表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
職業は冒険者を希望です  作者: 瑛美(あきみ)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/49

一人反省会

遅くなりました。

後半、カーティス視点です。

 馬車に乗って、意外にもクリフが初めに寝てしまった。

 正直、ホッとした。

 だって、カーティスと普通に話す自信が無かったから。

 ここは、クリフに乗じて寝たフリを・・・。と、思っていたら、カーティスも寝てしまったようだ。

 コレで心置きなく寝たフリが出来る。


 心の中で一人反省会。

 どうして、人前、それも同級生の男子の前で泣いてしまったかなぁ・・・。それだけ、心に余裕が無くなっていたのかなぁ?

 

 前世じゃ、よく男子に泣かされていたっけ・・・。小学校低学年での話だけど。泣くと面白がってさらにからかってくるんだよね。

 何がきっかけだったかは覚えていないんだけど、ある日を境に泣くのを止めた。

 その内、やり返すようになった。

 気付いたら、一目置かれるようになっていた。男子と女子の成長の差だろうとは思う。

 小学校高学年の頃は、女子のほうが大きかったりするし、考え方もしっかりしているのは女子だし、口も達者だから、結構言い負かしていたもんな・・・。

 だからかな?この頃になると、男子に弱味を見せたくないから、男子の前では涙を見せないと決意したんだっけ・・・。


 いや、今は前世の事を思い出している場合ではない。

 どうしてこうなったか考えなくては・・・。

 当初の予定では、この四日間は学園の事を忘れて、冒険者として、アイリとして生活するはずだった。あ、ジークは学園生だけど冒険者だから学園とは関係なしとして。

 予定が狂ったのは初日。

 半ば無理やりカーティスの屋敷に連れて行かれ、王子達と昼食会。カーティスのご両親も一緒に・・・。

 クラス会のようなことを言ってたけど、私が質問に答えていただけのような気がする。

 まず、ここでストレスが溜まったね。

 翌日、ジークに愚痴ることと、思いっきり魔法を使ったことで、ある程度ストレスは減ったけど、3日目、王子達の来店でさらにストレスが溜まった・・・。

 私だけでも別の依頼を受けて活動できたら良かったんだけど、王子達は、“私が働いている店”の見学を望んでいるとのことで、出来なかった・・・。ギルドは護衛の依頼扱いしてくれたけど、私の受けたかった依頼じゃない。


 はぁ~。


 思わずため息漏らしちゃったけど、良かった、カーティス達は気付いていないみたい。


 そして、今日、カーティスが店にいた。

 クリフとライアン商店に行くことを彼らの前で約束したから、いてもおかしくはないけれど、居るとは思ってもみなかったから、一気に疲れた。

 結局、あまり関わりたくないと思っていた王子達と二日、カーティスは三日も関わったことになる。

 そこで、『私の休日を返せー!!』との思いから、つい、泣いてしまったと・・・。


 冷静に考えると、私があまりにも学園で王子を避けていたため、余計に興味を持たれてしまったのだろう。学園で教室の中だけでも普通に接していれば、今回の休日も無駄になったのは1日だけだったかも。

 ちょっと反省。

 明日からは、教室内だけだけど、もう少し普通に接することにしよう。


 学園に到着して、彼らと分かれるとき、念の為カーティスには、

「今日、私が泣いてしまったことは誰にも言わないで。出来れば忘れて」

と言っておいた。



***********


 クリフが寝てしまったので、僕も寝ることにした。

 だって、泣いているアイリスを見た後では、何を話していいか分からないから。


 母上から、『女性を泣かせてはいけません』と、幼い頃から言われていた僕にとって、アイリスが突然な泣き出したのには驚いた。とっさに抱きしめてしまったけど・・・。

 彼女の言い分だと、学園では僕らに気を使って疲れているから、この休日、学園とは無縁の冒険者街で働くことで気分転換する予定だったと。

 それなのに、僕らが昼食会にちょっと強引に招待したり、お店を訪ねたりすることで予定が狂ったと・・・。

 昨日はジーク先輩と薬草を取りに行く予定だった・・・。そう、言っていたな・・・。

 学園の生徒とは会いたくなかったと言っていたけど、ジーク先輩は違うのか?


 ・・・もしかして、アイリスはジーク先輩の事が好きなんだろうか?

 ジーク先輩と一緒に出かける予定だったのを僕らに邪魔されたから・・・、それで泣いてしまったのか?

 昨日、帰り際にジーク先輩がアイリスに話しかけていたのは、約束が守れなかったことを謝っていたのかな?


 泣いたアイリスを思わず抱きしめてしまったことを思い出してしまい、胸が痛んだ。


 学園で別れる際にアイリスから、

「私が泣いたことは誰にも言わないで。そして忘れて」

と、言われてしまった。また、胸が痛んだ。


 アーサーにアイリスの事を尋ねられたが、

「疲れているようだった」

としか答えることが出来なかった。

 ああ、だけど、アイリスの泣き顔は僕しか見ていないんだ・・・。そう、思うと少し優越感を感じた。


 

カーティス勘違い中。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ