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たぬきちゃんの冒険  作者: かず斉入道
第1章 接触
9/9

第10章 晩餐会? (1)

(本文)


「帰ったよ〜!」

「こんにちはー!」

「たぬきとフィーネさん、お帰り〜」

「二人ともお帰りなさい」

「御主人、フィーネさま、お帰りなさいませ」

 ココアの街からひとっ飛び━━

 俺、フィーネをお姫様抱っこ状態で空を飛び━━

 ユーグレの街の屋敷へとたどり着いた。

 屋敷に入ると、いきなり現れた使用人の人達。

「旦那さま、奥様、お帰りなさいませ」

 と、挨拶をされて他の奥様達がいる部屋へと案内されたのだが……


 もともと平民出の俺。こんなお金持ち様環境には、全然慣れてなくて『旦那さま』と言われる度に緊張し、照れて、顔がリンゴのように赤くなってしまうのだが……


 うちの奥様達は、少々違うようで、皆慣れた態度で接するから俺はもうビックリさまさまだ。


 まぁ、フィーネは公爵様だから、仕方がないとは思うけど……


 レヴィア、朱華も、使用人の人達がいても、何も気にしていない素振りでいるし、対応もしている。

 正に高貴な奥様仕様をを素でしている感じで奥様、公爵婦人様。

 と、呼ばれても、全く持って違和感等ないのだよ。

(さすが、俺が選んだ奥様達だ、威風堂々としていらっしゃる)と内心思ってしまう程だ。


 ……そんな奥様達の中で唯一、落ち着かない素振りで、ソワソワしているのは、この屋敷で実は俺、只一人だけなのだ。


 特に今日は、屋敷で晩餐会を催しするので、俺どうしようかと思っていたけど……?


 奥様達を見てると大丈夫そうだ安心もしたし。

 仮に俺が粗相をすれば、奥様達が、サポートしてくれるだろうとも、安心もしたよ。


 だから……


 俺の初めての晩餐会は上手く意気そうだ━━

 内心「良かったー! 」と心の中で叫んでしまいたいくらいだ。

 それに奥様達にサプライズも用意した!?

 喜んでくれるだろうか?


 ……そんな事を考えながら、夜が待ち遠しい俺だった。



 ◇◇◇◇◇



「……どうかな? たぬき、似合うかな……?」

 何だか照れくさそうに、問い掛けてくる朱華━━

「凄く似合っているよ」

 と、お世辞無しで珍しく、キザな台詞を吐く俺━━

 黒のドレスを着た朱華に、マジで惚れ直しそうです。


 そしてその後も、準々とレヴィア、フィーネ━━

「……ど、どうですか?」

「貴方どうでしようか?」

 と、他の二人の奥様達も、照れくさそうに、俺に問い掛けながら黄色と白のドレスを見せてくれた……


 そんな奥様達、本当に照れくさそうなのだ。


 俺は本当に良くお似合いだ━━


 と、思っているのに……


 ま、仕方がないか!


 大抵の人達は、一度するか、しないかとか、そんな感じだと思うし。

(ま、中には何度もする人もいるとは思うけど……)

 と、まぁ……


 そんな事を試合している俺なのだが。

 今晩の晩餐会用にドレスを用意したのだが、そのドレスが普通の物と違うのだ。


 ……どう違うかって……!?


 ……そ、そ、それはね……


 俺が用意したのは、パーティードレスでは無くて、結婚式等で使用する。

 ウェディングドレスを用意したんだよ。


 ……だから奥様達、そんな事等知らないから、俺のサプライズに驚いて、照れているって訳さ。


 そんな奥様達にサプライズを用意した俺だが。 

 三人の女性をお嫁さんに貰ったのだが。

 式も挙げずに、このまま来てたので、

 奥様達には悪いなぁと、心底いっも思っていた俺だった。


 そして何処かで、何処かで、と━━

 タイミングが合えば、結婚式を挙げたいと考えていた矢先に、晩餐会の話が出てきた訳さ。


 ……お! これはチャンスかも?と思っていた俺だったが。

 最初はフィーネね抜きでの、晩餐会予定であったから、また機会があればと考えていた矢先。

 朱華とレヴィアが、家族が皆揃う方が良いと言ってくれた、だから迎えに行ってこいと━━


 だから俺、このチャンスを逃したくないと思い。

 慌てて用意をしたんだよ。


 だけど……


 フィーネのお迎え前に、寄った洋服の仕立て屋さん。

 今晩の為、奥様達にドレスを用意して貰えないかと、店主にお願いしたのだけれども。

 急な話であったため、店主最初は難しいと断られた俺なのだが。

 どうしても、どうしても奥様達に、ウェディングドレスを用意してやりたくて根気強く、何度も何度もお願いしたら━━


 公爵様、何とかしましょうと言ってくれたの。


 だから俺、本当に嬉しくて、嬉しくて━━


 何度も店主に御礼をいい、頭を下げたよ。


 だから奥様達の笑顔と喜ぶ姿が本当に嬉しいし、美しいと思う俺だった……







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