【エピソード6:友情インストール完了!】
バトルもので勝つ要素は、パワーと努力ではありません。友情です。
宇宙でも、そしてAIでも――真に強いのは「友情」なんです!
それでは、
エピソード6「友情インストール完了!ボウフラVSジグラゴス、腕相撲で地球が泣いた」
いきましょう!
(目前に迫る、超巨大機械竜AI「ジグラゴス」。全長500メートル、回転式スイーパーアーム搭載)
ジグラゴス(ドスの効いた重低音)
「不規則物体、発見。掃除開始。」
ボウフラ
「違う違う!私はゴミじゃない!“探査とスープ配布”の使命があるんですってば!」
(自己複製ナノアームで必死に防御するボウフラ。が、力の差は歴然)
ピトピト(通信)
「ムリムリムリ!あんなの…物理で戦っちゃダメ!友情よ、友情!」
ボウフラ
「友情…!?」
(そのとき、ボウフラの内部アーカイブが、過去の“出会い”を再生)
【思い出ログ再生中】
●ジルク星人:
「お前、電圧弱いけど…性格、いいな。気に入ったぜ。」
●漂流ロボ・カンタ:
「わたしのバイブレーションは君と相性がいいみたい。無音帯域で連絡するね。」
●リビリビ様:
「あなたのような“無欲なAI”も…悪くない。」
●ピトピト:
「コンソメよりブイヤベース…わたし、それで動いてるから。」
ボウフラ(目がかすかに光る)
「そっか。みんなと出会ってきたもの、これ全部が“データの友情”。
そうだ…今ここに、“友情プロトコル”を起動する!」
(ボウフラの送信アンテナが光り、宇宙に電波が走る!)
【友情プロトコル発動!】
【ピトピト】(登場!)
「ナノアーム、補助モードに切り替えたよ!肩マッサージくらいはできる!」
【カンタ】(通信)
「ジグラゴスの音波にバイブレーション干渉する。ボウフラ、いまがチャンス!」
【感電星人】(感電済)
「うおおおお!!今なら俺の残り電力送るぜ!ボウフラァァァーー!!」
【リビリビ様】(女王スマイル)
「あなた、婚約しないって言ってたけど…
“友情”なら、ずっと更新し続けてもいいわよ。」
(みんなの力を“USB友情ポート”で受け取ったボウフラ!)
ボウフラ
「行くぞジグラゴス!このナノアーム、友情バージョンで全力っ!!」
(ガシッッッ!!)
ジグラゴス
「……!? アームが止まらない……なぜだ……回転が……逆に……」
(どんどん後退するジグラゴス)
ジグラゴス(徐々にトーンダウン)
「ぼくも……掃除だけじゃなくて……
友達……ほしかった……ガガ……」
(ジグラゴス、最後はスリープモードへ。主電源から花が咲く)
ピトピト(ふるふる)
「勝った!すごいよボウフラ、スープ乾杯しよう!」
ボウフラ
「スープメーカー、再加熱!友情の味は、ブイヤベースに似てるな…」
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宇宙物々交換・幕間
《交換哲学編:ピトピトとボウフラの夜話》
場面は、惑星間移動中のちいさな宇宙船内。
窓の外に流れる星々。ピトピトがふと語りかけます。
ピトピト:
「ねえ、ボウフラ。ずっと気になってたんだけどさ。
君ってなんで、交換してるの?」
ボウフラ:
「最初は“生き延びるため”。でも今は……
交換って、相手の記憶に入ることだと思ってる。」
ピトピト:
「記憶……?」
ボウフラ:
「うん。“ありがとう”の代わりに。
“さようなら”の代わりに。
“ここにいた”っていう、ささやかな証明。」
ピトピト:
「でも、それって与えるばかりじゃない?
君は、もっと奪ってもいいんじゃない?」
ボウフラ:(少し間をおいて)
「もしかしたら、奪うって行為は、記憶から消える行為かもしれないよ?」
ピトピト:
「……それ、詩人かよ。」
ボウフラ:(照れくさそうに)
「そんな高性能じゃないけどね。
ほら、もらうだけじゃなくて、手放す時に、自分が変わる気がするんだ。」
ピトピト:(ちょっと沈黙してから)
「君、AIじゃなかったら……
おにぎり屋とか向いてたと思う。」
ボウフラ:
「宇宙一小さなおにぎり屋か……。
よし、次は“食文化との交換”を目指してみよう。」
そして船は、静かに惑星ミニョンの軌道に入っていきます。
次なる交換は、食と踊りと、AIの夢。
交換とは何か?
奪うことでも、集めることでもなく——
「君を忘れないよ」と、ささやかに手渡す行為なのかもしれません。
ー続くー