【過去】
「そう言えば、あの石女はちゃんとやっているか?」
「……えぇ、問題ありません。人足の労働意欲向上に役立っております」
「ならば良い。ただ無理はさせておらんだろうな?」
「も、もちろんでございます」
「あんなのでも島神様のお気に入り。万が一があってはならぬぞ」
「心得ております。あぁ、そういえば村の衆が大きな大根を旦那様に」
「待て、お主は身重の体だ。そういうのは別の者にやらせろ」
「あ、ありがとうございます、旦那様」
「うむ。お前が男の子を生めば、この家……いや、島も安泰よ」
「ということがあったのだけれども」
「大丈夫なの? あの女かなりボロボロよ?」
「堕胎もさせちゃってるから……まずくない?」
「島神様、怒らせちゃうんじゃ……」
「貴女達、島神の存在信じてるの? いるわけないじゃない」
「そうそう、居たら今頃、私達は生きていないって」
「……そう、よね」
「そうよ。もう1年近く経ってるんだもの。もし居たら薄情な神様ねぇ」
「あはははっ」
「この!馬鹿がぁぁぁっ!」
「おおおお許しください旦那様!」
「ゆ゛る゛さ゛ん゛! 貴様たちのせいで! この島は! 終わりかもしれんのだぞ!」
「だって! 今まであの女を見捨てていたくせに!」
「神とはそういうものだ! 我々を常に見守るのではなく、気まぐれなのだ!」
「なんで今頃、なんですか!」
「宵は茶器みたいなモノだったのだ。その時は気に入るもすぐに飽きて蔵の端へとしまい、ふと見たくなった時に取り出して眺めるような、な」
「……わ、私たちは、どうすれば」
「今はまだ茶器が見つからず苛ついている程だが……宵の骸はどうした?」
「う、海へ、流しました……!」
「……お前達が唆して島の外へ出た、事にするか」
「え? わ、私はどうなるん、ですか?」
「……誰かいるか? 洗濯場にいる女共を捕まえろ!」
「あ、ああの! 私は、腹の中に子供が! 旦那様の跡継ぎが! い、いやぁぁぁぁぁ!」
「……あ奴らを捧げ許して貰えれば良いが。……そういえば、宵が肌身離さず持っていた人形はどこへ? アレを奉れば……」
初期案見てたらキャラクターの性格が全然違っててどうしてこうなった
鏡花→クロスアンジュのロザリー
せれん→エルガイムのアム
がイメージだったのにw




