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プロローグ
!注意!
決して探偵を貶している作品ではありません。過去に何かしらあって探偵が嫌いだけど、やっぱり探偵を嫌いになれない人が登場する作品です。
現在よりもはるかに犯罪率が増えた時代、警察や公安が忙しくて解決に時間の掛かりそうな案件や小さな事件は後回しにされてしまった。そんな時代の成り行きで段々と探偵が代わりに受け持つようになった。その為、探偵業は市民により近い存在になった。
更に政府が『より才能のある人材』を求めて探偵になる為の学科〔探偵科〕が設置された。政府直属の探偵事務所は1つ、また1つと増えていった。
それらの徹底した政策の影響で探偵学科の名門校も誕生した。その内の1つに沙々芽高等学校がある。
エンターテイメント界にも探偵は名を轟かせた。推理力を競う〔推理トーナメント大会〕は最近、全国大会はテレビ放送される程だ。
少し昔まで『想像してたのと違う地味な職業』だった探偵業は、『公務員に次ぐ華の職業』に成り上がったのである。