス解消更新終了。

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