67.鍛冶場2
おおっ!
「ちょっ、早すぎるって!」
翌朝、男子二人は食事を取ると、
すぐさまリシェーヌを伴って、
宿屋を飛び出そうとした。
「リシェーヌ、早くしろって。
時間は限られてるんだぞ。ぐわっ」
ヴェルがそう吠えた瞬間、呻いた。
ヴェルの後ろにはキャロリーヌが立っていた。
どうやら、右腿へきつい一撃を放ったようだった。
「ったくあんたはどーしてそう、
女性への理解がないのかなー。
アル君を見習いなさい」
誠一は冷や汗をかいていた。
流石にヴェルの様に直情的に
言うつもりはなかったが、リシェーヌを
急がせようとしていたからだ。
誤魔化す様に軽く誠一は頷いた。
「なんだよ、ローブ着て終わりじゃんかよ。
直ぐだろう、なあ、アル」
同意を求められて、誠一は、ヴェルに
見えていないキャロリーヌの形相に圧倒され、
首を左右に大きく振った。
そんな押し問答をしていると、
二階の部屋からリシェーヌが降りて来た。
階段を降りてくる靴音で3人は気づき、
そちらへ一斉に振り向いた。
キャロリーヌは嬉しそうに微笑んだ。
ヴェルは恐怖に引き攣った表情で固まってしまった。
誠一はついつい、見惚れてしまった。
「そっその二人ともへっ変かな?」
花柄のワンピースを着たリシェーヌが
少しぶかぶかの胸元を気にしながら、
恥ずかしそうにしていた。
階段より降りてくるリシェーヌの姿は
まるで女優のようだった。
誠一は伝えなければと、思うが上手く口が回らない、
首を何とか左右に振り、気持ちを伝えた。
横ではヴェルがガクガク震えていた。
そして、恐ろしいことを呟き始めた。
「あっあれは、幾人もの男たちが地面に倒れて、
股間を抑えながら、ぴくぴくと震えていた時に
姉貴が着ていた戦闘服だぞ。アル、騙されるなよ。
死にはしないかもしれないが、死ぬよりも
酷いことになるかもしれない」
ヴェルは自ら望んで死地に向かったとしか
誠一には思えなかった。
そのせいで幾分だが、冷静さを取り戻すことができた。
流石に誠一は、実年齢が彼より上だけに選択肢を
間違えなかった。
それでもやっと言えたのは一言だけだった。
「すごく似合っているよ」
「そう、ありがとう。
キャロリーヌさんが用意してくれていたみたいです。
こういう服を着ることってないから、緊張するよ。
脚周りがすーすーするし」
階段を3段ほど残して、リシェーヌが飛び降りた。
スカートがふわりと浮き上がり、リシェーヌの太ももを
露わにした。
慌てて、スカートを押さえるリシェーヌ。
誠一の心臓の鼓動は早く刻みっぱなしだった。
ヴェルの心臓の鼓動は大きく動いていた。
「んー、ヴェルは何も言わないの?」
リシェーヌがいたずらぽく言うと、
ヴェルは額に玉のような汗をかいた。
「ううっ似合ってる、似合ってるよ」
余程の心傷があるのだろう、誠一はそう思った。
「ヴェル、大丈夫か?」
「ううっ、大丈夫。これは姉貴じゃない。姉貴じゃない」
ヴェルは、深呼吸を何度かして、心を落ち着けた。
「二人ともすまねえ。突然のことで動揺しちまった。
時間がもったいない。早く行くぞ」
ヴェルが元気よく飛び出すと、慌てて二人も後を追った。
「んー戻ったら、直ぐに出られるように
準備をしておきますかー」
大きく両腕を伸ばして、欠伸をする
キャロリーヌだった。
くううっラッキースケベ発生するかも
次回、リシェーヌのエロエロにご期待ください。




