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職業は冒険者を希望です  作者: 瑛美(あきみ)


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魔術実技テスト 見学

漢数字と算用数字を意図があって使用しています。

 今日も教室に一番乗り・・・のはずだった。


「おはよう。アイリス」

 教室の入口で、満面の笑みのカーティスに出迎えられた。

「おはよう・・・。カーティス。今日は、早いのね」

「君と話がしたかったからね」

 確かに、昨日、教室でなら話しかけてもいいとは言ったけど、早速実行に移すとは思ってもみなかった。

「で、話って・・・」

 教室にいたのは、カーティスだけではなかった。

 王子とブライアン様もいた。いつも3人で登校しているから、当然の事だろうけど・・・、早過ぎない?


「アーサー様、ブライアン様、おはようございます」

 慌てて挨拶をする。

「おはよう」

「おはようございます」

 王子、ブライアン様の順で挨拶が返ってきた。

 ブライアン様って、出来る“秘書”って感じ。


 自分の席に着く。

 五人しかいないから、席は前列に三人、後列に二人。

 私の席は後列の窓側。私の右手、廊下側はクリフ。

 前列は、王子を中心に窓側カーティス、廊下側ブライアン。

 カーティスは自分の椅子を私の机の側に持って来て座った。王子とブライアン様がこっちを向いている。


「え~~と、で、話って・・・?」

「正直言って、僕達、君に興味があるんだよね」

「僕達?」

「僕とアーサーとブライアン」

 だから、二人がこっちを向いているのか。

「試験の結果の所為?」

 平民が王子と同じ点数は、不味かったかな?でも、“アイリス”の元々の性格が真面目だから、手抜きはしたくなかったのよね。

「あ、それは特に気にしていない。真面目に勉強すれば、取れる点数だと思うから」

 あっさり、否定された。

「じゃあ、何が?」

「だって、君さ、能力テストでAグループになったのに、実技では何処かに行っちゃうし、その後の魔術の授業にだって出ていないし、学園内でもあまり見かけないから、僕達の間で“幻の少女”って呼んでいたんだよ」

「は?何、その恥ずかしい呼び名」

 王子達と接触を避けるため行動していたことが裏目に出たようだ。

「その呼び名は止めて、これからは普通に名前で呼んで・・・。実技の件は、私、今の魔力量になってテストの時は半年ぐらいしか経っていなかったから、コントロールする自信が無かったから、別の実践場で受けさせてもらったの。それに、皆は儀式魔法だったけど、私、学園に入るまで儀式魔法を知らなかったのよね」

 あの場で実戦魔法など使えば、悪目立ちすること間違いなし!だったと思う。

 私の魔法を実際見たカーティスは、なんとなくだけど理解してくれたようだ。

「まぁ、色々な理由で、他の生徒達とは授業を別にしたほうが良いと先生が判断したようで、主に講義中心の授業を受けてる」

「今日は魔法の授業の日だけど、何するの?僕達は実技テストだけど」

「担当の先生もテストに立ち会うことになっているから、見学することになっている」

 自習していても良かったんだけどね。元Eクラスの三人がどれだけ上達したか気になるし、王子達三人も・・・。

アイリス(・・・・)が見学に来るんだったら、がんばらなきゃ。僕、結構自信あるんだ」

 名前の部分、強調して言わなかった?あ、王子が睨んでいる・・・。


「おはよ・・・うっ?」

 クリフが入口で固まった。

 いつも(と、言ってもこの2日)、クリフより後に来ていた3人がすでに教室にいて、その内の一人が私の側にわざわざ椅子を移動させて話している光景を見たら、驚くのも無理は無いかも・・・。

 それに、クリフは私しか教室にいないつもりで挨拶をしたわけで・・・。


「おはよう。クリフ君」

「・・・あ、おはようございます」

 カーティスが挨拶したことで、我に返ったようだ。

「え~と、アーサー様、ブライアン様、おはようございます」

 クリフが緊張している。

「クリフ君も、こっちで一緒に話をしない?」

 カーティスが誘った。

「いえ、僕、先生に質問があるので・・・。失礼します」

 逃げた・・・。




 試験が行われるのは、第一実践場。

 スタンド席がある屋外運動場のような場所だ。

 私は先生達の後ろに隠れるように座った。


 試験はまだ始まっていないようだ。

「今は、一学期の実力と夏休みの宿題の出来具合から仮のグループ分けをしている」

 近くにいた先生が説明してくれた。

 元Eクラスの3人が第一グループ。

 王子、ブライアン、カーティスの3人が第二グループ。

 私に昨日言掛りをつけてきた令嬢達は、最下位のグループのようだ。

「試験内容は、水魔法と火魔法を詠唱魔法で発動すること。水は“レイン()”か“ウォーターボール”のどちらか、または両方。多分、上位の2グループは両方だろうね。火は形状を問わない。ただの炎でも、“ファイアーボール”でも構わない。君が以前見せてくれた“火柱”なんて最高なんだけどね。彼らにはまだ無理か」

 ちなみに、詠唱魔法の【魔法を使用する理由】は、“レイン”は【大地を潤す】、その他は【仮想の敵を倒す(単体、複数どちらでも可)】だそうだ。

 “レイン” は2メートル四方に15秒以上降らせることが合格の条件らしい。

 “ウォーターボール”や“ファイアーボール”は前方に1メートル以上飛ばすことが出来れば大きさは関係無く合格。投げることが出来ない場合は、大きさで判定するそうだ。

 その他の火は、大きさや色などでそれぞれ判断するらしい。 


 試験の順番は下位のグループからだった。

「上位グループを見本にとも思ったんだが、プレッシャーになるかもしれないからね」

 昨日の件で、精神面がズタズタになっている人達もいるしね。

 さっき、王子に睨まれていたようだし。大丈夫かな?


「アイリス。君から見て、彼らの魔法はどうかな?」

 下位グループの魔法に、意見を求められた。

「え~と、儀式魔法の癖が抜け切れていないような気がします」

 形容詞がいっぱいの儀式魔法の唱え方をしている。ただ呪文を唱えているだけ。

 何故呪文が短いのかを理解していないんじゃないかな?

 その所為か、雨はすぐに止んじゃうし、“ウォーターボール”や“ファイアーボール”は小さく、すぐに消えてしまう。 


 上のグループに行くに従って、失敗は少なくはなってきた。


 王子達のグループの番がきた。

 先ずは、カーティス。

 “レイン”合格。“ウォーターボール”も飛ばすことは出来なかったが、バスケットボールぐらいの大きさを作ることが出来たので合格。“ファイアーボール”も同じく合格。

 次にブライアン。カーティスと同じレベルだったので合格。

 王子は、“レイン”は難無く合格。

「“ウォーターボール”は、少しだが飛ばすことが出来たな」

 そうなのだ。大きさはソフトボールくらいだけど、ちゃんと前方に飛ばせた。

 “ファイアーボール”はまだ飛ばせないのか、ブライアン達と同じぐらいの大きさだった。


「この3人は上級クラス決定だな」


 次に、元Eクラスの3人。

 この三人は他の生徒達よりも早く詠唱魔法を練習していたので、“レイン”は当然合格で、“ウォーターボール”や“ファイアーボール”も飛ばすことが出来て合格。


 試験の結果は、上級6人、中級8人、初級14人、基礎8人。

 グループ分けの基準は、合格した魔法の数。上級が3。中級が2。初級が1。基礎は0。

 基礎の8人は、昨日の方々でした。


「それでは、早速それぞれのクラスに分かれて授業を始める」


 初級と中級は、このままこの実践場で。基礎は講義室。

 上級は、別の実践場へ移動することになった。


「では、私達もいつもの教室に戻ろうか」

 クロード先生に促され、私は実践場を後にした。

  



 

王子達にとってアイリスは、ほぼUMA扱いです。


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