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オーバードライブオンライン  作者: 揚羽常時
『OverDriveOnlineAnother』Episode2:フォーリンカオスラブ
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女学園の先生は5


 というわけで教師も各々の仕事をこなすために仕事場につく。


 私は司書教諭。


 それも古書館の。


 基本的に読書というのは死文化だ。


 ブレインアドミニストレータの技術。


 ブレインユビキタスネットワークの恩恵。


 脳を量コン化して視界モニタにデータを映せば、それだけで読書が出来る。


 例外はビブリオマニアくらいだろう。


 であるため図書館の有意義性は摩滅している。


 存在するけどね。


「何のためか」


 と聞かれれば、


「教養のため」


 と答えが返ってくるが、


「読書ならデータで十分」


 という論理には図書館に意識と言語思考があれば反論できないはずだ。


 とはいえ営業はロボットでも出来るが管理は人間を必要とする。


 結果として図書館には司書がいた。


 私の担当は図書館の一部である古書館。


 名の通りに、


「古書」


 を所蔵する図書館だ。


 図書館の地下一階と地下二階を割り当てられている。


 そこが私の担当。


 要するに管理者兼責任者。


 で、図書館の地下である古書館の執務室に引き籠もって私はゲームをやっていた。


 視界モニタにゲーム画面を映してコンソール操作。


 アバターであるマリンが人外の速度で敵キャラを無双する。


 オドはいい。


 心が洗われる。


 というか他にやることが無いとも言う。


 基本的に全寮制のお嬢様学校。


 乙女の園とは言うけれど、


「青春を謳歌する」


 には女学園は狭かろう。


 なお男を知らない乙女たちは時折危ない方向に奔る。


 マリア様は見てないけど、この際視姦もないだろう。


 とりわけ古書館はうってつけだ。


 基本的にやる気の無い司書(私のことである)が管理していることもあって、ずさんの一言。


 結果、学内に於いて乙女たちの逢い引きに使われたり使われなかったり。


 いえ、まぁ、使われているんですけどね。


 で、私がツッコむことはしない。


「好きにしてちょうだい」


 でファイナルアンサー。


 というか古書館の私的利用に関しては学校側も認知はしている。


 当たり前だ。


 そこまで大人も馬鹿じゃない。


 私を除く。


 結果として、


「火遊び程度なら黙認する」


 が通念だ。


 乙女同士なら妊娠もしないしね。


「若いなぁ」


 とは思う。


 真似しようとは思わないんだけど。


「ふーん」


 とは混沌の言葉。


 一応ゲーム内の夫なんだけど、結構時間が合う。


 こっちは職務放棄でゲームしてるんだけど。


 向こうもそうなんだろうか?


 混沌という名前なのだから日本人だろう。


 で、暇しているなら、


「一般的文化人」


 あるいは、


「論文の締め切りに追われていない大学教授」


 か?


 基本的な教養については一通りのため、高校生以下とは思えない。


 若くても大学生。


 さすがに老人がヴァーチャルリアリティを楽しむ姿は思い浮かばないけど、可能性は無きにしも非ず。


 別にリアルを割る気もないため、どうでもいいっちゃいいんだけど。


「マリンは可愛いですね」


 ポヤッとそんなことを言ってくれる。


 リアルではあまり聞かない。


 みゃっこは除いて。


「混沌も格好良いよ」


 私は苦笑した。


「ま、アバターですし」


 台無しな混沌に、


「以下同文」


 と本音を返す。


 ぶっちゃけ不細工にする意味も無いため、アバターによる交流は基本的にイケメンと美少女のツーショット。


 南無三。


「とりあえずクエストでもこなしましょうか」


「だね」


 そう決まったら行動は早い。


 転移アイテムでフリーフィールドの移動を行なう。


 そこから少し無双してクエストフィールドの入口へ。


 カタカタと打鍵。


 まぁ図書館の司書なんて生徒の授業中は暇してるような物だから怒られもしない。


 缶コーヒーを飲みながらオドをプレイするのだった。


 これで給料が貰えるってんだからなんだかな。


 飽きるくらい自問しているテーゼの一つではあった。


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