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47.チーム戦1

訓練という名のいじめだー

鍛練場に放り込まれた誠一とリシェーヌは、

ティモから罵詈雑言を浴びせられていた。

そして、最後にお仕置きだと言うと、剣を抜いた。


おそらくストラッツェール家お抱えの

戦士、魔術師たちだろう。

ファブリッツィオを除く総勢6人の男どもも各々、構えた。

ファブリッツィオだけどうしていいのか

分からないようで、呆然と立ち尽くしていた。


「これは訓練だ。いいな、多少、不幸な事が起こるが、

それも訓練の一環だ。受け入れろ。

ストラッツェール家の嫡男、自らお前らを鍛えてやる」


珍しくリシェーヌが深刻な表情で誠一を

庇うように杖を構えた。


対峙するリシェーヌとストラッツェール家の

嫡子ティモフェイの間に2本の矢が飛来した。


矢は、地面に刺さった。


ティモは矢の飛来してきた方へ目を

向けず、額に汗を流しながら、リシェーヌから

視線を外さなかった。

それはリシェーヌも同じであった。


「ギルドがいつになく騒がしいと思ったら、

まったくいい大人が何をしているのかしら、

ご説明願えます?」

鍛練場の入り口からゆっくりと

歩きながら近づく者たちがいた。


1人は弓を片手に豊かな胸を

強調するような服にひらひらのスカートであった。

対峙する二人を除いて、誠一を含めた男性一同の視線が

向かうのも仕方のないことであった。


「まったく、そこの二人はどこにいても

騒ぎの中心だよな。

アルフレート君、君はもっとしっかりしないと

いけないな。

そこのお嬢さんが暴走をしないように

しっかりと手綱を握っときなさい。

次回の護衛任務で幾度となく拳骨が

落ちることになるぞ」

聞き覚えのある声と拳骨という言葉に

リシェーヌがびくりと反応した。


二人組の後ろから、受付のあの男が

ついて来ているようだった。

悪相に拍車をかけたような表情で誠一と

リシェーヌが睨みつけられていた。


ティモが舌打ちをして、抜いた剣を鞘に納めた。

「何の用だ?用が無ければ、さっさと去れ。

新人の二人にこれから訓練を施すところだ」


「あらーそれは奇遇です。

私たちも訓練をしようと思いまして。

仲間に入れて貰おうかしら。

そこの二人とはチームを組んだ仲だしね」


ティモの取り巻きがざわついた。

「おいおい、キャロリーヌさんに

歯向かうとかありえねーぞ」


「ってかそんなことしたら、

他の冒険者に睨まれて、爪弾きにされちまうぞ」


「はぁはぁ、あの服なら、キャロリーヌ様の

肢体を色々、ご拝見できそうだぞ、

チャンスじゃねーか」

冒険者たちは真っ向から意見が

分かれているようだった。


「さてと、バルドロ。どうこの件を治めるつもりだ」

ロジェが悪相の男に話しかけた。


「ったく。このまま小僧ども二人が

タコ殴りになったら、俺が婆に

締め上げられるじゃねーかよ。

キャロリーヌはその服装だ。外せ。

俺とロジェが小僧ども二人とチームを組む。

ティモフェイ、お前も振り上げた拳を

このまま下げるのでは納得いくまい。

相手はしてやるが、終わったら、大人しく引け。

それとも婆の折檻が必要か?」

バルドロはニヤリとした。

そして、ティモの返答を待った。


ティモは婆と言う言葉に過剰に反応していた。

若干だが、先ほどより額の汗の量が

多くなっている上に足が震えているようだった。

「きっ貴様。そもそも貴様如き、ノーマルランクの屑が

名を呼ぶとは、それだけで重罪だ。

リシェーヌ共々、特別に躾を施してやる。

一応、言っておくが司祭様にチクるのは無しだぞ」


余程、恐ろしい目に遭わされたのだろう、

バルドロが頷くとホッとしたような表情を

ティモが見せた。

誠一はそれを見て、くすりとしてしまった。

貴族の子弟にありがちな強い者を集めて、

イキっている勘違い野郎と思い、少し気分に

余裕ができた。


何か様相が変わって来た!

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